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第36回 ─ ノイズにリリース・ラッシュ到来! そしてマ・佐藤氏の〈生ケチャ〉観覧記

連載
Go! Go! NOISE McCARTNEY RECORDS
公開
2008/05/08   15:00
更新
2008/05/08   17:58
テキスト
文/佐藤 征史

くるり主宰レーベル〈NOISE McCARTNEY RECORDS〉の業務日誌連載! 日々激務に励む同レーベル社長マ・佐藤氏によるレーベル運営日記をメインに、送られたデモテープの紹介&試聴、くるりの近況も速報でお伝えいたします。今回は、バリを訪れた佐藤社長による渾身の〈ケチャ・ダンス〉レポート。そして続々と決まったノイズのリリース情報もたっぷりお届けします!


先日、伊豆で行った合宿でベースに勤しむマ・社長

  コロラマ『Cookie Zoo』の発売からひと月が経とうとしている今日この頃、もう聴いてくださいましたでしょうか? ノイズのオフィシャルサイトでカーウィン本人による楽曲解説がなされているんですが、そのレコーディング時の写真にベースを演奏するカーウィンが写っています。実はそのベースは僕がアルバム『NIKKI』の時にずっと使っていたものと一緒なんですよ。プロデューサーの所有するものなんですが、暖かいくせに張りのある音が出るんです。ぜひみなさんも聴き比べてみてくださいね。

話は変わって、先日バリ島に生のケチャ・ダンスを見てきました。ケチャ・ダンスとは、数十人から百人以上の上半身裸の男達が織りなすリズムの合唱なんですが、最初始まった時は正直爆笑でした。あぐらをかいた百人の男達がそれぞれのパートに分かれて「ケチャケチャ」言ってる姿はすごいんです。ストーリーに沿って上半身で動きを付けたり、登場人物が男達の輪の中で踊ったりするんですが、何よりも「ケチャケチャ」言ってるのが凄いんです。よく聴いてみると何パートかに役割分担されていて、メロディーだけ歌っている数名と四分音符だけ違う言葉で言っている人と「チャチャチャチャ」言ってる人達がいます。その「チャチャチャチャ」言ってる人達も何パートかにわかれてて、全体で聴くと「ケチャケチャ」と聴こえるんです。なかには絶対こいつはアドリブやろ、みたいな人が何名かいたんですが、かなりリズミカルなことをやってました。

そんな感じで10分くらい聴いていると四分音符の「プンプンプン」が凄く気持ち良くなりました。逆にその「プンプンプン」がいまいち乗り切れていないと、個人的にしらけてきますが、最高潮の時はかなりのトリバダもんでした。さすが観光用とはいえ、プリミティブなトランス・ミュージックだなと思いました。あと、たまに全員で「ズン」とか言ったりするんですが、その時だけ音程のパートが出来てて、僕から見て左が低音で右が高音だったりして、それも気持ちよかったです。お暇ならぜひどうぞ。

さあ、今回はお知らせしなければならない事がいっぱいあります。ケチャケチャ書いてる場合じゃないんです。

まず、TVアイズのメンバーでもあるジェイソン・フォークナー、ロジャー・ジョセフ・マニングJr、そしてくるりがフジロックに出演します。いやあ、めでたいじゃないですか。なんかゲストとかもあり得るかもしれませんよ。個人的に楽しみにしてます。

  そして、そのめでたさを記念しようじゃないかということで、7月2日にTVアイズが新作出します。新曲とリミックス作品のミックスになる模様ですが、実は僕たちくるりもリミックスします。まだ作業はしていないんですが、乞うご期待。しかも初回盤には貴重なライヴ映像とプロモ・クリップも付くらしい。まあ、ナイスな新曲も用意されていますので、楽しみにしててください。

