巨匠マリナーが89歳時にポズナン・フィルに客演した際の《ジュピター》&ベートーヴェン第2

サー・ネヴィル・マリナー(1924~ )が2013年11月、ポーランドのポズナン・フィルハーモニー管弦楽団に客演した際の録音です。
ポズナン・フィルハーモニーは、1931年に歌劇場の楽員などにより設立されたポズナン首都交響楽団に起源をもつオーケストラで、1932年10月9日にはシマノフスキの交響曲第4番を初演するなど、早くからポーランド音楽界で中心的な役割を演じました。正式にポズナン・フィルハーモニーが設立されたのは1947年で、初代指揮者のスタニスラフ・ヴィスウォツキの棒の下、同年11月10日に最初のコンサートを開催しました。現在の首席指揮者は2007/2008シーズンより務めているマレク・ピヤロフスキです。
いままでヘルマン・アーベントロート、ジョルジュ・ジョルジェスク、ヴィトルド・ロヴィツキ、カルロ・ゼッキ、スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ、クリストファー・ホグウッド、ズデニェク・マーカルなどの名指揮者が客演し、アルトゥール・ルービンシュタイン、スヴァトスラフ・リヒテル、マルタ・アルゲリッチ、マウリツィオ・ポリーニ、クリスティアン・ツィマーマン、ダヴィッド・オイストラフ、ヘンリク・シェリング、ルッジェーロ・リッチ、イダ・ヘンデル、ワンダ・ウィウコミルスカ、ギドン・クレーメル、コンスタンティ・クルカ、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチなどの世界的なソリストが出演しています。
マリナーが録音したモーツァルトの交響曲第41番《ジュピター》は以下の3種類です。
(1)アカデミー室内管弦楽団 1978年録音 Eloquence/Decca 4805604
(2)アカデミー室内管弦楽団 1984年録音 Waener Classics WPCS-50710
(3)ポズナン・フィル 2013年録音 DUX DUX1196
映画《アマデウス》で音楽の指揮を務めるなどモーツァルトを得意とするマリナーですが、意外なことに《ジュピター》の録音は約30年ぶりということになります。加えて今回のポズナン・フィル盤は初めて手兵アカデミー室内管以外を振って録音したものであり、巨匠となり世界のオーケストラに客演するマリナーの芸術境を示したものとして注目されます。また、アーノンクールとブリュッヘンという、マリナーよりも後の世代の古楽指揮者たちが2014年に相次いで《ジュピター》を発表した直後でもあり、彼らの録音との比較も興味深いところでしょう。
また、ベートーヴェンの交響曲第2番は以下の3種類です。
(1)アカデミー室内管弦楽団 1970年録音 PentaTone Classics PTC5186118
(2)カダケース管弦楽団 2000年頃録音 Trito TD0023(廃盤)
(3)ポズナン・フィル 2013年録音 DUX DUX1196
(1)は小編成でのベートーヴェン交響曲演奏が珍しかった頃の録音で、LP初出時に大きな話題を呼びました。(2)はマリナーが首席指揮者を務めたスペイン、カタルーニャ地方のオーケストラを振ったもの。(3)は約10年ぶりの同曲録音となります。
(タワーレコード)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2015年04月21日 12:00