エマニュエル・パユ『ソロ』(2枚組) フルート1本で描かれる、豊潤な音のタペストリー
エマニュエル・パユ『ソロ』(2枚組)
フルート1本で描かれる、豊潤な音のタペストリー
ヴァイオリンやピアノとは違い、単旋律のメロディ・ラインで勝負するフルート1本で色彩豊かな音の世界を展開する、エマニュエル・パユ。2017年11月の来日公演でもこのようなフルート1本だけのソロ・コンサートを1回開催。休憩なし70分1本勝負のすさまじいパフォーマンスで、満員の聴衆の喝采をさらったことは記憶に新しいでしょう。2枚組のこのアルバムの中核をなすのは、ドイツ・バロックの代表的作曲家テレマンによる「無伴奏フルートのための幻想曲」全12曲をちりばめつつ、テレマンと同時代のマラン・マレ、そして19世紀のカルク=エーレルト、20世紀のオネゲル、武満を経、パユ自身がその初演を受け持ったピンチャーやヴィトマンらの作品を含めた全27曲を録音。フルートの可能性を示唆する各曲に真っ向から対峙するパユの演奏家としての真髄が、ぎっしりと詰まった渾身のアルバム。
(ワーナーミュージック・ジャパン)
『エマニュエル・パユ/ソロ』
【曲目】
《CD1》
1) 武満徹(1930-1996):エア(1995)
2) ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767):無伴奏フルートのための幻想曲 第1番 イ長調
3) ジークフリート・カルク=エーレルト(1877-1933):ソナタ・アパッショナータ 嬰ヘ短調 作品140
4) テレマン:無伴奏フルートのための幻想曲 第2番 イ短調
5) イェルク・ヴィトマン(b.1973):小組曲(2016) I.アルマンド/II.ラメント/III.サラバンド
6) テレマン:無伴奏フルートのための幻想曲 第3番 ロ短調
7) 武満徹:声(ヴォイス)(1971)
8) テレマン:無伴奏フルートのための幻想曲 第4番 変ロ長調
9) ロバート・ヘルプス(1928-2001):セカンド・ソーツ
10) テレマン:無伴奏フルートのための幻想曲 第5番 ハ長調
11) アルテュール・オネゲル(1892-1955):牡山羊の踊り H39
12) テレマン:無伴奏フルートのための幻想曲 第6番 ニ短調
13) マティアス・ピンチャー(b.1971):beyond (a system of passing)(2013)
《CD2》
1) ピエール・オクターヴ・フェル―(1900-36):3つの小品 ~I.恋にとらわれた羊飼い
2) テレマン:無伴奏フルートのための幻想曲 第7番 ニ長調
3) フェル―:3つの小品 ~II.翡翠
4) テレマン:無伴奏フルートのための幻想曲 第8番 ホ短調
5) カール・ニールセン(1865-1931):子供たちは遊んでいる (劇音楽「母」より)
6) テレマン:無伴奏フルートのための幻想曲 第9番 ホ長調
7) フェル―:3つの小品 ~III.端陽(端午の節句)
8) テレマン:無伴奏フルートのための幻想曲 第10番 嬰ヘ短調
9) ルチアーノ・ベリオ(1925-2003):セクエンツァI
10) テレマン:無伴奏フルートのための幻想曲 第11番 ト長調
11) アルヴォ・ペルト(b.1935):エストレントラー
12) テレマン:無伴奏フルートのための幻想曲 第12番 ト短調
13) エドガー・ヴァレーズ(1883-1965):デンシティ21.5
14) マラン・マレ(1656-1728):スペインのフォリア
【演奏】
エマニュエル・パユ(フルート)
【録音】
2017年4月5-7,11-14日、バーデン=バーデン、南西ドイツ放送、ハンス・ロスバウト・スタジオ
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2018年03月27日 00:00