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J.S.バッハの失われていた音楽の復元録音登場!~レーオポルト侯のための葬送音楽 BWV244a

J.S.バッハ:レーオポルト侯のための葬送音楽 BWV244a

消失していた「レーポルト侯のための葬送音楽」の復元録音の登場です! これを手掛けたのは、。彼は、アルファ・レーベルから、たび重なる改訂などで謎が多い「ロ短調ミサ曲」の原点を、見事に再現してみせた、研究と演奏両面にひいでた指揮者。あくなき探求と研究が、またひとつの素晴らしい成果を生み出しました。
J.S.バッハは、レーオポルト侯(アンハルト=ケーテン侯(1694~1728))の宮廷で1717~23年の間楽長を務めました。侯は、音楽を愛し、音楽に精通した主君で、優れた宮廷楽団を有し、バッハのよき理解者でもありました。バッハはこの時期に、「ブランデンブルク協奏曲」「無伴奏ヴァイオリン・ソナタとパルティータ」、「インヴェンション」、「平均律クラヴィーア曲集第1巻」など多くのすぐれた器楽曲を作曲した充実した日々を送っていました(ただしこれらのほとんどは浄書であり、作品自体がこの時期に成立したかどうか明確でない部分もあります)。
この「レーオポルト侯のための葬送音楽」は、1728年に亡くなった侯のために1729年3月24日に演奏されたもの。楽譜資料は消失しているものの、「マタイ受難曲」のテキストも手掛けたピカンダーによる、この作品のためのテキストが残されています。このテキストが、マタイ受難曲(初版、1727年版)などの既存のアリア楽曲旋律にそのままあてはめられる構造であることから、この葬送音楽はバッハの自作のパロディの技法を用いて作られたと考えることができます。たとえば、マタイ受難曲の有名なアルトのアリア「主よ、憐れみたまえ(Erbarme dich)」は、この葬送音楽では「Erhalte mich(私を忘れないでください)」というテキストに置き換えられており、完全に入れ替え可能なものとなっています。このようにテキストを既存の楽曲にあてはめながら、この復元・録音の実現となりました。ブックレットのトラック表には、マタイ受難曲のほか、「侯妃よ、さらに一条の光を」BWV198、ロ短調ミサ曲など、元になった楽曲との対照表もついています(欧文)。
演奏陣も、俊英アンサンブル・ピグマリオン、さらに歌唱陣もフランスの新しい歌姫ドヴィエイルや、ダミアン・ギヨンらと充実の布陣で、つやがあって引き締まった素晴らしい演奏を展開しています。

<ラファエル・ピション>
カウンターテナー歌手としてサヴァール、レオンハルト、コープラマンらと共演したことがあり、また、ピアノ、ヴァイオリンも学び、その後、ピエール・カオの下で指揮も学んだという逸材。バロックから現代作品の初演までを手掛け、2006年、アンサンブル・ピグマリオンを設立。ラモーのオペラ録音、そして、バッハのロ短調ミサ曲の録音(アルファ)でも話題となりました。
(キングインターナショナル)

ラファエル・ピション&アンサンブル・ピグマリオン

【曲目】
『J.S.バッハ:
レーオポルト侯のための葬送音楽 BWV244a
(モーガン・ジュルダンとラファエル・ピションによる復元)
【演奏】
ラファエル・ピション(指揮)
アンサンブル・ピグマリオン
サビーヌ・ドヴィエイル(ソプラノ)
ダミアン・ギヨン(アルト)
トーマス・ホッブス(テノール)
クリスティアン・イムラー(バス)
【録音】
2014年5月 ヴェルサイユ宮殿内王立礼拝堂

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2014年12月04日 17:23