市川崑監督、幻の作品群が遂にDVD化!『黎明 ー市川崑初期作品集ー』
「市川監督の好奇心がどこにあるのかを探すのがいつも楽しみだ。それはたいてい男と女の間にある・・・岩井俊二」
『ビルマの竪琴』『東京オリンピック』『犬神家の一族』『四十七人の刺客』等、ジャンル、スタイルを超えた多様な作品を輩出した巨匠、市川崑監督。アニメから実写監督への転身をとげて間もない頃の作品であるにも関わらず、驚くほどの先駆性を垣間見ることができるファン必見のお宝作品5本をセレクト!『三百六十五夜』のみVHS既発だが、他4作品は、昭和20年代の劇場公開以来一度もパッケージ化されておらず、ほとんどのファンが「観たことが無い」幻の逸品と言える。稀代のフィルムメーカーの黎明期を探る5作品、ついに初DVD化!また、加山雄三の父親として若い世代にも知名度を誇る天下の二枚目スター 上原謙、『生きる』『酔いどれ天使』『七人の侍』など黒沢明作品にかかせない俳優として活躍した志村喬など昭和を代表する銀幕スターたちの輝かしい姿も楽しめます。オンライン限定18%オフです!
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『三百六十五夜(総集篇)』
主題歌の大流行とともに、空前のヒットを記録した恋愛ドラマ。ハリウッド映画を思わせるような演出の中に、市川崑らしいカット割りやコマ落し、場面転換などが観て取れる。ノンクレジットだが、和田夏十との初共同作品とも言われている。昭和の名優、上原謙、高峰秀子などの名演や、全編を彩る古賀メロディーも堪能できる作品。
『人間模様』
王道の恋愛作品で在りながら、随所に挿入される短いカットや、クローズアップなどが”市川崑演出”を感じさせる。印象的に流れる古賀メロディーも、上原謙、山口淑子(李香蘭)の好演を彩っている。脚本の『和田夏十』は、当時の市川崑と由美子夫人との共同ペンネームで、後に由美子夫人の単独ペンネームとなった。
『果てしなき情熱』
服部良一の楽曲が全編を彩る昭和歌謡映画の秀作。オーソドックスな物語の中で、音楽や場面の対比を使った心象表現などの実験的演出や、市川崑らしい構図なども確認できる作品。
『銀座の猛者(原題「銀座三四郎」縮尺版)』
戦後の銀座を背景に、貧しい人々のために診療所を営む男の活躍を描いた娯楽活劇。想いを伝えることに不器用な3人の男女とその周囲の人々をコミカルに描いている。
『現金と美女と三悪人(原題「熱泥池」縮尺版)』
北海道の人里離れた金鉱山を舞台に、欲に捕り憑かれた男たちの対立を描いた異色作。カット割りや編集、格闘シーンでのロングショットなどに”市川崑演出”の片鱗を窺わせ、撮影技法での実験的要素も強い作品。後に「ゴジラ」シリーズなどで特撮音楽の巨匠となった伊福部昭が音楽を担当している。
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