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グルックとサリエリが称賛した知られざる作曲家、ヨハン・クリストフ・フォーゲル

Vogelヨハン・クリストフ・フォーゲル(1756~1788)は、ニュールンベルクで生まれ、ドレスデンで音楽を学びました。しかしドレスデンでの音楽はそれ以前の、ゼレンカ、ピゼンデル、ハッセの域を脱せないままでいたためにパリに行き、1786年に最初のオペラ「La toison d’or」を作曲しグルックに献呈しました。またその初演は、当時のパリでの超人気管楽器名奏者たちが参加し、その演奏はパリ中が狂乱になるほどでした。グルックとサリエリは彼の曲を絶賛しました。ところが、パリの評論家たちは彼の新様式によるオペラ改革に反対し、グルックと同じように批判されてしまいました。ここに収録された交響曲集は1784年に作曲されたもので、様々な新しい試みやコンチェルタンテ様式が多用され、それは当時のパリでは受け入れがたいものだったため、演奏禁止ともなったようです。残念ながら、フォーゲルは若くして32歳にアルコール中毒で亡くなりました。彼の最も成功したオペラ「Demophon」のみが、1820年までロングヒット上演され続けられました。ムジカ・アンティクァ・ケルンのラインハルト・ゲーベルは、2009年からバイエルン・カンマー・フィルハーモニー(1990年設立)の音楽監督を務めており、新しい表現を見出していきます。

 

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2010年01月26日 16:58

更新: 2010年02月09日 17:06