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第39回 ─ マ・佐藤氏の〈フジロック〉&〈セットストック〉報告

連載
Go! Go! NOISE McCARTNEY RECORDS
公開
2008/08/14   18:00
更新
2008/08/14   18:12
テキスト
文/佐藤 征史

くるり主宰レーベル〈NOISE McCARTNEY RECORDS〉の業務日誌連載! 日々激務に励む同レーベル社長マ・佐藤氏によるレーベル運営日記をメインに、送られたデモテープの紹介&試聴、くるりの近況も速報でお伝えいたします。今回は、くるりが出演した〈FUJI ROCK FESTIVAL '08〉と〈SETSTOCK'08〉の模様をレポート。そして、ノイズ発のニュー・カマー、ラナ&フリップについて。


今日も素敵なスマイリングのマ・社長

  夏ですね。毎年思うのですが、夏ってこんなに暑かったっけ? こんなん南国リゾートに行かなくても十分トロピカルです。毎日、朝起きたら枕がびっしょりやし、自転車に乗っても全身汗だくで、バイクに乗ってもお股が汗だくで、車に乗っても背中が汗だくです。こんなんやったっけ? ただ自分がおっさんになって体質が変わってきているのか、デブ人間体質に変わってきているのか、そこらへんはわかりませんが、とりあえず海に行きたいです。

そして夏フェス・シーズンも真っ盛りですね。この間、〈フジロック〉と広島の〈セットストック〉に出演してきました。フジではジェイソン・フォークナーとも共演してきました。見に来てくれたみなさん、ありがとうございました。僕は、もうすぐベスト・アルバムをリリースするという騒音寺の素敵なライヴを見て、なぜかまつきあゆむと飲んだくれていたのですが、ジェイソンはその後も大型レコード店のブースで弾き語りを披露し、次の日にはロジャー・マニングのライヴに飛び入りし、東京に帰って2本のインストア・イヴェントとワンマン・ライヴをこなし、嵐のように帰って行きました。今回も日本のお客さんの前で演奏する事をほんとに楽しんでくれて、新作を作ってまたすぐにでも来日したいと言ってくれていましたよ。みんなで楽しみにしていましょう。

そんなフジは山の中なので、涼しくて過ごしやすかったのですが、〈セットストック〉は猛暑でした。鉄板の上に乗った肉の気持ちがわかりました。ジーパンが履いてられません。暑すぎてビールも飲む気がしません。まるで昼間の甲子園。ずっと生絞りのグレープフルーツ・ジュースを飲んでました。それにしてもお客さんは凄いな、体力あるなと感心したんですが、みんなほんとに無理はしないでね。フェス会場で救急車の音とか聞くと切なくなるので、なるべく救護の世話にならないように、しっかり水分取って休みながら楽しんでください。

さあ、そんな夏フェスを締めくくる、ひと味違う音楽の祭典〈京都音楽博覧会〉は今年も開催されます。もうチケットの準備はできていますでしょうか? 9月6日ですからね。皆さん各自で旅プラン練っておいてください。

  というわけで、その〈音博〉を前に8月20日にデビューする〈ラナ&フリップ〉の発売も近づいてまいりました。『The Dust Of A Week』というアルバムです。ここでもう一度、彼らを紹介しておきましょう。

クロアチア出身の女の子ヴォーカル、ラナと、ウィーン交響楽団のパーカッショニストであるフリップが中心となって組まれたバンドで、フリップは主にヴィブラフォンを演奏しています。それにウッドベースとドラムとサックスなどの吹きもの系担当の5人組、クインテットです。まだ活動歴はほとんどなく、2年くらい前にセロニアス・モンクのカヴァー・バンドとして結成されたらしいのですが、このアルバムがほんとに世界デビュー音源です。

  フリップはウィーンの音楽に携わっているみんなから天才と呼ばれているようなミュージシャンで、くるりの『ワルツを踊れ Tanz Walzer』にストリングスのアレンジやピアノ・プレイで参加してくれています。そして今年の1月にウィーンに行った時に、フリップが「最近こんなバンドをやっているんだ」と言ってライヴ音源を聴かせてくれたのがラナ&フリップで、度肝を抜かれたのでした。

ラナは作られてきた曲に即興でメロディーを付けていくらしく、まるで声が縦横無尽に曲の中で泳いでいるようです。バンドもそんなラナを気持ち良く泳がせてくれる海のようで、とても表情が豊かなんです。あるときは夜の海、あるときは時化(シケ)、そして大きな流れが突然方向転換したりと、飽きる事がありません。またそれは先が読めないという事でもあり、聴いているとなんだかずっとわくわくしちゃいっぱなしなのです。

