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インタビュー

The Birthday 『VISION』

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The Birthday史上最高の作品『VISION』が完成した。先行シングル“ROKA”“さよなら最終兵器”が導くのは、
生きている人間が発する音と歌の、存在感と説得力が最強だと知り尽くしているチバユウスケ(Vo.&Gt.)からの
メッセージだ。圧倒的なバンドサウンドを叩き出すThe Birthdayの4人が見ているのはどんな<VISION>だろう。

「見えたからいいってわけじゃなくて、見えなくてもいいんだよ。
                                                どっちも『VISION』」(チバユウスケ)


アルバム『VISION』は素晴らしく切れ味の良い手応えがありますが、
先行シングル“ROKA”“さよなら最終兵器”の制作段階でアルバムの構想は
見えていたんですか?

チバユウスケ「全然ない。何曲かある中からシングルを出すことになっただけ。
とにかく今回は、1曲1曲に向けてた」

―“さよなら最終兵器”はインパクトのあるタイトルですが、ここで言う<最終兵器>とは?

チバ「人でも動物でも、生きてくために必要なものはあるじゃんか? ご飯だったり、俺にとっては煙草だったり。いろいろあるんだけど、全部はいらないんじゃないかって思ったの。だって、いつ鉄骨落ちて来て死ぬかわからないのに、何おもちゃ集めてんだよ、とかさ。ロック・バンドだからカッコつけるよ。でも後は何もいらないなと思ってさ。みんな人それぞれで、自分が思う生身だけで生きて行けばいいと思ってて。それでいいと思うんだけどな。軽々しく言うんじゃねえよっていうのも含めて、“さよなら最終兵器”。
それも俺の思ってる事だから、人と違って当たり前。歌のまんま、それしかない」

―<ROKA>とは何なんでしょう? 名前? 場所?

チバ「ロック、パンク、ロカビリーみたいなさ、俺達が聴いて来たというか、
そのおかげで生きてるようなのを、全部ひっくるめて<ROKA>って言ったんだけど」

―造語ですか。それがなくてはならない、と?

チバ「うーん。…それでいいじゃん、みたいなところがあったのかもしれないね。これは昨日考えた事なんだけど、楽しんでもいいじゃんて、ずっと思ってたんだよねそういう雰囲気になってるから。それはそれ、これはこれっていうかさ。ロックンロールってそういうもんかなって、思ったんだけど。いざ歌にしてみると、“ROKA”みたいになっちゃうんだよ(笑)」

―そのテーマはアルバムでも貫かれている気がしますね。音楽の楽しさや生きている意味とかを表したのが
『VISION』なのでは?

チバ「それはもう、歌だけじゃなくて、演奏自体もそうなってると、俺は思ってる」

―4人が向き合って音を出してる感じがします。

チバ「お! 向き合う事は大事だよ。携帯なんかみんな捨てちまえ(笑)。音色は最高でしょ、今回」




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―レコーディング中に意識した音作りとかあったんですか?

クハラカズユキ(Dr.)「まずは自分1人の問題なんだけど、この曲にはこういう感じのがいいんじゃないかなって、
ある程度想定してレコーディングに臨むのね。その打率は良くなってる気がしますよ」

ヒライハルキ(Ba.)「俺は今回、機材をちょっと変えてやってて。レコーディングの途中でクアトロツアーが入って、
そこでは前の機材を使ってたから、音の作り方でちょっと悩んだりしたけど、最終的にどうすればいいかわかってきて。結果、今までで一番満足できる音で取れた。エンジニアの細井さんが、<僕が今まで録った中で一番いいベースの音>って言ってくれた」

フジイケンジ(Gt.)「いつもはレコーディングはアンプ1台しか鳴らさないんだけど、今回はVOXとマーシャルと
2台鳴らして。ベースがアンプとラインの音混ぜるみたいな感じの音作りしましたね」

―1曲目“ゲリラ”から、ギターの音が印象的です。

クハラ「いろいろやったんじゃないかな」

フジイ「僕のギター、もう少し不気味なイントロにしてたんですけど、チバくんが半音下げた方が
いいんじゃねえ? って」

チバ「ああ、やったねえ」

フジイ「録ってる時は1曲目とは決まってなかったけど、その方がグッと来るんで、1曲目になってよかった」

―ところで、アルバムタイトルの『VISION』とは、何を見たんでしょう?

チバ「おお! 何かを見たし、何も見てないのも<VISION>だなと思って。人によって、どう捉えるかも違うだろうし。未来を<VISION>と言うなら、その人にとっては未来が<VISION>といういうことでしょ? でも自分が生きて来た事とか経験してきたこととか、見て来たものも<VISION>だと俺は思ってるので。プラス、何も見えない、真っ暗闇みたいなのも<VISION>だと思ってる。見えたからいいってわけじゃなくて、見えなくてもいいんだよっていう意味も含めて。俺、この先何もないよっていうのも<VISION>じゃん。それでいい。だから、良いタイトルだなと思ってる」





 

■New ALBUM……『VISION』now on sale!

SONG LIST
01.ゲリラ
02.黒いレイディー
03. ROKA (VISION Mix)
04.Riot Night Serenade
05.KICKING YOU
06.SPACIA <interlude>
07.LOVE SICK BABY LOVE SICK
08.PINK PANTHER
09.LOOSE MEN
10.STORM
11.さよなら最終兵器
12.BECAUSE

■TOUR……The Birthday Tour 2012『VISION』

09/22(土) 横浜BAY HALL
09/26(水) 清水ARK
09/27(木) 滋賀U☆STONE
09/29(土) 姫路Beta
10/03(水) 仙台Rensa
10/05(金) 青森Quarter
10/07(日) 山形SESSION
10/13(土) 奄美大島 ROAD HOUSE ASiVi
10/16(火) 沖縄桜坂セントラル
10/20(土) 宮崎 WEATHER KING
10/21(日) 大分T.O.P.S Bitts HALL
10/27(土) 広島クラブクアトロ
10/28(日) 松江canova
10/30(火) 徳島club GRINDHOUSE
11/01(木) 新居浜JEANDORE
11/03(土) 岐阜 ROOTS
11/07(水) いわきclub SONIC
11/09(金) 新潟LOTS
11/10(土) 金沢EIGHT HALL
11/15(木) 稚内HEART BEAT CAFE
11/17(土) Zepp Sapporo
11/25(日) Zepp Fukuoka
11/28(水) Zepp Nagoya
11/30(金) Zepp Namba
12/01(土) 岡山CRAZYMAMA KINGDOM
12/10(月) 京都磔磔
12/12(水) 松阪M'AXA
12/19(水) 日本武道館
※詳細はHPにて。

■ PROFILE…The Birthday(ザ・バースデイ)

05年結成。11年よりチバユウスケ、フジイケンジ、クハラカズユキ、ヒライハルキというラインナップで活動中。
アルバムリリース後は4年ぶりの日本武道館公演を含む全国ツアーも決定

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記事内容:TOWER 2012/7/20号より掲載

カテゴリ : COVER ARTIST

掲載: 2012年07月20日 12:00

ソース: 2012/7/20

TEXT:今井智子