「名作コンシェルジュ」掲載!アルゲリッチ/幻のショパン・レコーディング
2021年7月11日(日)日経日曜版「名作コンシェルジュ」に掲載
マルタ・アルゲリッチ/幻のショパン・レコーディング
今年80歳を迎えた世界的名ピアニスト、マルタ・アルゲリッチが1965年ショパン国際ピアノコンクールで優勝した直後に、ロンドンのアビイロード・スタジオで旧EMIのために録音した「ショパン作品集」ですが、急遽決定したドイツ・グラモフォン(DG)との専属契約のために、長くお蔵入りになっていました。音源が初公開されたのは1999年のこと。収録作品は《英雄ポロネーズ》ほか、すべてショパンの有名曲。しかも若き日のアルゲチッチによるダイナミズムとリリシズムの両立した演奏がたいへん見事で、大きな話題を呼びました。この曰くつきの名盤が、日経日曜版の「名作コンシェルジュ」で紹介されました。
「冴え渡る即興性 スターの奔放さ」と題した記事中で、音楽評論家の鈴木淳史氏は上記の発売の経緯に触れた上で、この2年後にDGに録音したほぼ同じ内容のアルバムが「いずれもテンポが速めで、響きもだいぶ整理されている。感性と理性のバランスが神業級だ」とした上で、「このEMI録音はまるでライヴを思わせる即興性が冴え渡る。彼女の奔放さが、よりダイレクトに伝わってくる」として、このアルバムが彼女のキャリアの初期の姿を伝えるものと評しています。
ここでは輸入盤CD、国内盤CD、輸入盤LPレコードの3種類をご紹介いたします。このうち輸入盤CDは、今回オリジナル・マスターテープより、2021年Studio Art & Sonにて、新たに最新機材による24bit/192kHzリマスターを行ったものとなっています。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)
『幻のショパン・レコーディング (2021年リマスター)』
【曲目】
ショパン:
ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 Op.58
3つのマズルカ Op.59
夜想曲第4番 ヘ長調 Op.15-1
スケルツォ第3番 嬰ハ短調 Op.39
ポロネーズ第6番 変イ長調 Op.53『英雄』
【演奏】
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
【録音】
1965年6月23, 24, 27日
ロンドン、アビイロード・スタジオ
CD(輸入盤、2021年リマスター)
CD(国内盤)
LPレコード(輸入盤)
関連CD(国内盤、DGへの1967年録音)
カテゴリ : Classical
掲載: 2021年07月11日 08:00