「名作コンシェルジュ」掲載!グールド&石丸幹二/R.シュトラウス:イノック・アーデン
2021年9月12日(日)日経日曜版「名作コンシェルジュ」に掲載されました。
「時空を超えたコラボ 香り立つ濃厚なピアノ」音楽評論家 鈴木淳史氏評
バッハの“ゴルトベルク変奏曲”の歴史的名盤で知られるカナダ出身の名ピアニスト、グレン・グールド(1932~82)は、バッハとともに後期ロマン派の作曲家リヒャルト・シュトラウスを偏愛していました。彼が1961年に録音したR.シュトラウスの朗読付きピアノ曲"イノック・アーデン”の英語朗読部分を、最新技術で石丸幹二による日本語朗読に置き換えたCDが、2021年9月12日(日)日経日曜版の鈴木淳史氏による名物コラム「名作コンシェルジュ」で紹介されました。
「時空を超えたコラボ 香り立つ濃厚なピアノ」と題した記事中で、音楽評論家の鈴木淳史氏は「イノック・アーデン」を「英国ヴィクトリア期の詩人アルフレッド・テニスンの叙事詩に、音楽を付けた作品」と解説し、このCDが「朗読に俳優クロード・レインズを迎えた1961年の録音から、最新のテクノロジーでグールドが弾くピアノのパートだけを抽出。新たに、石丸幹二による日本語(原田宗典訳)の朗読を加えた」ことを紹介。石丸の語りを「柔らかな響きながら、芯の通った語り口だ。緊迫する場面では、明瞭な語調のままテンポを速めて切迫感を強め、物語の世界へぐいと引き入れる」と高く評価。また、グールドが描き出す登場人物たちも「繊細極まりないやり取りには息を呑む。シンプルな音符の連なりから濃厚なロマンティシズムが香り立つ」として、「朗読と音楽に引き込まれ、時間を忘れて聴き惚れてしまった。」と結んでいます。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)
リヒャルト・シュトラウス: イノック・アーデン 作品38
[アルフレッド・テニスンによるピアノのためのメロドラマ]
(台本:アルフレッド・テニスン 訳:原田宗典)
【演奏】
グレン・グールド(ピアノ)
石丸幹二(朗読)
【録音】
1961年10月2~4日
ニューヨーク、コロムビア30番街スタジオ(ピアノ)
2020年10月15日
東京 ソニー・ミュージック乃木坂スタジオ(朗読)
【参考画像】米オリジナルLPのジャケット写真
こちらがオリジナル!
名優クロード・レインズを朗読に迎えた「イノック・アーデン」!
イギリス出身の名優クロード・レインズを朗読に迎えて、グレン・グールドが1961年10月に録音した『イノック・アーデン』のオリジナル録音はこのCDで聴くことができます。アルフレッド・テニスンのオリジナルの英語で語っており、物語の内容を知った上で聴くと、いかにR.シュトラウスの音楽が物語の背景を巧みに音楽化しているかが伝わります。物語のテーマである男女の愛と信頼関係、生と死、物語の背景となるイギリスの漁師町、人間をある時は育み、ある時は飲み込んでしまう広大な自然・・・。1864年、英国ヴィクトリア朝時代の詩人テニスンが創り出した感動が一層強く胸に迫ります。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)
【曲目】
R・シュトラウス:
DISC 1
オフィーリアの3つの歌Op.67 ~エリーザベト・シュヴァルツコップ(Sp)
イノック・アーデン Op.38 ~クロード・レインズ(朗読)
DISC 2
ピアノ・ソナタロ短調 Op.5
5つのピアノ小品 Op.3
カテゴリ : Classical
掲載: 2021年09月13日 10:30