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ロバート・レヴィン、エガー&アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック/モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番&第27番、他~ついに完結!

ロバート・レヴィン

計30余年をかけて、類を見ない全集がついに完結

アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージックとピアニスト、ロバート・レヴィンによるモーツァルトのピアノ協奏曲の全集企画が、昨年約20年ぶりに再開してから1年余り。まもなく完結の日が訪れる。この30年の間にも多くのモーツァルトのピアノ協奏曲の録音が世に出てきたが、当該全集は他に類を見ない特別な企画である。博識多才なピアニスト、レヴィンに加え、モーツァルト研究の第一人者クリフ・アイゼンが学術的アドバイザーを務める当企画は、ピアノ協奏曲というジャンルを従来の分類を超えて広く捉え、18世紀後半のピアノ文化の実態を物語る。詳細な時代考証から、録音にはチェンバロ、タンジェント・ピアノ、異なる時代、異なる制作者のフォルテピアノ、さらにはオルガンまでもが登場してきた。レヴィンは30年の時を経ても微塵の衰えも知らず、常に安定していながら即興性に富んだ演奏を繰り広げる。モーツァルトのピアノ協奏曲の新たな受容史がここに生まれる。--大津 聡(2024年5月)

モーツァルトの演奏史に革命を起こしたクリストファー・ホグウッドとアカデミー・オブ・エンシェント・ミュージックが、モーツァルト研究家でピアニストのロバート・レヴィンを迎えて1993年に開始したピアノ協奏曲全集の録音。8枚をリリースして2001年を最後に途絶えていたプロジェクトが2023年に再開、当リリースをもって遂に完結します。収録曲は、モーツァルト後期作品の中でも壮麗な規模と楽想を持つ第25番K.503と当ジャンル最後の作品第27番K.595。間に挟まれたコンサート・アリアK.505は、作曲年代が近くピアノが活躍するという点に加えて、その歌詞「どうしてあなたを忘れられよう...心配しないで、愛する人よ」に、当プロジェクトに携わってきたすべての音楽家の気持ちを込めた採用と思われます。
ピアノ協奏曲のカデンツァはここでもレヴィンの即興によるもの。全体的に即興や装飾など「楽譜に書かれていない」音符の多さに注意が行きがちですが、それらがモーツァルトのスタイルに見事にフィットしているところが特徴です。既存の録音との差別化を意図したものではなく、モーツァルトのスタイルを徹底的に尊重し、その細部にまで注意を払った結果生まれる「モーツァルトらしさ」の再発見にあると言えるでしょう。
調律にはキルンベルガーから派生した調律法Prinzが使われています。
※国内仕様盤には大津聡氏による日本語解説が付属します。
(ナクソス・ジャパン)

輸入盤

 

国内仕様盤

※国内仕様盤には大津聡氏による日本語解説が付属します。

 

【曲目】
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791):
1-3. ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K.503
1. I. Allegro maestoso
2. II. Andante
3. III. Allegretto

4. コンサートアリア 「どうしてあなたを忘れられよう…心配しないで、愛する人よ」K.505

5-7. ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 K.595
7. I. Allegro
8. II. Larghetto
9. III. Allegro

K.503とK.595のカデンツァはロバート・レヴィンの即興による

【演奏】
ロバート・レヴィン(フォルテピアノ)

使用楽器:
フォルテピアノ:ウィーンのアントン・ヴァルター1795年製作をモデルとする
ベルギーのクリス・マーネの再現楽器。2018年製作

リチャード・エガー(指揮)
アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック
ルイーズ・オルダー(ソプラノ)…4

【録音】
2022年1月4-8日 St John’s Smith Square(UK)

総収録時間:66分

【ロバート・レヴィンとアカデミー・オブ・エンシェント・ミュージック(AAM)のモーツァルト:ピアノ協奏曲録音について】
1980年代半ばから1990年代を通して古楽器による演奏が大きなブームとなりました。バッハの生誕300年(1985年)とモーツァルトの没後200年(1991年)にデジタル録音とCDの急速な普及が重なり、主要レーベルがこれらの作曲家の主要作品をデジタル録音による古楽器演奏で一新しようとしたのです。中でもオワゾリール・レーベルによるモーツァルトの交響曲全集は、序曲や断章をも含める最新の音楽的な知見と、クリストファー・ホグウッドとヤープ・シュレーダーがリードするAAM(当時の呼称はエンシェント室内管弦楽団)のスタイリッシュな演奏によって、モーツァルトの演奏史に極めて大きなインパクトを与えました。その交響曲全集に続いて彼らが1993年に始めた企画がモーツァルトのピアノ協奏曲全集です。ソリストには、気鋭のモーツァルト研究家にして即興演奏も巧みな歴史的ピアノの名手ロバート・レヴィンを起用。オリジナルのカデンツァや即興的な装飾表現を多用して大きな注目を集めましたが、17曲を録音したところで途絶えてしまいました。
未完に終わったと思われていたそのプロジェクトが2023年に再起動。コロナ禍で演奏会が途絶えたAAMが活動の場を求めてセッション録音を企画し、かねてからこのプロジェクトを「自分のアイデンティティの一部」と感じていたロバート・レヴィンが賛同。AAM創設50周年にあたる2023/24シーズンの終わりに完結を迎えます。

【デッカ・サウンドを引き継ぐ好録音】
録音セッションは数多くの名録音を生み出したセント・ジョンズ・スミス・スクエアで行われ、最終巻ではデッカで数多くの録音を制作したフィリップ・サイニーとニール・ハッチンソンが担当。オーケストラの量感と透明感を両立させ、ソロ楽器の質感と存在感をさりげなく引き立てる絶妙なバランスで仕上がりました。

【ジャケットについて】
AAMレーベルの5作ではジャケットにパウル・クレーの絵を使用。AAM総裁のジョン・マクマンによればホグウッドはクレーの作品を愛好し、オワゾリール・レーベルから出したピアノ協奏曲の最初の4枚にはクレーの絵が使われていました。その後「商売上の理由で変えられた」そうですが、シリーズ完結へ向けて原点に回帰しました。

【充実した解説書】
当巻の原盤解説書は英語のみで60ページあり、下記の内容が掲載された充実したものとなっています。・AAM代表ジョン・マクマンによる当プロジェクト再開の経緯・モーツァルト研究の第一人者クリフ・アイゼンによる作品解説・AAMのチェロ奏者イモージェン・セス=スミスへのインタビュー・使用されたフォルテピアノ楽器の写真と解説・調律者のコメントと回想・演奏者のプロフィール・収録曲ごとのオーケストラ全員の名前、及び各メンバーの使用楽器の詳細・近代絵画の研究者Hajo Düchting氏によるパウル・クレーの絵と音楽の関りに関するコメント・制作スタッフ、サポーターの一覧・オワゾリール及びデッカ・レーベルでの8枚とAAMレーベルでの5枚の計13枚のジャケット写真

【AAMからのリリース一覧】
ピアノ協奏曲第21番&第24番(輸入盤:AAM-41/国内仕様盤:NYCX-10383)
ピアノ協奏曲第第5番、教会ソナタ 他(輸入盤:AAM-42/国内仕様盤:NYCX-10404)
ピアノ協奏曲第7番&第10番 他(輸入盤:AAM-43/国内仕様盤:NYCX-10436)
ピアノ協奏曲第6番&第8番 他(輸入盤:AAM-44/国内仕様盤:NYCX-10460)
ピアノ協奏曲第25番&第27番 他(輸入盤:AAM-45/国内仕様盤:NYCX-10475)


フォルテピアノ

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2024年05月09日 00:00