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ラン・ランの新録音!ピアノを愛する人すべてに捧げるオール・タイム・ベスト・ピアノ小品集

ラン・ラン

エリーゼのために、ツェルニーの第1番、乙女の祈り、アメリのワルツ…

全世界で40 億人の人々が見守った2008 年北京オリンピックの開会式や国際的イベントで数多く演奏し、日本でも高い人気を誇るピアニストのラン・ランがニュー・アルバム『ピアノ・ブック』を3月29日(金)に全世界同時発売することが決定。

アルバム『ピアノ・ブック』には、ベートーヴェンの「エリーゼのために」、ドビュッシーの「月の光」、ショパンの「雨だれ」など、クラシックの超名曲から、ツェルニーの練習曲、クレメンティのソナチネといったピアノ学習者の定番レパートリー、さらに坂本龍一の「メリー・クリスマス・ミスター・ローレンス」のようなテレビや映画で親しまれている現代の作品まで、世代を超え愛され続けてきたピアノ名曲を多数収録している。これらは、ラン・ランがピアニストを目指したきっかけとなった楽曲や、彼が世界中で多くの生徒を教えてきた経験の中で出会い、お気に入りとなったものだ。

国際的に活躍するピアニストが自身のソロ・アルバムにツェルニーの練習曲やクレメンティのソナチネを代表とするピアノ学習者向けのレパートリーばかりを選んでアルバム制作するのは前代未聞のこととなる。

ラン・ランはこのアルバムについて下記のようにコメントを寄せている。
「私が人生で最初に目指した夢はなんだったろう、と自分に問いかけるとき、その答えを求めて私は今回のアルバムに収めた作品に立ち戻ります。これらの作品は子ども時代の私に最も大きな影響を与えたと同時に、世界の若いピアニストたちと共演し、指導もするようになった今もなお、私に最も大きな影響を与える音楽であり続けています。このアルバムを私のすばらしい教え子たちに、そして私と同じようにピアノを愛する、世界中のすべての友に捧げます」。

ラン・ランはTIME誌“世界で最も影響力のある100人"や国連親善大使に選ばれるなど、その影響力が高く評価され、ジャンルを超えメタリカ、ファレル・ウィリアムス、ハービー・ハンコックなどとも共演して話題となったクラシックの中国人ピアニスト。3年ぶりとなる今作は、2003年から2008年まで所属し7枚のアルバムを発表したドイツ・グラモフォンに帰還しての第1弾アルバム。彼は現在、大ヒット上映中のディズニー映画『くるみ割り人形と秘密の王国』のオリジナル・サウンドトラック盤にもフィーチャーされ話題となっている。また、2008年には若い音楽家を支援するラン・ラン国際音楽財団 (www.langlangfoundation.org)を設立している。
(ユニバーサル・ミュージック)

注目はバダジェフスカ(ボンダジェフスカ)の「乙女の祈り」です。この曲は1856年に出版されて以来、世界中で楽譜が出版されて親しまれたサロン風のピアノ小品で、あまりにもポピュラーになったため、却って大ピアニストが手掛けなくなった作品です。例外は日本で、第二次世界大戦後のピアノ・ブームに乗って多くのピアノ学習者に弾かれ、レコードにより鑑賞され続けてきました。CD時代の今日でも、日本のレコード会社は各社「乙女の祈り」の音源を自前で持つかライセンスして発売しています。

しかし、前述のように大ピアニストが手掛けるケースはほとんどありません。実際、海外のレコード会社の音源約13万枚を扱っているライブラリーを検索しても、「乙女の祈り」の音源は3種類しかヒットしません。演奏家は小林愛実、ポミエ、ナジの3人で、このうち小林愛実とポミエは日本での録音です!その他、このライブラリーに載っていないハウツィヒ、ローウェンタール、ラップフ、デームス、ポンティ、カン、メジューエワ、その他多くの日本人ピアニストによる音源はすべて日本のレコード会社の依頼により録音されたものです。今回のラン・ランの北京での録音がいかに珍しいケースであるか、理解していただけることでしょう。

