『激ロック』スペシャルコーナー【9月レコメンドアイテム】
MXPX / 『Acoustic Collection』
GENRE : PUNK ROCK
22年の歴史を詰め込んだメロディック・パンク・シーンの立役者MXPXのアコースティック・アルバム!
彼らが22年の歴史を振り返り、ファンへの感謝をこめたアルバムをリリース。この作品を聴いていると、昔の写真を見ているようなリラックスした温かい気分になる。ここ数年は、メンバーのTom(Gt)とYuri(Dr)がライヴ活動を引退し、Mike(Vo/Ba)の1人バンドになってしまったイメージだが、それでもまだMXPXが健在であることをこの作品で証明してくれた。彼らが生み出した、多くのリスナーの寄り添う曲の数々は、これからも決して色褪せない。
山本 真由【ライター】推薦
GODSMACK / 『1000hp』
GENRE : HEAVY ROCK, ALTERNATIVE
デビュー作が300万枚以上のセールスを記録したビッグ・バンドGODSMACKが放つ1000馬力の1枚!
今作『1000hp』は火を吹く車のジャケ、1000馬力という表題が物語るように、力強く突き進む重厚なサウンドを鳴らす。METALLICAとALICE IN CHAINSの影響下と語られてきた彼らだが、今作にもその残り香は健在。しかし、声高な主張や主義より、自分たちがやれることを純粋に追求した質実剛健たる音像に、動かぬ山のような説得力を感じる。Sully Erna(Vo/Gt)の堂々たる歌声と粘り強いリフで聴き手を押し倒す強靭な1枚。
荒金 良介【ライター】推薦
FOR ALL THOSE SLEEPING / 『Incomplete Me』
GENRE : METALCORE, SCREEMO
どこをとっても飽きのこないメリハリのきいた3枚目のフル・アルバムが到着!
今年“Vans Warped Tour”初参加を果たしたFATSが前作より約2年ぶりとなる通算3枚目のアルバムを完成させた。かねてよりへヴィさとキャッチーさのバランス感に定評のある彼ら。今作でもドンシャリの効いたベース音やザクザクと切り刻むようなギターが生むヘヴィなパートは抜群の安定感を備え、彼らの真骨頂であるドラマチックなメロディが随所でしっかりと活きている。中堅クラスとして認知されつつあるFATSの今後の進化を期待させる1枚。
小林 詩央里【ライター】推薦
THE PARAMEDIC / 『Diary Of My Demons』
GENRE : METALCORE, SCREEMO, R&B, ELECTRO
弱小インディ・レーベル発、そこらの若手メタルコアは一線を画す、超天才ヴォーカル現る!
2010年オハイオ州デイトンにて結成された黒人ヴォーカル、Mike Luciano含む5人組。最近はますますメタルコアの画一化が進み、トップのバンド以外は区別が付かないほどに無個性なバンドが増殖している中、このバンドは相当のめっけもん。アグレッション漲るモダンなメタルコア+シンセ・サウンドは想定内だが、そこに乗ってくるMikeのR&Bテイストの甘いクリーン・ヴォーカルは溜息が出るほどに素晴らしい。最近聴いたメタルコア系では彼らが1番。
村岡 俊介(DJ ムラオカ)【激ロック オーガナイザー】推薦
GROWN KIDS / 『First Words』
GENRE : ROCK, HIPHOP, COUNTRY, R&B
ONE OK ROCKのTaka参加!音を楽しむ=音楽を体現するような楽曲が揃った1枚
ハワイ出身のLafa Taylorとカリフォルニア出身のKazmi、によるユニットのデビュー盤。ふたりともアメリカ人だがLafaはE.D.O.のサブ・メンバーでDef Techのサポートとして楽曲やツアーにも参加しており、Kazmiは日本でメジャー・デビュー経験を持つなど、非常に日本と縁は深い。ロック、カントリー、R&B にヒップホップをミックスした音楽性は、まさに現在のアメリカのビルボード・チャートを賑わすヒットのツボを押さえている。
沖 さやこ【ライター】推薦
FAMILY FORCE 5 / 『Time Stands Still』
GENRE : CRANK CORE, ELECTRO
FALL OUT BOYファン注目!トラック・メーキングのセンスが光るパーティー・アルバム!
クランクコアというジャンルに属す3OH!3やBREATHE CAROLINAらとともに“エモスクリーモ×ラップ/ヒップホップ”を推し進め、ミュージック・シーンに躍り出てきたアトランタの5人組による4作目のアルバム。前述した2組に比べ、バンド色濃いサウンドが彼らの特徴。ラッパーをフィーチャーしたTrack.2「BXRK」のような曲もあるが、今回は歌の魅力とダンス・フロアを意識しながら曲が進むにつれ、ヘヴィになるサウンドで勝負を仕掛ける。
山口 智男【ライター】推薦
EMPRESS AD / 『Still Life Moving Fast』
GENRE : PROGRESSIVE METAL
難解なイメージを覆す、新たな音楽の扉を開く1枚
英国出身の4人組バンド、EMPRESS AD。KING CRIMSONやPINK FLOYDといったプログレッシブ・ロックからの影響を濃く感じさせるサウンドとメタリックなアグレッションの洪水が混沌とした世界観を形成している。叙情的なサウンドからジワジワと攻め、一気に爆発するカタルシス静と動の使い分けも完璧。各楽器が唸りまくりのアバンギャルドかつスリリングなインプロ的要素も興味深い。ポスト・ハードコア系のリスナーの琴線に触れる可能性も高。
藤崎 実【ライター】推薦
CANNIBAL CORPSE / 『A Skeletal Domain』
GENRE : DEATH METAL
ジャパン・ツアーも決定!デス・メタル界の最高位に鎮座するCANNIBAL CORPSE2年振りのニュー・アルバム!
