カール・フィリップ・エマニュエル・バッハ(1714~1788)生誕300年記念特集
カール・フィリップ・エマニュエル・バッハ(1714~1788、以下C.P.E.バッハと略記)は、音楽一族として知られるヨハン・セバスティアン・バッハの息子として生まれました。フルート好きのフリードリヒ大王にチェンバロ奏者として仕えたのち、ハンブルクの音楽監督とカントール(合唱長)を長く務めました。作曲家としてはバロック音楽と古典派音楽の橋渡し役となり、作風にはバロック音楽の装飾性を廃して明晰な形式を目指した「ギャラント様式」や、より強い感情表出を目指した「シュトゥルム・ウント・ドラング」が反映していました。また体系的で理論的な教則本『正しいクラヴィーア奏法への試論 』を著すなど、音楽理論家としても有名でした。彼の作風や理論は、後輩のハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンなどに大きな影響を与えています。ここでは、ソニー、ワーナー、ユニバーサルから2014年の記念年に発売されるBOX-SETを中心に、C.P.E.バッハ作品の代表的な名盤をご紹介いたします。(タワーレコード)
★C.P.E.Bach Edition<完全生産限定盤>
シュタイヤーの参加したレザデュー、チェンバロ協奏曲、ハンス=マルティン・リンデの古典的な名盤、クイケン指揮によるカンタータなど、古楽器演奏レーベルの名門「ドイツ・ハルモニア・ムンディ」に録音されたC.P.E.バッハの作品の数々から、彼の作品の幅広い特徴をとらえることのできる録音が選ばれています。(ソニーミュージック)
【CD1】ヴュルテンベルク・ソナタ集~ソナタ イ短調Wq.49-1、「スペインのラ・フォリア」による12の変奏曲ニ短調Wq.118-9、チェンバロ・ソロのためのソナタ ト短調Wq.65-17、自由な幻想曲嬰ヘ短調Wq.67、ロンド ハ短調Wq.59-4、ソナタ ホ短調Wq.59-1、幻想曲ハ長調Wq.61-6
アンドレアス・シュタイアー(Cemb, FP) [録音:1987年]
【CD2】フルート、ヴィオラとフォルテ・ピアノのための四重奏曲第1番イ短調Wq.93、同第2番ニ長調Wq.94、フルートと通奏低音のためのソナタ ト長調Wq.133「ハンブルク・ソナタ」、フルート、ヴィオラとフォルテ・ピアノのための四重奏曲第3番ト長調Wq.95
レザデュー[録音:1987年]
【CD3】チェンバロとフォルテピアノのための二重協奏曲変ホ長調Wq.47、2台のチェンバロのための二重協奏曲ニ長調Wq.109、同ヘ長調Wq.46
ジョス・ファン・インマゼール, アラン・カーティス(Cemb)エリック・リン・ケリー(Fp) コレギウム・アウレウム[録音:1965&1982年]
【CD4~5】オルガン協奏曲ト長調Wq.34、同変ホ長調Wq.35、シンフォニア ハ長調Wq.182-3、オルガン・ソナタ イ短調Wq.70-4、同ヘ長調Wq.70-3、同ト短調Wq.70-6、同ニ長調Wq.70-5
ライナー・オスター(Org&指揮), アンサンブル・パルランド[録音:2002年]
【CD6】シンフォニア ハ長調Wq.182-3、チェンバロ協奏曲ハ短調Wq.43-4、シンフォニア イ長調Wq.182-4、オーボエ協奏曲変ホ長調Wq.165、シンフォニア ロ短調Wq.182-5
トーマス・ヘンゲルブロック指揮 フライブルク・バロック管弦楽団 アンドレアス・シュタイアー(Cemb) ハンス=ペーター・ヴェスターマン(Ob) [録音:1990年]
【CD7】フルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ ハ長調Wq.147、室内カンタータ「フィリスとティルシス」Wq.232、フルートとヴァイオリンのための二重奏曲ホ短調Wq.140、2つのフルート、2つのヴァイオリンと通奏低音のための12の小品Wq.81、フルート、ヴァイオリンと通奏低音のためのトリオ ロ短調Wq.143
ハンス=マルティン・リンデ(Fl-tr)ヤープ・シュレーダー(Vn) 他[録音:1981年]
【CD8】マニフィカト Wq.213
ゲルハルト・シュミット=ガーデン指揮 テルツ少年合唱団, コレギウム・アウレウム
チェロ協奏曲第2番変ロ長調Wq.171
アンゲリカ・マイ(Vc) コレギウム・アウレウム[録音:1966年]
【CD9~10】受難カンタータキリストの最後の受難Wq.233
グレタ・ド・レイゲーレ, バルバラ・シュリック(Sp) カトリーヌ・パトリアス(A)クリストフ・プレガルディエン(T) マックス・ヴァン・エグモント(Bs)シギスヴァルト・クイケン(指揮) ラ・プティット・バンド、コレギウム・ヴォカーレ・ヘント[録音:1986年]
