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ブラジルの女性SSWジゼリ・ヂ・サンチ、傑作サード・アルバム

Gisele De Santi

 

穏やかピアノの伴奏に乗せ、その情感豊かな歌声を聴かせてくれる美しい傑作の誕生です。ブラジルの女性SSWジ
ゼリ・ヂ・サンチのサード・アルバム『カーザ』は、ブラジル音楽の枠を飛び越えた極上のヴォーカル作品。彼女の艶のある歌声が満喫できる逸品です。

ブラジル南部の港町ポルト・アレグレ出身、現在はサンパウロに拠点を移して活動する若き女性SSW、ジゼリ・ヂ・サンチのの3rdアルバム『カーザ』。デビュー作『ジゼリ・ヂ・サンチ』、2ndアルバム『ヴェルメーリョス・イ・ヂマイス・マティゼス』が未だに人気を呼び続ける彼女のヴォーカリストとしての魅力がますます際立つ本作は、元々彼女が志向したヨーロッパ的なクラシカル・サウンドと、抱擁感、母性すら感じさせる優しく気高い歌声がマッチした意欲作です。もちろん、ベースとなるアルゼンチン~ブラジル南部で紡がれるフォルクローレ、伝統のサンバ~ボサノヴァも昇華した上で聴かせるサウンドが、ここに詰まっています。

バンド編成で聴かせてくれた前作、前々作との違いはやはりそのミニマムな編成。殆どの楽曲は、Luiz Mauro Filhoのピアノの伴奏と、程よく添えられる弦とギターのみと言う、まさしく彼女の歌声を輝かせるための最小編成のクラシカルなバッキングが彩りを添えます。前作、前々作同様に、プライヴェートも共に過ごす男性SSW、ホドリゴ・パナッソロがその才能を密かに発揮している点にも注目で、そのホドリゴとの共作「01. CASA」(ホーム)で聴かせる落ち着いた空気感のようなものが、本作のテーマなのでしょう。「03. TODA」、「09. É DO MAR」など、Giseleの自作曲は一様にクオリティが高いですが、Djavanの「02. NOBREZA」、Caetano Velosoの「06. SETE MIL VEZES」に、ビートルズの「11. THE FOOL ON THE HILL」などを取り上げて聴かせるカヴァー曲もセンスが良く、アルバムを通じて響く世界観は、まさに『Casa』。穏やかな幸せに満ち溢れた家庭のリヴィングやダイニング、寝室で心地よく鳴り続ける至高のBGMと言うべき作品です。

A式の紙ジャケット仕様
解説:山本 勇樹氏(bar buenos aires / Quiet Corner)

 

 

掲載: 2016年08月29日 14:57