世界初録音!初演者ロジェ・ムラロによるメシアンの“エローに棲まうムシクイたち”!カップリングはドビュッシーの“12の練習曲”
ピアノの鬼才ロジェ・ムラロによるドビュッシーの練習曲!さらにメシアンがドビュッシー生誕100年記念に手がけた秘曲「エローに棲まうムシクイたち」世界初録音も収録!
2017年6月23日に東京・トッパンホールで世界初演されたメシアンの秘曲「エローに棲まうムシクイたち」。フランス国立図書館に設けられた「メシアンアーカイブ」に未完の状態で保管されていたものを、イヴォンヌ・ロリオに師事したメシアンのプロフェッショナルともいえるムラロが緻密に再構成した作品の公演は大きな話題となりました。この「エロー」はもともとメシアンがドビュッシー生誕100年(1961年)のために手がけていた作品。
ムラロが没後100年記念として、満を持してのリリースとなりました!さらにカップリングのドビュッシーの難曲12の練習曲(全曲)は、ドビュッシーがショパンに捧げた作品。偉大な音楽家がその先達に献呈するために書いた2作、という意味で深いつながりがある、注目のプログラムといえるでしょう。
1961年、ドビュッシー生誕100年を翌年に控え、メシアンはドビュッシーの追悼作品を書くよう依頼されました。その頃メシアンはちょうど「エローの鳥たちについて」の協奏曲を構想しており、これをドビュッシー生誕100年記念作、とするはずでした。(ちなみにイヴォンヌ・ロリオは、ドビュッシーの12の練習曲をレパートリーとしたフランスの最初の女性ピアニストでもありました)。
この作品(未完)はイヴォンヌ・ロリオに献呈される予定でしたが、メシアンは献辞に「ドビュッシー、自然を愛した人へ・・・」と、ドビュッシーにも敬意を表しています。この未完の協奏曲を、「エローに棲まうムシクイたち~地中海沿岸のコンチェルト」というピアノ独奏作品として皆様にお聴き頂きます(ムシクイは地中海沿岸に生息する鳥)。
色彩感、鳥たちの歌声の見事な音による描写、自然を彷彿とさせる世界は、メシアンがドビュッシーに対して抱いていた敬意の表れではないでしょうか。さらに、ドビュッシーは練習曲をショパンに献呈しています。
とにかくムラロのらくらくとした超絶技巧が冴えわたる、注目盤です!
(キングインターナショナル)
【曲目】
ドビュッシー(1862-1918):12の練習曲(全曲)[46’49”]
[録音:2017年12月12-14日、スタジオ・ジュジ(フランス)]
メシアン(1908-1992)(構成/ロジェ・ムラロ):エローに棲まうムシクイたち~地中海沿岸のコンチェルト(世界初録音)[25’12”]
[録音:2018年2月7日(ライヴ録音、メゾン・ド・ラジオ・フランス、パリ、スタジオ104)]
【演奏】
ロジェ・ムラロ(ピアノ)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2018年10月25日 00:00