soulkids、約3年振り待望のニュー・ミニアルバム『ランナーズハイ』
名古屋にて高校の文化祭出演をキッカケに結成されたsoulkids。これまでに3枚のフルアルバム、3枚のミニアルバム、4枚のシングルをリリース。幾多の荒波をサーファー顔負けで乗り越えてきたピュアネスとタフネスは、永遠の青春と称されるほど。現在はメンバー3人+サポートメンバー1人の4人編成にて更なるライジングのために精力的に活動中。そして、約3年振り待望のニュー・ミニアルバム『ランナーズハイ』は脈打ち、全身をめぐるグッドメロディー、センチメンタルロックの息吹を感じさせる作品!ボーダーやジャンルも飛び越えて、音と音、人と人を繋げていくsoulkidsから今再び目が離せない!
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※特典満了次第終了させていただきます。
<soulkidsインタビュー>
◆自信を持ってアウトプットできていれば結果はあとからついてくる◆
地元・名古屋より東京に拠点を移し活動を続けるsoulkidsが、ミニアルバム『ランナーズハイ』をリリースする。3年のときを経ても、変わることのないピュアネスとタフネス。この3年間を振り返りながら、更なるライジングに向けてのビジョンをヴォーカル・柴山に訊いた。
■前作から3年開いてしまったのは?
柴山慧(Vo.):3年前はまだ名古屋に住んでたんですよね。応援してくれる人や仲間がありがたいことにたくさんいたけど、それに甘えてる自分もいて。これから先、自分たちの音楽を本気で突き詰めていくなら、もっとストイックにならないといけないんじゃないかと思って。前作(『ENDLESS SUMMER』)のツアーが終わったタイミングでそういう話をメンバーでして、「東京に行こう」ってこっちに出てきたのが2年前なんです。
■東京で勝負しようと。
柴山:はい。東京に出てくる時点で前のレーベルとは契約が切れてたから、そういう意味でも自分たちで環境を整えようと出てきたんですけど、僕らが出てきたのが2011年の1月で、その2ヵ月後に震災があったんですね。
■はい。
柴山:もう音楽どころじゃない。一瞬そう思ったけど、自分たちが何のために東京に出てきたかを考えると、やっぱり音楽がやりたくて出てきたわけだし、そこはがんばらないとって話をして。それからちょっと経って、ギターが「バンドやめる」って言ってきて。それはそいつの将来を考えての選択だから、無理には引き止められないし、それでもバンドをやっていこうと思わせられることのできなかった自分たちにも責任もある。
■バンドがストップしてしまうことは?
柴山:なかったです。これは試練だなと(笑)。乗り越えてこそだと。だってまだ何にもやり遂げてない。これでバンドやめたら何も残んないじゃないですか。それは悔しいし。僕は続けることに意味があるとは思ってなくて、やりたいことがあって、それに向かって突き進んでるから続いていくだけの話だし、それがなくなっちゃったらやめたほうがいい。バンドに限らず、恋人や友達、人間関係と同じで、お互い常にクリエイティブな気持ちでいるからそれが続くわけで、僕らはそうだったからやめようとは一切思わなかった。
■東京に出てくるくらいだから、覚悟は相当なものだったんでしょうしね。
柴山:何のためにいまここにいるのかっていうことがはっきりしてるから。3年前と全然違いますね。音楽に対する向き合い方、意識の深さ、高さ。すごく変わりました。
■結成当初から東京は視野にあったんですか?
柴山:出ていこうと思ってたときももちろんあったけど、名古屋で活動してたときは、そこから発信できることがあるし、そこにこだわってやってたんですよ。
■いまは環境が整っていろんな発信の仕方があるから、地方でもバンド活動は十分にできますよね。
柴山:最近、怒髪天の増子さんとお話することがあったんですけど、増子さんにも言われました。「この時代にあえて東京に出てくるって、昭和だなー」って(笑)。ローカルで根付いた活動をしながらアウトプットすることもいまの時代はできるし、そのほうがフィットした無理のないやり方なのかもしれないけど、僕たちはそれに抗いたかった。そういう反骨精神みたいなものも、音楽を作るうえで大事な原動力になるんじゃないかと。こうじゃなくちゃイヤだって主張できる気持ちがないと、アイデンティティは確立しにくいんじゃないかと。
■そんな中、今回のアルバムはどんなものにしようと?
柴山:漠然と、スケールの大きなものにしたいなって。インパクトがあってスケールがデカくてエネルギーがあるもの。じゃあどういう曲が必要かってとにかくたくさん曲を作っていって。いまの、というよりは、この先の自分たちに向けた6曲、ここからさらにライジングするためのきっかけの6曲になったと思います。
■ピアノやシンセのアレンジが効いてますね。
柴山:4人でやってたとき、たまに僕がピアノを弾く曲もあったんだけど、みんなが再現できる範囲でやってたんですよ。でも、ギターが抜けてサポートを入れてライブをやるようになったら、自分たちでできないこともできるようにして幅を広げていきたいと思うようになって。あとは、東京に出てきて、好きな時間に好きなだけ楽器を触ってるわけにもいかなくなった。ここはコンクリートジャングルだから(笑)。だから必然的にパソコンで曲を作ることが増えて、パソコンだとギター以外の音色も自分で入れられるので、ピアノやシンセの音が想像できるようになって、それで音の幅やアプローチの仕方も広がったと思います。
■ご自身の幅も広がったんですね。
柴山:広くなりましたね。パソコンでの曲作りもやればやるほど好きになるし、得意になる。そうなると全体的に見えるようになって、曲がトータライズしやすくなるんですよね。曲だけじゃなくて、バンドやライブのことも全体視できるようになるし、そうなるとライブやバンドだけじゃなくて、自分の生活もそうかも、みたいなね。
■どんどんクリアになっていく感じ。
柴山:そうそう。そうなるといろんなことに気づけるようになるし、その中で自分がどうしたいか、どうするべきかみたいな道筋やつじつまが合うようになってきた。もうあとはやるだけっていう状態ですね。
■迷いは何もない。
柴山:全然ない。これから先も楽しみしかない。ゆくゆくはちゃんとメンバーも入れたいし、それが4人なのか5人なのか6人なのかはわからないけど、そういう楽しみもあるし。
■それはやっぱり表現にも出ますよね。3年ぶりだけど変わらないなって。あいかわらずキラキラしてて、すごくうれしかったです。
柴山:3年ぶりだからって枯れまくっておっさんになってたらがっかりでしょ(笑)。がっかりさせたくないし、むしろワクワクしてほしい。自分たちがそういうテンションでやれてるから全然心配はしてないです。
■なるほど。あらためてどんなアルバムになりました?
柴山:きのうのライブ(8月28日@下北沢ERA)でも言いましたけど、やるからにはマジでスタジアム目指していきたいし、そうなるためのきっかけの1枚だと思ってます。
■やるからにはそこが目標。
柴山:ただ漠然と人気者になりたいのではなく、自分たちの思い描く音楽を表現したい場所であり、届けたいスケール感がそこにあるはずだと思ってるから、まずはそこを目標に。でもそこがゴールじゃないし、そこに向かうためのきっかけであってほしいなって。自分たちが自信を持ってアウトプットできていれば、結果はあとからついてくると思ってます。
Interview&Text:藤坂綾