バロック・ヴァイオリニスト、ボリス・ベゲルマンによるJ.S.バッハの“無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ”!(2枚組)
テレマンのヴァイオリン・ソナタ集に続く、バロック・ヴァイオリニストのボリス・ベゲルマンによる2枚目のソロ・アルバムは何とバッハの無伴奏全曲!
2枚目にして早くも大作をレコーディングするという点にも、ソニー・クラシカル/DHMがベゲルマンに寄せる期待が伺えるというものです。
古楽の伝統あるDHMレーベルにとっても、2000年に発売されたクイケンの再録音盤以来17年ぶりとなるこの作品集の新録音となります。成立事情など今でも謎が多い作品ですが、ベゲルマン自身もライナーノーツで、このように記しています。「Sei Solo とバッハは楽譜に記している。そう記したバッハの意図は何だったのだろう?『6つの無伴奏曲』?それとも『自分一人』?バッハはこのイタリア語が2つの意味を持っているのを知っていたのだろうか?きっと判っていたはずだ。それは作品の起源を知るのに役に立つだろうか?パルティータ第2番のシャコンヌは自分の妻アンナ・マグダレーナのことを音として刻み込んだという通説は真実なのだろうか?とにかく次々と知りたいことが浮かび上がってくる」。
このアルバムはオランダ中東部の小さな町、アスの録音スタジオで、2度に分けて全部で13日間をかけてじっくりと収録されました。そのレコーディングについてベゲルマンはこう語っています。
「この作品をレコーディングするという決断をくだすのは容易なものではなかった。全曲の編集が終わりOKを出した今になっても、やったことを全部投げ出してまた一からやり直したくなるほどだ。レコーディングというのは演奏者のその時の作品に対する心持ちを反映させるものだといわれている。自分のレコーディングを聴き直してみると、誰が演奏したのかさえ認識できない。これは本当に自分だったのだろうか・・・」34歳のベゲルマンの現時点での結論がここに詰まっています。
〈ボリス・ベゲルマン〉
プロフィール1983年モスクワ生まれ。7歳からヴァイオリンを学ぶ。チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院でドミトリー・シンコフスキーらに師事し、大学院ではアレクセイ・リュビモフに学ぶ。その後パレルモのベッリーニ音楽院でエンリコ・オノフリとリッカルド・ミナージに学び、バロック・ヴァイオリンの道に本格的に進む。コンプレッソ・バロッコ、アカデミア・ビザンチナ、イル・ポモ・ドーロ、カペラ・ガベッタなど欧米のバロオク・オーケストラと共演し、ここ数年は指揮も兼ねた弾き振りにも乗り出し、絶賛を博している。使用楽器は1790年代に製作されたルイ・モワテシエのヴァイオリンである。(ソニーミュージック)
【収録予定曲】
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全曲)
1) ソナタ第1番ト短調BWV1001
2) パルティータ第1番ロ短調BWV1002
3) ソナタ第2番イ短調BWV1003
4) パルティータ第2番ニ短調BWV1004
5) ソナタ第3番ハ長調BWV1005
6) パルティータ第3番ホ長調BWV1006
【演奏】
ボリス・ベゲルマン
(バロック・ヴァイオリン:ルイ・モワテシエ作 1790年代)
【録音】
2016年5月12日~18日、8月15日~21日、オランダ、アス、ステッペンウォルフ・スタジオ
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2017年10月20日 00:00