グレゴリオ聖歌の権威、マルセル・ペレス&アンサンブル・オルガヌム・シリーズ(6タイトル)
マルセル・ペレス&アンサンブル・オルガヌム・シリーズ
1982年、フランスの音楽学者(グレゴリオ聖歌の権威)・作曲家・合唱指揮者・歌手のマルセル・ペレスによって結成された、主に6世紀以降の、ヨーロッパ中世のレパートリーを中心に演奏するアンサンブル・オルガヌム。
ヨーロッパはもとより、北米・南米、アフリカ、中東でも演奏会を行っており、ディスコグラフィは40ほどである。セナンク修道院にて結成、1984-2000年はロワオヨーモン財団のもと活動、2001年からはモザイク修道院に拠点を移し、古楽のさらなる研究と、現代まで伝わる伝統をつなぐ活動を展開。
聴く喜びだけでなく、彼らが展開する調査研究プログラムは、音楽を思想史・精神史のよりどころの一つと位置付けている。
(キングインターナショナル)
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:聖ウルスラのラウデス
マルセル・ペレス(指揮)アンサンブル・オルガヌム
中世ドイツの修道院長、神秘家、作曲家、薬草学者、詩人…様々な伝説を持つ聖女ヒルデガルト・フォン・ビンゲン。彼女は当時の典礼や習慣に沿って音楽作りましたが、しかし、彼女について残されている様々な伝説や言い伝えは、その音楽を歴史的文脈から切り離してしまっているといえるでしょう。アンサンブル・オルガヌムは、ベネディクト会系女子修道会の伝統に光を当て、さらに、12世紀当時彼女が人々に与えた様々なインスピレーションに思いを馳せるようなプログラムで彼女の作品を取り上げました。
【録音】
1996年11月18-22日、シルヴァネ修道院
ノートルダム楽派のミサ曲集~聖母誕生のためのミサ
マルセル・ペレス(指揮)アンサンブル・オルガヌム
現代に伝わる典礼音楽の歴史をさかのぼった1枚。13世紀のノートルダム楽派の聖母誕生のミサを再構築したもので、この後の時代のヨーロッパの宗教音楽に大きな影響を与えた13世紀ポリフォニーの音楽が見事によみがえっています。
【録音】
1994年10月8-11日、コルバラコヴェント教会
ギョーム・ド・マショー(1300-1377):ノートルダム・ミサ曲
マルセル・ペレス(指揮)アンサンブル・オルガヌム
ギョーム・ド・マショーのノートルダム・ミサ曲は、作曲家名が特定されているものとしては最古の、典礼文に完全に則ったミサ曲。14世紀のフランス、イタリアで顕著だった響きとリズムを一新した、革新的な作品として歴史上名高いものです。
【録音】
1995年11月20-24日、シルヴァネ修道院
17~18 世紀パリの単旋律聖歌~クリスマスのミサ
マルセル・ペレス(指揮)アンサンブル・オルガヌム
17-18世紀、バロック最盛期に、フランスの教会は、いわゆるグレゴリオ聖歌とひとくくりにされてしまった古きガリシア(ゴール)の聖歌を蘇らせようとしていました。この復興運動は、カンプラの作品などで知られるように、美しいメロディがたくさん生み出されることとなりました。あらたなクラシックの賛美歌(聖歌)がここに誕生しました。
【録音】
1993年6月29-3日/オルガン・ソロは1993年7月1日、1993年10月11日
テンプル騎士団の聖歌集
マルセル・ペレス(指揮)アンサンブル・オルガヌム
中世ヨーロッパの騎士修道会であるテンプル騎士団は、音楽に関しての資料をほとんど残していません。しかし、ペレスとアンサンブル・オルガヌムは、その限られた資料の中から、12世紀にまでさかのぼり、貴重な手稿譜を発見。テンプル騎士団の儀式のもようを現代に伝える貴重な録音となっています。
【録音】
2005年12月、フォントゥヴロー王立修道院
カリクスティヌス(カリクストゥス)写本
聖ヤコブ(サンチャゴ)の夕べの祈り~17 世紀
マルセル・ペレス(指揮)アンサンブル・オルガヌム
9世紀以降、サンチャゴ=デ=コンポステラへの道は数知れぬ巡礼者たちを魅了し、様々な神話も生み出されました(聖ヤコブのことをスペイン語でサンチャゴといいます)。意外と見過ごされてきたのが、この聖地で実際に行われていた礼拝で歌われた音楽。サンチャゴの聖堂に保管されていたカリクスティヌス写本を、ペレスが本格的に調査。これにより、貴重な手稿譜で伝えられる、当時の巡礼者たちに大きな感動を与えた様々な珠玉の音楽がよみがえりました。
【録音】
2004年5月3-6日
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2018年12月10日 00:00