★The C.P.E.Bach Collection<完全限定盤>
このボックスは、2014年C.P.E.バッハの生誕300年記念して制作された完全限定盤です。オリジナル楽器の大御所演奏家ばかりの演奏で収録されているのも特徴です。 (ワーナーミュージック・ジャパン)
【CD1】シンフォニア第1~4番Wq.183、シンフォニア ロ短調Wq.182-5
グスタフ・レオンハルト指揮 エイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団(音源:旧Virgin)
【CD2】オーボエ協奏曲変ロ長調Wq.164、同変ホ長調Wq.165、オーボエと通奏低音のためのソナタ ト短調Wq.135
ク・エビンゲ(Ob)トン・コープマン指揮 アムステルダム・バロック管弦楽団(音源:Erato)
【CD3】フルート協奏曲変ロ長調Wq.167、同イ長調Wq.168、チェンバロ協奏曲ニ短調Wq.22
コンラート・ヒュンテラー(Fl-tr)トン・コープマン(Cemb&指揮) アムステルダム・バロック管弦楽団(音源:Erato)
【CD4】フルート協奏曲イ短調Wq.166、同ト長調Wq.169、2台のチェンバロのための協奏曲ヘ長調Wq.46
コンラート・ヒュンテラー(Fl-tr)トン・コープマン(Cemb&指揮) アムステルダム・バロック管弦楽団(音源:Erato)
【CD5】チェロ協奏曲第1~3番Wq.170~172
アンナー・ビルスマ(Vc)グスタフ・レオンハルト指揮 エイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団(音源:旧Virgin)
【CD6~7】6つのハンブルク協奏曲集Wq.43
ボブ・ファン・アスペレン(Cemb&指揮) メランテ・アムステルダム(音源:旧Virgin)
【CD8~10】6つのプロイセン・ソナタWq.48、6つのヴュルテンブルク・ソナタWq.49
ボブ・ファン・アスペレン(Cemb) (音源:Das Arte Werk)
【CD11】フォルテピアノのためのロンド集(Wq.58-5, 61-1, 59-4, 56-1, 56-5, 61-6, 57-3, 58-3, 57-1)
アラン・カーティス(Fp)(音源:旧EMI)
【CD12】オルガン・ソナタ集Wq.70
ヘルベルト・タヘツィ(Org) (音源: Das Arte Werk)
【CD13】オラトリオ「イエスの復活と昇天」Wq.240
フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮 コレギウム・ヴォカーレ・ヘント, エイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団(音源:旧Virgin)
★C.P.E.Bach: Symphonies & Concertos
生誕300年記念、アルヒーフの新旧解釈の名盤を収録。カール・リヒターやF=ディースカウの往年の名演から、オリジナル楽器でのピノックやゲーベル、シュタイアーらの新解釈による演奏までを網羅した、聴きごたえ十分の6枚組。(ユニバーサル・ミュージック/IMS)
【CD1】シンフォニア集 Wq.182
トレヴァー・ピノック指揮 イングリッシュ・コンサート
[録音:1979年]
【CD2】シンフォニア集 Wq.183
カール・リヒター指揮 ミュンヘン・バッハ管弦楽団
[録音:1969年]
【CD3】2台のチェンバロのための協奏曲Wq.46
W.F.バッハ:2台のチェンバロのためのソナタF.10, 2台のチェンバロのための協奏曲F.46
アンドレアス・シュタイアー(Cemb) ロバート・ヒル(Cemb)ラインハルト・ゲーベル指揮 ムジカ・アンティクァ・ケルン [録音:1985年]
【CD4】フルート協奏曲イ短調Wq.166, 同変ホ長調Wq.167
スティーヴン・プレストン(Fl-tr)トレヴァー・ピノック指揮 イングリッシュ・コンサート[録音:1980年]
【CD5】フルート四重奏曲集Wq.93~95
ニコラス・マギーガン(Fl-tr) キャサリン・マッキントッシュ(Vn)アンソニー・プリース(Vc) クリストファー・ホグウッド(Fp) [録音:1976年]
【CD6】オード、詩篇、歌曲集 Wq.194~197より全19曲収録
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br)イェルク・デームス(タンジェント・ピアノ) [録音:1969年]
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2014年01月07日 16:00