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【MEMBRAN】妖艶甘美な節回し『ヴァーシャ・プシホダ名演集』(10枚組)

ヴァーシャ・プシホダ名演集

海外で昨年発売されていた廉価BOXの取り扱いを開始いたします。

ヴァーシャ・プシホダ(プルジホダとも、1900~1960)は戦前、妖艶甘美な演奏ぶりと美しい容姿で一世を風靡したスター・ヴァイオリニストでした。SPレコードは彼が20代だったラッパ吹込み時代からあり、電気録音時代もパガニーニやサラサーテの技巧曲の録音が人気を博しました。しかし、プシホダはチェコ出身でボヘミア派のヴァイオリン奏法を受け継いだだけに、むしろこうした技巧曲は余技にあたり、彼が最も得意としたのはスメタナ、ドヴォルザークのヴァイオリン作品でした。また音色の美しさと滑らかな技巧が生きるモーツァルトもたいへん得意としていました。来日することなく亡くなったことと、彼が得意としたモーツァルトやドヴォルザークの録音が日本で未発売に終わったことで、近年まで日本でのプシホダの評価は不当に低いものでした(日本語版のWikipediaにある通りです)。

プシホダの真価が明らかになったのは、CD時代にドイツのPodiumレーベルが続々と彼の戦後の放送録音をリリースするようになってからです。ドイツの放送局の鮮明な録音により、プシホダの音色が艶やかに生々しく鳴り響き、彼独特の魅惑的な節回しが加わり、モーツァルトやドヴォルザークに真摯に取り組む姿が明らかになったのです。

このMembranの廉価BOXには、プシホダのデビュー当時、ラッパ吹込み時代の1921年録音から、先にご紹介した戦後の放送録音も含む、1957年録音までと幅広く収録されています。彼のヴァイオリニストとしての様々な姿を一挙に体験することのできる、極めて便利なBOXと言えるでしょう。また、それがレギュラー盤のCD1枚分の値段で手に入ってしまいます。弦楽器ファンに方々に強くおすすめしたいと思います。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)

【曲目】
[Disc. 1]
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲Op.35
リチャード・オースティン指揮、北西ドイツ放送交響楽団
1949年ライヴ録音
チャイコフスキー:憂鬱なセレナードOp.26
オットー・アルフォンス・グレーフ(pf)
1949年録音

[Disc. 2]
ドヴォルザーク:ヴァイオリンソナチネOp.100
マリア・ベルクマン(pf)
1951年録音
ドヴォルザーク:4つのロマンティックな小品Op.75
ドヴォルザーク(クライスラー編):スラヴ舞曲Op.46-2
オットー・アルフォンス・グレーフ(pf)
1954年、1949年録音
ドヴォルザーク(クライスラー編):スラヴ舞曲Op.72-8
イツコ・オルロヴェツキー(pf)
1957年録音

[Disc. 3]
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲Op.53
ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮、北西ドイツ放送交響楽団
1950年ライヴ録音
ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲Op.53
ヤロスラフ・クロムホルツ指揮、プラハ放送交響楽団
1956年ライヴ録音

[Disc. 4]
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番K.216
ハンス・ミュラー=クライ指揮、南ドイツ放送交響楽団
1953年録音
モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番K.218
エンニオ・ジェレッリ指揮、RAIトリノ交響楽団
1957年録音
モーツァルト(セルネ編):ヴァイオリン協奏曲第4番より「アンダンテ・カンタービレ」、ヴァイオリンとピアノのための「トルコ行進曲」
シャルル・セルネ(pf)
1925年(?)録音

[Disc. 5]
J.S.バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲BWV.1043
フランコ・ノヴェロ(Vln)
エンニオ・ジェレッリ指揮、RAIトリノ交響楽団
1957年録音
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番BWV.1005より「アダージョ」「フーガ」
1954年録音
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番より「シャコンヌ」
1949年録音

