ファウスト&ベザイデンホウト~バッハのヴァイオリン・ソナタ集!
ファウスト&ベザイデンホウト~バッハのヴァイオリン・ソナタ集!
今や押しも押されぬヴァイオリンの女王、イザベル・ファウストが、バッハのヴァイオリン・ソナタを録音しました!チェンバロは、天才ベザイデンホウト。2016年10月の来日公演でも、ふたりはバッハのソナタ集を演奏しており、その流麗にして息のぴったり合った演奏で、絶賛されました。
このバッハのソナタは、ヴァイオリンの声部と、鍵盤奏者の両の手が紡ぐ三重奏、いわば、トリオ・ソナタである、としばしばいわれます。トリオ・ソナタはバロックの作曲家にとって、対位法の技法を示す最上の場でした。バッハによるこれら6つのソナタは、対位法の最高級の技法が尽くされ、同時に音楽的愉悦に満ちた、トリオ・ソナタの決定的名作であるといえます。実際バッハはこの6つの曲集を「亡くなる前まで」何度も改訂し続けており、田園的なものから真摯で受難を思わせる空気のものまで多様性に富み、活き活きとした、傑作となっています。
イザベル・ファウストがここで演奏しているヴァイオリンの銘器ヤコブ・シュタイナーは、一時はヨーゼフ・ヨアヒムの手元にあったと考えられている楽器で、キレの良さ、あたたかみ、そしてメランコリーな表情にも合う暗めの音を兼ね備えています。そしてベザイデンホウトが奏でるチェンバロは、ピノックから貸与された、バッハも深く愛したジャーマンスタイルの楽器で、オルガンのように豊かな響きを可能にしながら、一音一音の発音(響き)が非常にクリアな名器です。二者のバランスも理想的な演奏です。
ファウストのまっすぐに美しい音色と自然なフレージング、そしてベザイデンホウトのチェンバロのぴちぴちとしながらも流麗な音楽運び、二人ともきわめて自然に奏でています。急速なパッセージの場面でも、それぞれが難なく超絶技巧のパッセージを真珠を転がすように自由に演奏しながらも、二人の息はぴったり。それぞれの楽曲、それぞれの楽章のキャラクターの違いも際立っており、音楽の喜びにあふれた演奏が展開されています。無伴奏ヴァイオリンのソナタとパルティータと好一対を成す6曲に、歓迎すべき素晴らしい録音がひとつ生まれました。
(キングインターナショナル)
J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ集(オブリガート・チェンバロとヴァイオリンのためのソナタ集) (2CD)
[CD1]
・第1番 ロ短調 BWV 1014
・第2番 イ長調 BWV 1015
・第3番 ホ長調 BWV 1016
[CD2]
・第4番 ハ短調 BWV 1017
・第5番 ヘ短調 BWV 1018
・第6番 ト長調 BWV 1019
【演奏】
イザベル・ファウスト(ヴァイオリン/ヤコブ・シュタイナー(1658年製))
クリスティアン・ベザイデンホウト(チェンバロ/ジョン・フィリップス、バークレー(2008年製)/ヨハン・ハインリヒ・グレープナー(ジ・エルダー)、ドレスデン(1722年製)モデル/トレヴァー・ピノックより貸与)
【録音】
2016年8月18-24日、テルデックス・スタジオ(ベルリン)
イザベル・ファウスト2018年1月来日予定
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲/カンブルラン指揮、読売日本交響楽団
1月19日(金)サントリホール(東京)
1月20日(土)パルテノン多摩(東京)
1月21日(日)みなとみらいホール(神奈川)
1月22日(月)J.S.バッハ:無伴奏パルティータ第3, 2番&無伴奏ソナタ第3,1番/東京文化会館(東京)
1月23&24日 Back to Bach イザベル・ファウスト J.S.バッハ無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ全曲演奏(2夜連続)/いずみホール(大阪)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2017年12月13日 00:00