その他、ベートーヴェンの「エリーゼのために」、ツェルニーの「練習曲第1番」などに混じって、ティルセンの「アメリのワルツ」、坂本龍一の「メリー・クリスマス・ミスター・ローレンス」など映画の名曲を楽しむことができるものうれしいところです。「アメリのワルツ」はギタリストの村治佳織やヴァイオリニストのルノー・カピュソンの最新アルバムにも入っている、21世紀の新定番です。

1枚物とデラックス・エディション2枚組の2仕様で発売されますが、おすすめは後者です。というのも、後者の2枚目に「チョップスティックス(chopsticks)」が入っているからです。これはchopsticks(箸)の名の通り、指2本で弾ける超初心者のための作品で、YouTubeには素人ピアニストやコメディアンの映像が沢山載っていますが、CDは極めて少なく、もちろん大ピアニストの音源は一つもありません。筆者がこの曲名を聞いたのは、往年の人気テレビ番組「刑事コロンボ」で指揮者が犯人役となる第2シーズン10話「黒のエチュード」で、ピーター・フォーク扮するコロンボがジョン・カサヴェテス扮する指揮者のアレックスをハリウッド・ボウルの野外劇場で待っている間、舞台上のピアノでこの「チョップスティックス」を弾いたのを観たとき以来です!

音楽好きの方ならば、このように曲目を見ているだけで子供の頃の思い出がフラッシュバックするのではないでしょうか。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)

【収録曲】(通常盤、デラックス・エディションCD1)
1. バッハ:第1番 前奏曲 ハ長調 BWV846(平均律クラヴィーア曲集第1巻から)
2. ベートーヴェン:エリーゼのために
3. マックス・リヒター:デパーチュア
4. メンデルスゾーン:紡ぎ歌(無言歌集作品67の4)
5. ドビュッシー:月の光(ベルガマスク組曲から第3曲)
6. ドビュッシー:グラドゥス・アド・パルナッスム博士(子供の領分から第1曲)
7. ショパン:前奏曲 第15番 《雨だれ》(前奏曲集作品28から)
8. モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第16番 第1楽章:アレグロ
9. クレメンティ:ソナチネ 第1番 第2楽章:アンダンテ
10. ツェルニー:40番練習曲 第1番:プレスト
11. ティルセン:アメリのワルツ
12. ドビュッシー:夢想
13. シューベルト:楽興の時 第3番
14. グリーグ:春に寄す(抒情小曲集 第3集から第6曲)
15. シューマン:勇敢な騎手(子供のためのアルバム 第1部から第8曲)
16. プーランク:スタッカート(村人たち:子供のための6つの小品から第2曲)
17. 黄 虎威:歓楽的牧童
18. 坂本龍一:メリー・クリスマス・ミスター・ローレンス
19. バダジェフスカ:乙女の祈り
20-32. モーツァルト:きらきら星変奏曲
33. バッハ:メヌエット ト長調 BWV Anh. 114

【収録曲】(デラックス・エディションCD2)
1. カッツ=チェルニン:エリザのアリア(ワイルド・スワン組曲から)
2. アレン:チョップスティックス
3. 中国民謡:茉莉歌
4. ヒナステラ:粋な娘の踊り(アルゼンチン舞曲集から第2曲)
5. スカンディナヴィア民謡:リム、リム、リマ
6. エルガー:ニムロッド(エニグマ変奏曲から第9変奏s)
7. 朝鮮民謡:アリラン
8. ジョプリン:メイプル・リーフ・ラグ
9.菅野よう子:花は咲く  *

*日本盤のみのボーナス・トラック

【演奏】
ラン・ラン(ピアノ)

【録音】
2018年7月、8月 北京


輸入盤 スーパー・デラックス・エディション 全曲楽譜付きボックス

[通常CD 2枚組+楽譜付き]
・CDの収録内容は、輸入盤 デラックス・エディションと同内容
・全曲分が一冊にまとまった楽譜に加え、ラン・ラン手書きコメント入り「エリーゼのために」の楽譜も封入

 

輸入盤 デラックス・エディション

[通常CD 2枚組]

 

輸入盤 通常盤

[通常CD 1枚物]

 

国内盤 デラックス・エディション

[SHM-CD 2枚組]

日本盤ボーナス・トラック 1曲収録
菅野よう子:花は咲く

 