[Disc. 6]
タルティーニ(ヴュータン編):悪魔のトリル
ヴィターリ(レスピーギ編):シャコンヌ
アルマンド・グラメーニャ指揮、RAIトリノ交響楽団
1956年録音
ヴィオッティ:協奏交響曲第1番
フランコ・ノヴェロ(Vln)
エンニオ・ジェレッリ指揮、RAIトリノ交響楽団
1956年録音

[Disc. 7]
パガニーニ(プシホダ編):パイジェルロの「水車屋の娘」の「わが心もはやうつろになりて」による序奏と変奏曲
イツコ・オルロヴェツキー(pf)
1957年録音
パガニーニ(プシホダ編):無伴奏ヴァイオリンのためのソナチネ
1957年録音
パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番よりアダージョ
ヴェルナー・シュミット=ベルケ指揮、ミュンヘン放送管弦楽団
1953年録音
パガニーニ:ソナチネOp.3-6
サラサーテ:スペイン舞曲Op.22より第1番
オットー・アルフォンス・グレーフ(pf)
1952年、1949年録音
サラサーテ:スペイン舞曲Op.22より第2番
イツコ・オルロヴェツキー(pf)
1957年録音
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
オットー・アルフォンス・グレーフ(pf)
1934年、1935年録音
パガニーニ:魔女たちの踊り
パガニーニ(プシホダ編):パイジェルロの「水車屋の娘」の「わが心もはやうつろになりて」による序奏と変奏曲
シャルル・セルネ(pf)
1926年録音

[Disc. 8]
R.シュトラウス(プシホダ編):楽劇「ばらの騎士」よりワルツ
イツコ・オルロヴェツキー(pf)
1957年録音
モーツァルト:ヴァイオリンソナタ第40番K.454
ヨーゼフ・マルクス:ヴァイオリンソナタ「春のソナタ」
オットー・アルフォンス・グレーフ(pf)
1949年、1954年録音

[Disc. 9]
フバイ:そよ風
イツコ・オルロヴェツキー(pf)
1957年録音
民謡/ヤコブ・コペル・サンドラー(プシホダ編):エイリ、エイリ
オットー・アルフォンス・グレーフ(pf)
1951年録音
プシホダ:セレナーデ、スラヴのメロディ
イツコ・オルロヴェツキー(pf)
1957年録音
プシホダ:悲歌的なロマンス
シャルル・セルネ(pf)
1925年録音
プシホダ:古い様式によるメヌエット
ミヒャエル・ラウハイゼン(pf)
1924年録音
モーツァルト:ディヴェルティメントK.334よりメヌエット
ブルーノ・ザイドラー=ヴィンクラー(pf)
1924年録音
バッジーニ:妖精の踊りOp.25
オットー・アルフォンス・グレーフ(pf)
1924年録音
ショパン(セルネ編):子守歌Op.57
シャルル・セルネ(pf)
1925年録音
ドヴォルザーク(プシホダ編):ワルツ第7番
シャルル・セルネ(pf)
1925年録音
スメタナ:わが故郷より
リディア・ベフトルト(pf)
1949年録音
ラロ:スペイン交響曲より第4楽章、第5楽章
エルガー:愛の挨拶Op.12
シューベルト(ヴィルヘルミ編):アヴェ・マリア
シャルル・セルネ(pf)
1925年録音

[Disc. 10]
ヴュータン:ヴァイオリン協奏曲第4番
フランツ・マルスツァレク指揮、ケルン放送交響楽団
1954年録音
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲Op.64より第2楽章、第3楽章
オットー・アイゼン
1921年録音
ヴィエニャフスキ:グノーの「ファウスト」による華麗なる幻想曲Op.20、スケルツォ・タランテッラOp.16
シャルル・セルネ(pf)
1924年録音
ヴィエニャフスキ:ヴァイオリン協奏曲第2番
ブルーノ・ザイドラー=ヴィンクラー指揮、ベルリン国立歌劇場管弦楽団
1924年録音

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)

掲載: 2019年07月04日 00:00