話はまた変わりまして、今年も京都音楽博覧会が開催されます。第一弾の出演者発表がもうされているんですが、ラナ&フリップ-ザ・ダスト・オブ・ア・ウィークというバンドが出演します。誰? という反応がほとんどだと思うのですが、実は8月20日に彼らのアルバムをノイズからリリースしちゃいます。今回2つ目のリリース情報なので、注意してくださいね。

  彼らがどんなバンドか簡単に説明します。オーストリア人で、くるりの『ワルツを踊れ』でストリングスのアレンジを手がけてくれたフリップと、クロアチア人のソプラノ・シンガーであるラナを中心としたクラシック音楽が幹にあるジャズ・バンドです。

フリップはウィーン交響楽団でパーカッションを担当し、ビブラフォンやチェレスタなんかも演奏するんですが、このアルバムでもいろんな音程のある打楽器を演奏しています。それにドラムとベースのクインテットなんです。とにかく上質の音が鳴ってます。ラナはちっさくてかわいらしい子なんですが、声は素敵なお姉さんです。まだ想像できないでしょうが、こちらの方もライヴも含めて期待しておいてください。

さあ、今回はいろんな情報が入り乱れています。まあ、ノイズにリリース・ラッシュが来たってことです。注目しといてください。それではー。
  
◆今月のデモテープ
【編集部からのお願い】佐藤社長のコメントは、あくまで当連載で紹介するためのコメントです。無断での転載・転用はご遠慮ください!

1.鹿野洋平“Old Man”(試聴する♪
社長のコメント:アメリカはロスから音源を送っていただきました。バーズのポップな曲を聴いてる時みたいにすごく安心します。向こうでちょくちょくライヴもしておられるみたいなので、ロス在住の方々もチェックしてみてください。

2.CURTAINS“君への憧れ”(試聴する♪
社長のコメント:いきなり癖のあるヴォーカルに若干ビビりますが、大阪のバンドらしく盛りだくさんです。一筋縄ではいかない、ダークなさわやかさを感じてしまいます。

◆今月のくるりの近況
1.〈京都音楽博覧会2008 IN 梅小路公園〉出演アーティスト第1弾発表!
■出演:くるり、ハンバート・ハンバート、アシャ、LANA & FLIP - THE DUST OF A WEEK ... and more !!
■日時:9月6日(土)10:30開場/12:00開演
■会場:京都梅小路公園・芝生広場
■チケット料金:全自由¥8,800(税込・中学生以上要チケット)
■チケット一般発売:6月28日(土)
詳しくは、京都音楽博覧会オフィシャルサイト及びくるり on WEBまで。

2.5月21日発売のライヴDVD『横濱ウィンナー』収録曲発表!
■初回限定盤(ボーナスDVD付2枚組):VIZL-283 ¥4,500(税込)
■通常盤:VIBL-430 ¥3,900(税込)
〈初回限定盤ボーナスDVD収録曲〉
■2007年12月6日@京都・磔磔
すけべな女の子
東京
モノノケ姫
■2007年9月23日@京都梅小路公園・芝生広場
砂の星
リバー
宿はなし

※詳しくはくるり on WEBでご確認ください。

3.5月21日発売書籍「思い出くるりん」詳細発表!
くるりオフィシャルサイト主催のファン参加型企画、待望の書籍化! 岸田繁によるイラストやオフショット写真も満載!!
2008年5月21日発売「思い出くるりん」監修くるり
定価:本体¥1,333(税抜き)
総頁数:240ページ
※〈思い出くるりん〉(投稿は終了いたしました):http://www.quruli.net/livebest/index.html

4.夏フェス出演続々決定!
■FUJI ROCK FESTIVAL'08
■SETSTOCK'08
■RISING SUN ROCK FESTIVAL 2008 in EZO
■AOMORI ROCK FESTIVAL '08 ~夏の魔物~
詳細はくるり on WEBと各フェスのオフィシャルサイトでご確認ください。
http://www.quruli.net/

▼NOISE McCARTNEY RECORDS、くるり関連作品を紹介