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シガー・ロス4年ぶりとなる新作『ヴァルタリ』をリリース

Sigur Ros

2008年に『残響』をリリースし、世界ツアーに出たのちに、事実上活動休止状態になっていたバンドの復活作が遂に登場!

英語では”Steamroller” (日本語では蒸気ローラー、圧勝 などの意)を意味する「VALTARI」というタイトルには今作を制作してきたプロセスと深い関わりがあるようだ。2011年より4人とミキサーでもあり、ヨンシーの友人であるアレックス・サマーズは全く異なる構成パーツを用いて、それらをつなぎ合わせ、まとまりのあるマジカルなモノに仕上げるという、骨が折れるような作業に取り掛かった。やってみてロマンティックに聞こえなければ、それまでだと言う覚悟の元に。だが、シガー・ロスの4人が同じスタジオに集結すると素晴らしい化学反応が起きるもの。まるで錬金術のよう。『ヴァルタリ』は彼らの今までのどの作品よりも“スタジオ・ベース”で制作された。長時間に亘り試された実験と感傷的でない編集作業が信じられない結果を生みだしたのだ。

幾つかの曲は昔のセッションをベースに仕上げた。「ドイザログン」や「ヴァルズエルドゥル」は『TAKK…』のスタジオ・セッションから生まれた曲。他には「レンビフヌートゥル」、「フョーグル・ピアノ」、「ヴァルタリ」といった曲では合唱部分のアイデアが2002年くらいまで遡り既にあったみたいで、16人編成の合唱団とのオーケストラルなコラボレーションや『残響』リリース後の2009年のセッションなどなど、様々な要素が織り交ざってそれぞれの曲に美しい瞬間を生みだしてくれている。それぞれはバンドにとってもはっきりと識別する事は難しく、このような定義しづらい音楽を持続して、長時間かけて、制作するのが困難だとも感じていた。

バンドはしばらくこのレコードを保留してしまう。2010年にヴォーカルのヨンシーは世界中で絶賛された初のソロ・アルバム『GO』をリリース、そしてツアーに出る。キーボード担当のキャータンはその間よりクラシックなワークス“Credo”に集中する。時はすぎ、再び4人は集まり、映画スコアの制作機会が訪れ、それがきっかけでマジェスティックで間違いなく新作のハイライトである「ヴァルーズ」に発展する。その直後に2011年リリースしたライヴ・フィルム『インニイ』のエンド・クレジット用に発掘された曲のリワークがは最も抑制され、エレガントに仕上がった「ヴァルズエルドゥル」に生まれ変わっている。このように、全く特異で異なった時代より残されてきた音源や楽曲群に、それなりの手間をかけて、それぞれに生命が宿り、不思議とまとまりある作品に仕上がったのだ。

『ヴァルタリ』というアルバムの制作プロセス、そしてそれより生まれた心地よい結果に関してはベースのゲオルグが一番うまく説明している。

「なぜにこのアルバムの制作し始めたのか、全く覚えてないんだ。何をやろうとしていたのかもわからない。ジャム・セッションを重ねていくうちに崩れてくのはわかった。日に日に集中力も低下し、もう少しで俺たちは諦めていた…実際諦めたりもした。すると不思議な“何か”が起きて、いきなり形が見えてきたんだ。終わった今、正直に言える事は『ヴァルタリ』は俺が唯一家で楽しんで聴けるシガー・ロスのアルバムになったって事さ」。

 

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カテゴリ : ニューリリース | タグ : UK/US INDIE

掲載: 2012年03月30日 12:07

更新: 2012年05月23日 12:00