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インタビュー

Hiza:ki

メタルやエモ、音響的なアプローチが施された、カスタム仕様のメロコアを聴け!!

  タフにかき鳴らされるギター、メロディアスなヴォーカル、ダイナミックにうねるバンド・アンサンブル──。そう、千葉県柏市出身の4人組、Hiza:kiのファースト・ミニ・アルバム『7+Reverse:senses』の基盤となっているのは、紛れもないメロディック・ハードコア。──なのだが、ここで鳴らされているのは、メタルやエモ、そして音響的アプローチまでもが随所に施された、Hiza:kiカスタムとも言えるメロコアだ。「歌がない部分でもその曲の情景がわかるようにしたかった」とソングライティング&アップライトベースを担当するkajiが語るように、ヘヴィかつラウド、そして美しい煌めきを帯びた2本のギターが、楽曲の核となる歌に負けないほどの叙情的なメロディを口ずさんでいる。

「ギターのフレーズを考える時は、〈ジャズっぽく〉とか〈フュージョンっぽく〉とか、ジャンルで考えるのはナシにしていて。たとえばモールス信号とか、スターウォーズのR2-D2とか、あと光っぽいとか、雨の音っぽいとか、音楽とはまったく違うところから考えるようにしてます。で、まあ、〈雨の音って言っても、実際どう弾くの?〉っていうことになるんですけど(笑)、そこをみんなで考えて、それぞれが思った雨の音をのっけていくって感じですね。それが結果的に、いいスパイスになっていると思います」(kaji)。

 そんなスパイスがトッピングされた楽曲から浮かび上がってくるのは、幾重もの層を成す、イマジナティヴな音世界。それはヴォーカルのしんが描くリリカルな英詞とあいまって、聴き手の心のなかにいくつものストーリーを刻み付ける。

 「歌詞は、社会的な、デカイ事柄を自分自身のささいな出来事に置き換えてみたり、僕が見てることを、相手側の視点から書いてみたりしてます。あと、なるべく結論は出さないで、起承転結の結の部分はそれぞれにお任せします、みたいな感じにしてますね」(しん、ヴォーカル&ギター)。

 「〈物事をこんなとこから見れるんだ〉って、歌詞にはホントにびっくりさせられます。視点が普通とは真逆だったりするし」(kaji)。

 「英語で歌ってるのを聴いて、意味がすぐにわかる人って少ないと思うんですよ。〈ヴォーカルがこんなに動き回ってるから、パンクっぽいアッパーな感じかな?〉って思わせといて、歌詞を見てみると〈うわ、暗ぇ~〉っていう(笑)。そういう面白さもあるのかな、と思います」(しん)。

  楽曲、歌詞共に〈多面性〉が持ち味のHiza:kiだが、バンドを結成した当初はメンバーそれぞれの音楽的嗜好を制御せずに取り入れ、「(聴き手に対して)裏をかき過ぎて、わかりにくいサウンドになっていた」(kaji)という。けれど本作からは、そんな過去は微塵も感じられない。〈ギミックは必要ない〉という潔さは彼らの幅広い音楽性を精製し、楽曲を間口の広いポップ・ミュージックへと変換している。

 「(聴き手を)裏切りたいとか、なにかを覆そうとか、そういうことはもう考えなくなりましたね。だから、〈この音源に入ってる音はどんなジャンルですか?〉って訊かれたら、メンバー全員、迷わず〈メロコア〉って答えます。でも俺らにしたらメロコアな曲が、ほかでは〈いやいや、エモだ〉って言われたりもして。そういうところが、まさに〈Reverse : Senses〉というか」(しん)。

 「聴く人が、感じたいように感じてくれればいい。今回のアルバムは、メロコアなんだけどなんか変──新しいけどメロコアっていう、Hiza:kiっぽさが突出した7曲が詰まっていると思います」(kaji)。

Hiza:ki『7+Reverse:senses』
1.Riddance(試聴する♪
2.Loop Line(試聴する♪
3.The flower on the sacrifice(試聴する♪
4.Rip through the silence
5.Minimalism
6.cherish(試聴する♪
7.Transitional age

Hiza:ki 1st mini album“7+Reverse:senses release tour”
日時/会場:
3月10日(土) 一之江eM TEN
3月14日(水) 八王子MATCH VOX
3月16日(金) 横浜F.A.D
3月24日(土) 清水JAMJAMJAM
3月25日(日) 磐田FM STAGE
3月26日(月) 大阪LIVESQUARE 2ndLINE
3月27日(火) 名古屋HUCK FINN
3月29日(木) 滋賀B-FLAT
3月30日(金) 京都WHOOPEE'S
4月1日(日) 岐阜BRAVO
4月2日(月) 神戸BLUE PORT
4月3日(火) 奈良NEVER LAND
4月5日(木) 徳島CROWBAR
4月6日(金) 高知X-pt
4月7日(土) 高松DIME
4月8日(日) 佐賀GAILS
4月12日(木) 福岡VIVRE HALL
4月13日(金) 長崎STUDIO DO!
4月14日(土) 熊本Django
4月15日(日) 鹿児島SR-HALL
4月17日(火) 広島CAVE-BE
4月18日(水) 岡山CRAZYMAMA 2ndROOM
4月20日(金) 周南TIKI-TA
4月21日(土) 尾道B&B
4月22日(日) 京都MOJO
4月23日(月) 米子BELIER
4月24日(火) 岡山PEPPERLAND
4月27日(金) 名古屋CLUB ROCK'N ROLL
4月29日(日) 浜松MESCALIN DRIVE
5月2日(水) 弘前MAG-NET
5月3日(木) 八戸ROXX
5月4日(金) 秋田LIVESPOT2000
5月7日(月) 仙台MACANA
5月8日(火) 郡山CLUB#9
5月10日(木) 新潟JUNKBOX MINI
5月13日(土) 名古屋 SAKAE SP-RING 2007
5月15日(火) 松本ALECX
5月18日(金) 金沢VANVANV4
5月19日(土) 福井CHOP
5月20日(日) 上越EARTH
5月21日(月) 長野 J
5月22日(火) 高崎TRUST55
5月23日(水) 宇都宮HELLO DOLLY
5月25日(金) 甲府KAZOO HALL
5月26日(土) 筑波PARK DINER
5月28日(月) 水戸LIGHT HOUSE
5月29日(火) いわきSONIC
6月2日(土) 新松戸FIREBIRD
6月4日(月) 下北沢ERA
6月5日(火) 千葉LOOK
6月6日(水) 熊谷HEVEN'S ROCK
6月7日(木) 稲毛K'S DREAM
6月8日(金) 新宿ACB Hall
6月30日(土) 柏ALIVE ~ 1st tour final & 2nd レコ発Live ~

カテゴリ : ニューフェイズ

掲載: 2007年03月29日 14:00

更新: 2007年03月29日 16:27

文/土田 真弓