『生きてみたいもう一度 新宿バス放火事件』傑作邦画初DVD化!
80年代日本映画の中で、忘れられない作品ながら、未DVD化であった名作が発掘される。
1980年に起きた「新宿西口バス放火事件」の被害者のひとりであった女性の手記を85年に映画化した作品『生きてみたいもう一度 新宿バス放火事件』。
監督は『あこがれ』『伊豆の踊子』(1967/黒沢年男、内藤洋子主演)などの繊細な映画作品や、『俺たちの旅』『人間の証明』『飢餓海峡』などのドラマシリーズなど、真摯に人間を描く名匠、恩地日出夫。恩地監督と、『刑事物語2 りんごの詩』『スチュワーデス・スキャンダル 獣のように抱きしめて』の脚本家の渡辺寿、そして『帰らざる日々』『プルメリアの伝説 天国のキッス』の中岡京平により脚本化した。
音楽は、室内楽を中心に作曲活動を行い、映画『泥の河』や79年のアニメ『赤毛のアン』などで知られたが、97年に胃癌で46歳という若さで他界した毛利蔵人が担当。
個性的な俳優たちで固められた、人間臭いドラマの濃度の高さが何と言ってもポイントで、主人公・石井美津子を桃井かおりが演じ、彼女と同棲を始め、事業に失敗してしまう男・杉原を石橋蓮司が、と、それぞれ彼らの持ち味を全開させながら悲しい男女のドラマを見せていく。
本作品をリアルタイムで知る映画ファンはもちろん、大人の映画・演劇のプロたちがじっくり見せる骨太の作品を観たい、という新しい向きにも、ぜひ、観ていただきたい一作である。
関連商品では、近々に都内名画座(新文芸坐)にて特集上映も8月~9月にかけて企画されている、名優・石橋蓮司が出演し、鮮烈な印象を残した作品で、DVDにて流通されているものをご紹介。
東京・池袋:新文芸坐 8/20(水)~29(金) <役者生活60年 石橋蓮司映画祭> http://www.shin-bungeiza.com/