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ノイズ、一旦休憩に入ります……つまりは最終回ということで。

連載
Go! Go! NOISE McCARTNEY RECORDS
公開
2012/02/08   18:02
更新
2012/02/08   18:02
テキスト
文/佐藤征史


くるり主宰レーベル〈NOISE McCARTNEY RECORDS〉の業務日誌連載! 日々激務に励む同レーベル社長、マ・佐藤氏によるレーベル運営日記をメインに、送られてきたデモテープの紹介&試聴、くるりの近況も速報でお伝えします。今月は……なんと、突然ですが最終回! 7年近く続いた当連載ですが、いつものように世間話からノイズの今後までを語りつつ、しばしの休憩時間に入ります。



マ社長_0208
先日誕生日を迎え、メンバー・スタッフにお祝いされ中のマ社長。



この2週間で何度〈寒い〉と言ったことでしょう。冬ってこんなやったっけ?って思う今日この頃、夏でも同じようなことばっかり言ってる気がします。記憶力が鈍くなってるんでしょうか。でもそんなさむさむの冬なのに、持ってるいちばんあったかい上着をペンキで汚してしまい、3週間のクリーニング旅行に見送ってしまった自分を後悔してもしきれないマでございます。

そんな私、突然ですが昨日訳あって、スマートフォンを乗り換えました。3か月ほど前にスマホ・デビューしたばっかなんですが、乗り換えてしまいました。わりと楽ちんに乗り換えられるかなと思ってたら大間違い。携帯っていうものは、ボタンがたくさんついているものに慣れきっているんだということが判明しました。しかも自分の使いやすいようにしようと思ったらアプリを探さなあかんということにもちょっとゲンナリ。まあ、使いこなせたらめっちゃ便利なんでしょうけどね。とりあえず、昨日は朝までPCの最新OSを買って、ダウンロードして、インストールして、対応してないソフトも買って、ダウンロードして、インストールして、アップグレードしたから他のソフトの動作確認して、写真とか移して、音源データは諦めてとかしてたら朝になりました。僕、これから電脳の道を歩みます、みたいなヘロヘロな気分で朝7時からまた飲んで寝てやったさ。そう、今日はオフ。いま昼過ぎですが、今日の予定はこれを書いたら画面の保護シートを買いにいって、空気をいっさい入れずに貼ることだけなのさ。

関係ないんですが、荻窪の携帯ショップにその保護シートを貼るのがめっちゃうまい人がいるんです。自分から〈僕、貼りますから〉って言ってくれるくらい。その人に前の携帯の保護フィルムを貼ってもらったんですが、まるで貼ってないかのような仕上がり。それに気を許して、今回も違う店やったんですが、店員さんのほうが慣れているやろうということでお願いしたら3か所くらい小さい空気入っちゃったんですよね。もちろん、たぶん自分で貼るより上手やと思うし、そんなに気にならないくらい小さいので、かまへんかなって思ってたんですが、その荻窪の店員さんを思うと、これで納得してはいけないという気持ちになって、自分でチャレンジしなければと夜中4時くらいに思い立ち、剥がしてやりました。変なやつってちょっと自分でも思うんですが、じんましんとかを見ると悪寒がするっていう自分の性格によるものだと思うので、勘弁してください。

さあ、そんなゆったりした午後を過ごしながらもう一つ突然なんですが、2005年5月からスタートしたこの〈Go! Go! NOISE McCARTNEY RECORDS〉を、今回をもって一旦お休みさせていただくことになりました。まあ、活動休止とか解散と何が違うねんって話もありますが、わかりやすい話、ノイズの活動がまた活発になったらこんなページを貸していただけたらなと思ってる次第です。自分たちの活動で手一杯っていうわけでもないんですが、このご時世、いろんな出会い方や、紹介の仕方や、広め方があると思います。CDもさらっと作れますしね。自分たちも新しい音楽やバンドから刺激をたくさんもらいますが、その伝え方がレーベルという形でなくても、例えば〈音博〉とか対バンとかラジオとか、こういった文章でもいいし、さまざまな方法で続けていけると思うんです。確かに、CDを出すという負担がしんどくなったっていうのもあります。だからちょっと休憩って感じです。

でも、いまの若い子らには、〈CDを出す、出せる〉っていう夢とか憧れみたいなもんは持ち続けてもらいたいと思ってます。まったく無責任な発言ですが。心血注いで作ったアルバムなんて子供みたいなもんですからね。それがたくさんの人に聴いてもらえると、聴く人のことを思ってもっと音楽が出来ますから。

あと、ノイズなんですが、まったく活動しないってわけじゃなくて、〈これは〉ってなったら出したりしますからね、たぶん。

そしてなんだかんだで7年弱やらせてもらったこのページなんですが、思い返せば、いろんな国で書いたなとか、飲みながらばっかやったなとか、〈COUNTDOWN JAPAN〉1発目の前夜の幕張のホテルで書いたなとか、いろんな人と対談したなとか結構思い出になってます。8割以上世間話しか書いてないんですが、まあ、そんなページ、この並びにあんまないからええかなと勝手に思ってやらせていただきました。改めましてbounceの皆さん、ありがとうございました。

現在くるりは次作のレコーディングのための準備を京都で着々と進めています。年内には10枚目のオリジナル・アルバムをお届けできるんじゃないかと思いますが、それだけじゃなく、今年はいろんなところにもお邪魔できるんじゃないかと思うここ最近。まあ、まだ何も言っちゃいけないからなんも言えないんですが、なんとなく、ファンクラブに入ってみたりしてもいいんじゃないかなというヒントだけ言っておきます。

個人的に今年の春には京都に完全に移って活動していきますが、また東京でも福岡でも北見でも米子でも松山でもどこにでもお邪魔する機会があると思いますので、あなたの街にお邪魔したときはまたよろしくお願いします。

最後に、長年のご愛読、ありがとうございました。愚痴とか無意味なことばっかでほんますんません。なんかまたほんとに紹介したいもんが出てきたら教えてあげますんで、待っててください。ほなねー。



今月のデモテープ


【編集部からのお願い】佐藤社長のコメントは、あくまで当連載で紹介するためのコメントです。無断での転載・転用はご遠慮ください!



the dokuros“プカリ”(試聴する♪

以前にも紹介したことがあるんですが、今回はトランペットのファンファンが所属するthe dokurosの音源を紹介したいと思います。もともと京都の先輩バンドで、10数年前にギャルバンとか言った日にゃ殺されそうな雰囲気を持ってはった気がします。京都の浅川マキよろしく、姉さんオーラが凄かったと言ったほうがいいのかもしれません。僕たちが東京に出てしばらく経ってから〈京都でええバンドいるで〉って噂を聞いたらthe dokurosで、リリースしてたアルバムがこの“プカリ”の入った『遅い昼食』という作品なのでした。ちなみに吉田省念もチェロ弾いてます。



the dokuros“ちょっと死ぬ”(試聴する♪

それから対バンする機会が増えてまた交流し出したんですが、その頃はもうあんまりイカツくなくてフレンドリーでした。まあ、京都でやってた頃はお互いにライヴァル意識みたいなもんがあってトゲトゲしてたんですかね。そして大きな転機というか、大幅なメンバー・チェンジがあって現在に至ってると思うのですが、いまだに最高の姉さんバンドです。そんなthe dokurosの楽曲のなかでも、いちばん子供にウケる曲がこれ。さすがに子供の前で演奏した時は〈ちょと寝る〉に歌詞を変えたらしいです。ぜひ2曲ともお試しになって、アルバムを全部買って聴いてくださいな。