ベザイデンホウトがエラス=カサド&フライブルク・バロック・オーケストラとメンデルスゾーンの“ピアノ協奏曲第2番”を録音!
天才ベザイデンホウトと、底から湧き上がるエネルギーが魅力のエラス=カサドによるメンデルスゾーン。オーケストラはフライブルク・バロック・オーケストラという注目の布陣です。演目は、メンデルスゾーンがイギリスで活躍する礎となった交響曲第1番、そしてメンデルスゾーン自身のピアノ独奏でバーミンガムで初演されたピアノ協奏曲第2番、ロンドンのフィルハーモニー・ソサエティからの委嘱で作曲された「美しいメルジーネの物語」、とイギリスと縁の深い作品が並びます。
交響曲第1番(1824頃完成、1827年初演) は、メンデルスゾーンがフル・オーケストラのために書いた最初の作品。わずか15歳ほどで書きあげた作品ですが、冒頭から劇的な表情に満ちており、この後メンデルスゾーンが残す種々の作品の要素がすでに見られる内容となっています。終楽章の終結部もカサド率いるフライブルク・バロック・オーケストラがこれ以上なく晴れやかに演奏しています。この作品は1839年にロンドンのフィルハーモック・ソサイティでのデビューでも一部楽章を組み替えて演奏され好評を博し、後のメンデルスゾーンのイギリスでの活躍の第1歩となりました。
ピアノ協奏曲第2番はメンデルスゾーンの新婚旅行中の1837年に作曲、同年にバーミンガムの音楽祭でメンデルスゾーン自身のピアノにより初演されました。ほの暗いオーケストラの序奏に始まるピアノ・ソロの独白のような冒頭から引き込まれます。ベザイデンホウトのほとばしるようなパッセージとオーケストラの掛け合いは見事そのもの。作品のもつ真価が発揮された演奏といえるでしょう。
「美しいメルジーネの物語」は1834年にロンドンで初演されました。中世にさかのぼる人魚(半人半魚)の伝説に基づく物語で、絵画のような色鮮やかで繊細な音づかいで物語を描いています。
メンデルスゾーン作品の弾むようなリズム、晴れやかさやロマン的な暗さ、そして何よりも美しさが見事に発揮された、メンデルスゾーンの真価を問う演奏の登場といえるでしょう。
(キングインターナショナル)
【曲目】
メンデルスゾーン(1809-1847):
交響曲第1番 ハ短調 Op.11
ピアノ協奏曲第2番 ニ短調 Op.40
演奏会用序曲「美しいメルジーネの物語」Op.32
【演奏】
クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)
[1837年製エラール、エドウィン・ボインク・コレクション]
パブロ・エラス=カサド(指揮)
フライブルク・バロック・オーケストラ
【録音】
2018年9月、テルデックス・スタジオ・ベルリン
[日本語帯・解説付]
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2019年03月28日 00:00