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インタビュー

FLYING RHYTHMS

トブ・ドラム&パーカッション(ションション……)、奇跡のトライアングル・グルーヴ=Flying Rhythms登場!!


 6月25日に全8曲入りアルバム『Flying Rhythms』で殴り込みをかけたこのバンドは、ドラマー=久下恵生とパーカッション=ラティール・シーの強力リズム(リズムス!)を、DRY&HEAVY等で腕をふるうダブ・ミックス/エンジニア=内田直之がこれまた強力にトバす(フライング!)という、異色のドラム&パーカッション・ダブ・ユニット。えっ、歌もギターもベースもないの?……そうなんです、けど、この不思議なトライアングルが、無限循環エネルギーをライヴで、作品で大放出しはじめているとか。この情報を聞いたわれわれは、メンバーの内田直之、そしてこの作品のリリース元である〈時空〉レーベルの山辺圭司氏に接触しました。

「打楽器と声だけであれだけスペーシーになるっていうのも……訳がわからないよね(笑)」(山辺圭司)

「ほんとドラマーとパーカッションの2人だけなんですけど、イイ感じですきまを埋めてるから、全然足りない感じがしないんですよね」(内田直之)

「久下さん、ラティール、内田さんは三角形のきれいなピラミッドですよ! これは揺るぎのない形です」(山辺)

 今から2年前、久下恵生とラティール・シーがライヴで共演したことからスタートしたFlying Rhythmsは、内田直之を加え、磐石の布陣へ。これが見事にシンプルなのに深い、興奮サウンドに直結した。そしてその興奮はアルバムとしてこの度パッケージングされた。

「(レコーディングは)何の打ち合せもなくバッと集まったんです。久下さんがバシバシ叩いて、ラティールも対抗してガコガコやって(笑)、内田さんもビュンビュン飛ばして。音がトグロを巻いてて、最初は何だかよくわからなかったものが、ミックスの段階で〈ピカーッ!!!〉っと形が見えてきたんですよ」(山辺)

「録っている時は〈これが何なのか?〉全然わからなくて(笑)、でもミックスの段階でこれはすごい!、と思いましたよ」(内田)

 Flying Rhythmsが衝撃的なのは、この得体の知れないエネルギー! 奔放だけど、とっても緻密なリズムスが魂と体にダイレクトに響いてくる。なんなんだー?!!

「展開とかも自然に出てくるんですよ。久下さんが自由に叩いて、そうするとラティールがそれにノってくる」(内田)

「音でやり合ってますよね、完全に。で、そういう技術的なすごさだけじゃなくて、ちゃんと〈衝動〉もあるっていうのが重要」(山辺)

 そして、それらの音をまとめあげ、魅力を全開に放出させまくっている内田直之のダブ・ミックスがフルに楽しめてしまう、というのもFlying Rhythms。

「(ダブ・ミックスは)お囃子みたいな感じですよ。基本は〈その音楽が楽しく響いて欲しい〉っていう。」(内田)

 この夏、Flying Rhythmsはダンスも、パンクも、瞑想も、巻き込んで音の衝撃を与えにやってくる模様。そのポテンシャルの高さはこの作品で証明済。あとは、ライヴ会場で、彼らのリズムで、あなたもフライングすべし!

「予想もしないトコロまできていると思いますね。(このメンバーとは)何やっても良さそうな気もしているので。実験はいろいろやってみたいと思ってますよ。」(内田)

・Flying Rhythms『Flying Rhythms』
1. TRANCE SPACE ♪試聴する
2. RHYTHMS CALL 
3. JUNGLE ROLL 
4. LOVE'S GHOST 
5. AFRICAN vs.PUNK 
6. DORAGON BALLS 
7. MONKEY BEAT ♪試聴する
8. MOUTH DANCING

カテゴリ : ニューフェイズ

掲載: 2004年06月30日 16:00

更新: 2004年07月01日 19:06

ソース: 『bounce』 255号(2004/6/25)

文/羽切 学