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フィリップ・テュリオによるアコーディオンで弾くラヴェル&クープラン作品集

フィリップ・テュリオ

ラヴェルの「クープランの墓」を中心に、ラヴェルとクープランを組み合わせたアルバム。選曲のユニークさもさることながら、演奏は全てアコーディオンというのが更にユニーク。「クープランの墓」は、1914年から1917年にかけて、第一次世界大戦で亡くなったラヴェルの友人、知人たちのために作曲された組曲。彼が敬愛していたフランソワ・クープランが活躍したバロック時代の作品に思いを馳せながら、故人たちへの思いも織り交ぜて、18世紀の様式を借りた作品を書き上げたのです。

既に25年以上世界的に活躍するベルギーのアコーディオン奏者のフィリップ・テュリオは、最初「ラヴェルの作品をアコーディオンで演奏するのは不可能だ」と考えていました。なぜなら、アコーディオンの音色は極めて残響が少なく、七色の響きを持つラヴェルの管弦作品には不向きだと思ったのだそうです。しかし、ピアノ曲、それも古典的な様式を持つ「クープランの墓」ならば演奏できるのではないか…そう考えたテュリオは、早速チャレンジ。組曲が完成した頃には、元となったクープランの作品も手掛け、最終的にはアルバム全ての作品を完成させました。

聴こえてくる音はとてもセンシティヴ。"贅肉をそぎ落としたラヴェル"と言えるでしょうか。しかし、細心の注意を払ってこの音色に耳を傾ければ、なんとたくさんの世界が見えてくることでしょう。極限まで切り詰められた美しさがここにあります。
(ワーナーミュージック)

『アコーディオンによるラヴェル、クープラン作品集』
【曲目】
1) ラヴェル:『クープランの墓』
2) F.クープラン:『クラヴサン曲集第4巻』第21オルドルより「クープラン」
3) ラヴェル:『古風なメヌエット』
4) F.クープラン:『クラヴサン曲集第3巻』第19オルドルより「ミューズ・プランティーヌ」
5) ラヴェル:『道化師の朝の歌』
6) ラヴェル:『亡き王女のためのパヴァーヌ』
7) F.クープラン:『クラヴサン曲集第3巻』第18オルドルより「ティク・トク・ショク」
8) F.クープラン:『クラヴサン曲集第2巻』第6オルドルより「神秘的な障壁」
9) ラヴェル:『ラ・ヴァルス』
【演奏】
フィリップ・テュリオ(アコーディオン、編曲)
【録音】
2018年3-4月、ベルギー、ベーフェル、ロザリオ修道院

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2018年05月18日 00:00