本作もファンを裏切らない、ど真ん中を行くアグレッシヴなデス・メタル・サウンドが炸裂している。凶悪無慈悲なワードを含むGeorgeの咆哮に、SLAYERにも通じる変幻自在なギター・スタイルが爆走をさらに加速させる。テクニカルと疾走感、破壊衝動を全て内包し成立させるのは至難の業だが、それを難なくクリアしてしまう辺りが王者たる所以の証であろう。方向性を変えずブレない姿勢のまま新譜を出す度にクオリティと攻撃性を維持、向上させているのも流石。
藤崎 実【ライター】推薦
PIANO / 『Salvage Architecture』
GENRE : PROGRESSIVE EMO
前作から6年。山なし、オチなし、笑いなしでストイックなまでにサウンドを突き詰めた1枚!
前回の来日ツアーから温め続けてきたトラックを1枚にまとめたPIANOのニュー・アルバムが遂にリリース!なんといっても彼らの武器は、エモーショナルでプログレッシヴという絶妙なポジション。浮遊感のある独特な空気をまとったサウンドは、聴き込むほどにその細部がより解像感を増して見えてくるような奥深さを持つ。一聴すると難解ではあるが、2~3回通して聴けば段々とこの浮遊感に耳を任せてPIANOの世界に包まれる感覚を楽しむことができるはず。
米沢 彰【ライター】推薦
OUTLINE IN COLOR / 『Masks』
GENRE : SCREEMO, POST HARDCOR
妖艶で繊細なメロディを奏でるOUTLINE IN COLORの最新作が日本限定リマスター・ヴァージョンで登場!
元々完成されていた作品がさらに作り込まれただけあって、ヘヴィなパートも繊細なキレのあるサウンドに仕上がって、彼らの世界観を存分に表現している今作。収録曲は、それぞれに個性の強い耳に残るものばかり。クセのあるクリーン・ヴォーカルが絶妙にマッチしたメロディアスなパートと、危機迫るブレイクダウン、ドラマティックにサウンドに負けないシャウトやグロウル、怒涛のごとく目まぐるしい展開が一瞬たりとも油断できない、粒ぞろいの楽曲が揃っている。
山本 真由【ライター】推薦
MOTIONLESS IN WHITE / 『Reincarnate』
GENRE : METALCORE
ゴシック&ホラーをキー・コンセプトに進化を続けるゴシック・メタルのカリスマMOTIONLESS IN WHITEが待望の3rdアルバムをリリース!
結成わずか1年で“Warped Tour”のステージに立った早熟のバンド、MOTIONLESS IN WHITE。そんな彼らがMCR、LAMB OF GODらを手がけたDan Korneffをプロデューサーに招き製作された本作は彼らの真骨頂ともいえるゴシック&ホラーの世界観をさらに深く広く表現した大作。中毒的ですらある黄金パターンと絶対的なキャラクターを確立したMIWはここからさらに重要なポジションを占めるバンドへと成長するに違いない。
米沢 彰【ライター】推薦
IN FLAMES / 『Siren Charms』
GENRE : EXTREME METAL
“レコーディングが終わって――、1週間近く起き上がれなかったんだ”。IN FLAMESのすべてが注ぎ込まれた渾身のニュー・アルバム!
常に新たなサウンドを求めて進化を繰り返してきた彼ららしく、女性オペラ歌手をゲスト・ヴォーカルに招いたTrack.7「When The World Explodes」をはじめ、今作も実験的な要素満載!これまで存在感を示していたキーボード・サウンドは若干減ったものの、独特の空気感を持ったメロディや素晴らしいギター・リフの数々は今作も輝きを放っている。2ヶ月後に控えたKNOTFEST JAPAN 2014での来日も本当に楽しみで仕方がない。
米沢 彰【ライター】推薦
【激ロック】
ラウドミュージックに特化したフリーマガジン、ポータルサイトの運営、そして国内外のバンドを招聘してのライブイベント、13年間続くROCK DJパーティーの企画、運営を行っている。さらには渋谷宇田川町に位置する「Music Bar ROCKAHOLIC」と同じく宇田川町にあるロックファッション・ショップ&通販サイト「GEKIROCK CLOTHING」の運営など、クロスメディアを超えたクロスカルチャー展開をシーンに仕掛けるラウドミュージック専門のクリエイティブ集団である。
タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM) PUNK/EMO
掲載: 2014年09月18日 15:34