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女性ジャズ・ピアニスト、ルォー・ユー・チェンの世界デビュー作

ルォー・ユー・チェン

 台湾出身で、現在はNYで活躍する美しき女性ジャズ・ピアニスト、ルォー・ユー・チェンの世界デビュー・アルバム『Stranger』。

 5歳の時よりピアノに親しみ、その後ピアノの他にオーボエの本格的なトレーニングを受け、コロムビア大学で音楽を学ぶために渡米。それまではクラシック一色だった彼女が、NYに渡ったことでジャズと出会い、2005年よりジャズに転向。以来、ジャズについても本格的なトレーニングを受け、ジェイソン・モラン、サム・ヤヘル、ケヴィン・ヘイズ等に師事しながら、実力を認められてきた。

 ジャズ・ピアニストとしては台湾より過去に2作リーダー・アルバムを出しているが、新たにOkehレーベルと契約、本作が世界デビュー盤となる。

 ベースにクリストファー・トルディーニ、ドラムにトミー・クレインという極めてシンプルなトリオ編成。アルバム全体を通して静謐でありながらも、緊張を強いない女性的な雰囲気が漂う。11曲目の“Foliage at Night”は2012年に京都・高台寺を訪れた際に受けた印象にインスパイアされた曲。夜にライトアップされた高台寺を訪れた際に、周りの観光客に囲まれながらも「完璧な孤独」を感じ、人生の中でも最も美に触れた瞬間だったと振り返る。
 また、3曲でカート・ローゼンウィンケルのギターがフィーチャーされていることも見逃せない。
 台湾からNYに渡り、クラシックの枠を出て多くの人に触れたことで生まれたアルバムということで、成長著しい若きピアニストの思索に満ちた美しい世界が繰り広げられる。

カテゴリ : 予約 | タグ : ジャズ・ピアノ ピアノ・トリオ

掲載: 2014年01月15日 17:24

更新: 2014年01月15日 17:24