国内盤 通常盤

[SHM-CD 1枚物]

ラン・ラン

【プロフィール】
感情豊かなピアノによって、何百万という人びとをインスパイアしてきた。それは、こぢんまりした会場でのリサイタルでも、大舞台でも変わらない。
2014FIFA ワールドカップ決勝を祝してリオデジャネイロで行われたプラシド・ドミンゴとのコンサート、第56 回および第57 回に連続出演してメタリカ、ファレル・ウィリアムスと共演したグラミー賞授賞式、全世界で40 億人の人々が彼の演奏を見守った2008 年北京オリンピックの開会式、ロンドンのロイヤル・アルバートホールにおけるBBC プロムスのラストナイトなど、その派手なステージは枚挙に暇がない。シャルル・デュトワが指揮するフィラデルフィア管弦楽団と共演したリスト生誕200 年を祝うコンサートの模様は、全米で300 館、ヨーロッパ各地で200 以上の映画館に生中継された(クラシックのソリストとしては初めて)。長年にわたって共演している世界的なアーティストは、ダニエル・バレンボイム、グスターボ・ドゥダメル、サー・サイモン・ラトルといった指揮者から、ダブステップダンサーのNONSTOP ことマーキューズ・スコット、甘い歌声の帝王フリオ・イグレシアス、ジャズの巨人ハービー・ハンコックなどクラシック音楽以外の世界にも及ぶ。クラシック音楽を誰よりも多くの人に届けるために多くの企業とのつながりも持っている。そして、ラン・ランは、中国の音楽を西洋の聴衆に、西洋音楽を中国の聴衆に積極的に紹介して、文化の懸け橋ともなっている。

