CPO レーベル~新譜情報[2017年7月](7タイトル)
知られざる名曲の発掘、古楽から現代まで幅広く揃えたコレクション、高品質の録音で人気を誇るドイツのCPOレーベル。今回もマックス・ブルッフに師事した知られざる作曲家エドゥアルド・キュンネッケの“ピアノ協奏曲”に、オペラ作曲家として名高いドニゼッティの“弦楽四重奏曲集”、オーストリアの作曲家レオ・ファルのオペレッタ“兄弟の争い”など、興味深い作品が揃っています!
エドゥアルド・キュンネッケ(1885-1953):ピアノ協奏曲、ツィゴイネルワイゼン、他
オリヴァー・トリエンドル(ピアノ)、エルンスト・タイス(指揮)ミュンヘン放送管弦楽団
ドイツで生まれベルリンで学び、音楽をマックス・ブルッフに師事、ベルリンの地方劇場の合唱指揮者を経て作曲家として名声を確立したキュンネッケ。最初のうちは劇音楽を書いていましたが、第一次世界大戦後に務めた劇場で、オペレッタに目覚め、以降は代表作《どこかのいとこ》を始めとしたオペレッタの作曲に生涯を捧げました。しかし、このアルバムに収録されているのは、1920年代を席捲したジャズの影響が感じられる「ピアノ協奏曲」、ブラームスやレーガーの伝統を受け継いだ「セレナード」、ジプシーのメロディを効果的に取り入れた「ツィゴイネルワイゼン」の3曲。どれも「オペレッタ作曲家ではないキュンネッケ」に焦点が当てられています。
(ナクソス・ジャパン)
ガエターノ・ドニゼッティ(1797-1848):弦楽四重奏曲集
プレイエル弦楽四重奏団
2000年代初めに相次いでリリースされた、ピリオド楽器アンサンブル“レヴォルーショナリー・ドローイング・ルーム”による一連のドニゼッティの弦楽四重奏曲は、cpoレーベルにおける初期の録音であり、アメリカの「fanfare」誌で高く評価された記念碑的アルバムです。オペラ作曲家として名高いドニゼッティの知られざる傑作の再発見は、多くの聴き手を興奮させました。しかし、こちらは第7番から第18番までのみの録音で、残念なことに全集としては完結しなかったシリーズ。20年以上を経てようやく残りの作品のリリースが始まりました。今回の第1番から第3番を録音しているのはプレイエル弦楽四重奏団。新鮮な解釈とバランスの良い響きが特徴です。
(ナクソス・ジャパン)
レオ・ファル(1873-1925):喜歌劇「兄弟の争い」1幕
アクセル・コーバー(指揮)ケルン放送合唱団&管弦楽団
オーストリアの作曲家レオ・ファルはオペレッタ全盛期に活躍、いくつかの正統派オペラも書いたものの、代表作は《かわいいアウグスティン》を始めとした一連のオペレッタです。cpoレーベルは2017年にこの《兄弟の争い》をリリースし、2018年は名作《ドルの女王》をリリースする予定があり、ファル作品の復興に力を注ぎます。この《兄弟の争い》はビーダーマイヤー(ウィーンの中流階級)の兄弟の争いを描いた作品で、オーストリア民謡「いとしい弟よ」が効果的に用いられており、甘く美しいメロディが盛りだくさん。1幕仕立ての肩の凝らない楽しい作品です。
(ナクソス・ジャパン)
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カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2017年07月03日 00:00