注目集めるヴァイオリニスト若林暢~亡くなって1年、復刻CDがクラシック部門1位を獲得
2017年8月28日(月)、NHK「おはよう日本」で「無名の演奏家 なぜ人々を惹きつけるのか」として、昨年亡くなり、今年5月に2枚のCDがリリースされたヴァイオリニスト、若林暢(のぶ)(1958~2016)が紹介されました。生前の若林暢と親交があったシンガーソングライター、さだまさしさんは番組内で「新進気鋭のヴァイオリニストが、さまざまな苦労をしながら人生を生きて。そういう人が遺(のこ)した音楽は、必ず何か尊いものが残っていると僕は信じている。」と語りました。名誉欲がなく、オーケストラや音楽事務所に所属することなく、ただ作曲家の思いを深く読み取り演奏することを喜びにしていたという彼女。しかし、私生活では2度の離婚を経験し、両親の介護や、自ら乳がんと闘病しながら、ぎりぎりのところで演奏活動や後進の指導にあたっていました。今、彼女の芸術や、生き様が共感を呼び、CDがクラシック・チャートの1位を獲得するなど、注目を集めています。
(タワーレコード)
1957年8月30日生まれ、日本のヴァイオリン奏者。東京藝術大学、同大学院を経て、米・ニューヨークのジュリアード音楽院を卒業。95年に「音楽に登場する悪魔」の論文で博士号を取得。86年のニューヨーク国際芸術家コンクール優勝をはじめ、国際的なコンクールでの入賞歴多数。87年のカーネギー・ホールでのデビューが高評価を獲得し、以降は欧米アジアなど世界各地でのソロリサイタルやソリストとしてオーケストラとの共演を行なう。クラシックの解説も評判で、TVやラジオに多く出演するほか、フェスティヴァルのマスタークラスで後進の指導にも尽力。晩年は癌との闘病を余儀なくされ、2016年6月8日に死去。58歳没。
(音楽出版社)
『ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集』
(ジャケットの題字:さだまさし)
魂のヴァイオリニスト、若林暢(わかばやし・のぶ)の金字塔的名盤、ブラームスのヴァイオリン・ソナタ全集。
イギリスのデイリー・テレグラフ紙で“The CD of the Week”に選ばれるなど、欧州各紙で絶賛された若林暢を代表する音源を、Blu-specCD2盤でリリース致します。深遠な音楽的慟哭と明晰な楽曲構築との見事な昇華は、極めて少ない生前の正規録音の中でもまさに本場ヨーロッパの聴衆を震撼せしめた若林暢の真骨頂。クラシックファンならずとも心震える垂涎のアルバムが今、ここに生還します。
『ヴァイオリン愛奏曲集』
(ジャケットの題字:さだまさし)
魂のヴァイオリニスト、若林暢(わかばやし・のぶ)が奏でる珠玉の愛奏曲集。生前本人がこよなく愛した数々のヴァイオリン小品の中から、特別に選りすぐった名曲を収録しました。
クライスラー、パガニーニ、サラサーテ、ラヴェル、ファリャ、バルトークなど至高の名作を、若林暢ならでのロマンが溢れ、熱い情感がほとばしる孤高の名演でお届けします。
アルバムに収録された音源は全て生前のライブ録音ですが、前世紀初頭の巨匠達が遺した記録録音同様、全くの未編集音源であり制作サイドの恣意を完全に排除したまさに幻の音源です。若林暢が遺した貴重なレガシーが今、ここに開示されます。
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2017年08月29日 00:00