【ラン・ラン 年表】
●1982年 6月14日中華人民共和国の瀋陽に生まれる。3歳でピアノを始め、瀋陽音楽院で学ぶ。
●1987年 瀋陽ピアノ・コンクールで第1位獲得、初めて公式なリサイタルを行う。それから数年のうちに、北京で開催された第5回星海杯ピアノ・コンクールに優勝し、ドイツでの「若者のための国際ピアノ・コンクール」で優勝ならびに最優秀演奏賞を獲得。
●1991年 北京中央音楽院に9歳で入学を許され、趙屏国教授に師事する。
●1995年 北京コンサート・ホールでショパンのエチュード全曲演奏会を行う。日本で開かれた「若い音楽家のためのチャイコフスキー・コンクール」で優勝。
●1996年 中国国立交響楽団の設立記念コンサートのソリストの一人に選ばれ、江沢民国家主席の列席のもと演奏。
●1997年 フィラデルフィアのカーティス音楽院に入学。2002年までゲイリー・グラフマンのもとで学ぶ。
●1999年 アンドレ・ワッツ急病のため代役でラヴィニア音楽祭「世紀のガラ・コンサート」に出演、エッシェンバッハ指揮シカゴ交響楽団とチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を演奏して劇的な成功を収める。これが以降の大躍進を決定づけた。
●2001年 テミルカーノフ指揮ボルティモア交響楽団との共演でカーネギー・ホールにデビュー。フィラデルフィア管弦楽団創立100周年演奏旅行に帯同しサヴァリッシュの指揮で北京に凱旋演奏。BBCプロムスに衝撃的デビュー。
●2001/02年 ロンドンのウィグモア・ホール、ワシントンのケネディ・センター、パリのルーヴル美術館でリサイタル・デビュー。ニューヨーク・フィルとロンドン・フィルの演奏会にデビューし、ヨーロッパ・ツアーにも同行。デュトワ指揮NHK交響楽団と共演。
●2002年 シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭における「レナード・バーンスタイン賞」の初の受賞者となる。
●2003年 ドイツ・グラモフォンから最初のCDがリリース。このCDは2004年のエコー賞を受賞。カーネギー・ホールにリサイタル・デビュー。
●2004年 ロサンゼルス・フィル、パリ管、ベルリン国立管、マリインスキー劇場管、ベルリン・フィルと共演。ユニセフの国際親善大使に任命される。ベルリンのフィルハーモニーホールにリサイタル・デビュー。エコー賞から「その年の演奏家」に選ばれる。前年のカーネギー・ホール・リサイタルのアルバムがドイツのポップ・チャートにランクイン、2005年のオーストリア・アマデウス音楽賞を受賞。
●2006年 バイエルン放送交響楽団の「アーティスト・イン・レジデンス」に選ばれた。ミュンヘンで行われたFIFAワールドカップ2006の開会式典で演奏。ピアノ・メーカーのスタインウェイ社が「ラン・ラン・スタインウェイ」を製作。アルバム「メモリー」がビルボード・クラシック・チャートでトップを飾る。映画『女帝』(原題:The Banquet)、『The Painted Veil』のサントラに参加。
●2007年 チャールズ皇太子臨席のもとエリザベス皇太后の生涯を描いたナイジェル・ヘスの新作を世界初演。ベートーヴェンピアノ協奏曲のアルバムがグラミー賞にノミネート(中国人初)。全米レコード芸術科学アカデミーから会長功労賞を授与された。ノーベル賞記念コンサートに出演。
●2008年 北京オリンピック開会式で演奏、中国で約4000万人がクラシック・ピアノを学ぶきっかけとなり、アメリカのニュース番組「The Today Show」はこの現象を“ラン・ラン効果"と名付けた。グラミー賞受賞式でジャズ界の巨匠、ハービー・ハンコックと共演。グラミーとユニセフの援助のもと「ラン・ラン国際音楽財団」を設立。自伝本「奇跡のピアニスト ラン・ラン自伝」出版(11ヶ国語で出版)。
●2009年 米『Time』誌の「世界で最も影響力のある100人」に選出された。ハービー・ハンコックと世界ツアー。オバマ大統領のノーベル平和賞受賞コンサートに出演。
●2010年 上海万国博覧会公式国際親善大使を務める。世界経済フォーラムに若手グローバルリーダー250人に選ばれ、クリスタルアワードをダボスにて受賞。ゲーム「グランツーリスモ5」のオープニングムービーで演奏。
●2011年 英国王立音楽大学名誉博士号をプリンス・オブ・ウェールズ(チャールズ皇太子)より授与
●2012年 マンハッタン音楽院より名誉音楽博士号を授与。ドイツよりドイツ連邦共和国功労勲章を授与。リーズ国際ピアノ・コンクールのグローバル・アンバサダーに就任。オリンピック・ラン・ラン・スニーカー限定再発(アディダス)。フォルクスワーゲン・グループのグローバル・アンバサダーに就任。
●2013年 ゴールデン・カメラ賞(独)ベスト・ミュージック・インターナショナル部門受賞。ショパン・アルバムでエコー賞受賞。クラシック・ブリット賞(英)のインターナショナル・アーティスト・オブ・ジ・イヤー受賞。国連ピース・メッセンジャーに任命される。オクスフォード大学セント・ペーターズ・カレッジから名誉フェロー授与。ゲーム「グランツーリスモ6」のオープニング音楽を演奏。ベルリン・フィルのジルベスター・コンサート出演。
●2014年 グラミー賞授賞式でメタリカと共演。バーミンガム市大学より名誉博士号授与。リオ・ワールド・カップ・コンサートでドミンゴ他と共演。FIFA公式アルバムに参加。インチョン・アジア大会の開会式でPSYと共演。2015ミラノ万博のアンバサダーに選出される。
●2015年 才能ある若い音楽家の教育への貢献や情熱に対して中国人初のバンビ賞を受賞(ドイツ)。グラミー賞授賞式でファレル・ウィリアムスと共演。ヴェルサイユ宮殿初のアンバサダーに任命された。北京中央音楽院の名誉博士号を受ける。GQドイツのメン・オブ・ザ・イヤー。ニューヨーク大学から名誉博士号を授与。ウブロのアンバサダー就任。ラン・ラン・パフューム発売。
●2016年 初のニューヨーク市文化観光大使に任命され、ニューヨーク市は9/20を「ラン・ランの日」と命名し、中米文化交流への貢献を称えた。
●2017年 NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』のテーマ音楽を演奏。ユニバーサル ミュージックに移籍。

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2019年01月18日 12:00

更新: 2019年03月01日 00:00