ジャンルの枠をつけて、あえてジャズっていうと、なんだか難しく聴こえたりしますが、セオリーのない〈うたもの〉だと思って聴くとこんなに楽しい音楽はなかなかありませんよ。今回は先行試聴を用意してますんで、ぜひ聴いてみてくださいね。そして、お気に召されたら9月の6日に京都で逢いましょう。ラナ&フリップと一緒にお待ちしております。

◆ラナ&フリップ『The Dust Of A Week』楽曲紹介
ラナ&フリップ“Gazing Out The Window”
社長のコメント:ラナのヴォーカルが最もチャーミングに響く一曲。もちろんポップスとしても楽しんでもらえると思いますが、楽曲の奥行きの深さも味わってもらえると思うので、ブラジリアン・ミュージック・ファンにもお薦めします。お試しあれ。
※期間限定試聴は終了しました。

【NMRハミ出し情報】
ラナ&フリップ『The Dust Of A Week』、8月20日リリース!

BNCP-164|2,200円(税込)
世界先行発売、ライナーノーツ:岸田繁(くるり)、ボーナス・トラック収録、歌詞・対訳付き、オリジナル・ジャケット仕様

〈エクスペリメンタル・変態・生クラブジャズ〉もしくは〈流麗なヴォーカルのためのヴィブラフォン・コンチェルト〉。エロかっこいい!!! 
岸田繁(くるり)

頭を空っぽにして聴いてください。こんなに楽しい音楽ありません。
佐藤征史(くるり)

ラナ&フリップ、リリースに合わせて来日公演決定!!
〈Lana & Flip Japan Tour 2008〉
9月5日(金)京都 CLUB METRO
9月6日(土)京都音楽博覧会 2008 IN 梅小路公園
9月9日(火)渋谷 THE ROOM
公演詳細は、NMRのオフィシャルサイトで随時アップして行きます。

◆今月のくるりの近況
1. “さよならリグレット~京都音楽博覧会2008記念盤~”9月3日リリース!
VICL-36455|税込定価¥1,260(2008年内完全限定生産)
1.さよならリグレット
2.京都の大学生
3.pray
〈ボーナストラック〉
4. ばらの花 feat.小田和正 from 京都音楽博覧会2007
発売に先駆け、現在着うた(R)なども好評配信中。

2. 〈京都音楽博覧会2008 IN 梅小路公園〉チケット一般発売開始!!
■日時:9月6日(土)10:30開場/12:00開演
■会場:京都梅小路公園・芝生広場
■出演:くるり、ハンバート ハンバート、Asa、Lana & Flip、The Real Group、小田和正、細野晴臣&ワールドシャイネス、rei harakami、大工哲弘&カーペンターズ
■チケット料金:全自由¥8,800(税込・中学生以上要チケット)
チケットぴあ:0570-02-9999(Pコード:291-057)
ローソンチケット:0570-084-005(Lコード:50890)
イープラス:http://eplus.jp
詳しくは京都音楽博覧会オフィシャルサイトでご確認ください。

3. くるり対バンツアー2008〈デラぜっぴん ~混浴四重奏~〉開催中!
8月23日(土)Zepp Fukuoka 共演:ザ・クロマニヨンズ
8月25日(月)Zepp Nagoya  共演:9mm Parabellum Bullet
(上記2公演opening act:MASS OF THE FERMENTING DREGS)
~番外編~〈真夏のかぶら寿司〉
8月27日(水)金沢EIGHT HALL
(上記1公演opening act:おとぎ話)

4. Summer Festival出演!!
■〈RISING SUN ROCK FESTIVAL 2008 in EZO〉
8月15日(金)石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ
■〈20th J-WAVE LIVE 2000+8〉
8月17日(日)国立代々木競技場第一体育館
■〈SWEET LOVE SHOWER 2008〉
8月31日(日)山梨県 山中湖交流プラザ きらら
■〈AOMORI ROCK FESTIVAL '08 ~夏の魔物~〉
9月21日(日)青森県青森市問屋町 青森県営スケート場

5. 岸田繁、映画「色即ぜねれいしょん」出演決定!
製作・配給:スタイルジャム
監督:田口トモロヲ 原作:みうらじゅん(光文社文庫刊) 
エグゼクティブ・プロデューサー:甲斐真樹 プロデューサー:スージュン 
出演:渡辺大知、堀ちえみ、リリー・フランキー、臼田あさ美、岸田繁、峯田和伸
2009年夏、全国ロードショー!!

6. 書籍・ライヴDVD絶賛発売中!
■ライヴDVD「横濱ウィンナー」
 初回限定盤(ボーナスDVD付2枚組):¥4,500(税込)
 通常盤:¥3,900(税込)
■書籍「思い出くるりん」幻冬舎刊:¥1,400(税込)

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