好評発売中!『タルカス~クラシック meets ロック』
ロック・クラシックの名盤「タルカス」を吉松隆が原曲にほぼ忠実にオーケストレーション。他にロックとクラシックの融合を目指した名作「アトムハーツ・クラブ組曲第1番」、ドヴォルザークの弦楽四重奏曲「アメリカ」をピアノ協奏曲にアレンジした「アメリカRemix」他を収録。
世界のYOSHIMATSUが、プログレ至高の名曲のフルオーケストラ化に挑んだ、21世紀のネオクラシック
1970年ワイト島フェスティヴァルでの衝撃的なデビューから今年で40周年を迎えるエマーソン、レイク&パーマー(ELP)。2010年7月25日にはイギリスの『HIGH VOLTAGE FESTIVAL』にて一夜限りの奇跡の再結成!そんな記念の年に、EL&Pの代表作のひとつである「タルカス」が、フルオーケストラに生まれ変わりました!
「タルカス」は、EL&Pが、1971年に発表したセカンド・アルバム「タルカス」のメインナンバー。全7曲からなる20分ほどの組曲で、原曲の編成はキーボード、ベース(&ヴォーカル)、ドラムス。プログレッシヴ・ロックを代表する名曲として知られ、当アルバムは全英1位、全米9位を記録した名盤。今回は、この作品の全曲を、プログレ・ファンでもある作曲家・吉松隆が、ほぼ原曲に忠実にオーケストラ化したものです。プログレ・ファンは、クラシック・ファンとも重なっており、この作品が初演された3月14日のコンサートは、大きな話題を呼びました。カップリングに、同じくクラシックとロックを融合した「アトム・ハーツ・クラブ組曲」、ドヴォルザークの「アメリカ」をピアノ協奏曲に編曲したもの、そして、現代音楽の名曲「舞楽」を収録。新時代のクラシックとして、オーケストラの新しい可能性を感じさせてくれるアルバムです。
■東京フィルの演奏には圧倒されて涙がこぼれた
ラフ・レコーディングの状態で聴いたんだけど、それにもかかわらずあまりに圧倒されてしまい涙がこぼれてきたよ。エネルギー、ミュージシャンシップ、作品に捧げてくれた想い、それら全てがこの作品にこめられていてとても優れていた。各プレイヤーからオーケストラ全体に至るまで、こんな演奏を実現させるかとがいかに困難であるか僕もよくわかっているんだ。実に恐れ多い気持ちでいっぱいさ。是非これを直に聴く機会があればと願っているし、東京フィルハーモニーのようなオーケストラと一緒に演奏してみたいと思う。―キース・エマーソン(「THE DIG presents プログレッシヴ・ロック」でのインタビューより)
■「現代音楽」と「ロック」を繋ぐ重要な作品
「タルカス」の方は、とにかく、この作品をクラシック音楽界に知らしめたいという熱い思いですね。なにしろビートはロックそのものなのに、変拍子や構成は完全に「春の祭典」系のクラシックの現代音楽でしょう。この曲は、20世紀初頭の「現代音楽」と20世紀後半の「ロック」とを繋ぐ<ミッシング・リンク>に当たる重要な作品だと思うんですよ。―吉松隆(ライナーノーツより)