古楽器アンサンブル「ニュー・コレギウム」~テレマン:室内楽作品集
引き出しの多さをまざまざと実感させる新感覚テレマン!
多作をもって知られる後期バロック随一の作曲家テレマンですが、その「多作」が単なる粗製乱造でないことは、すでに多くの音楽関係者がよく知るところ。あらゆる楽器の扱いにすぐれたテレマンだからこそ書き得た、バッハともヘンデルとも違う完全にユニークな音楽的感性が最も強く発揮されている領域といえば、やはり個々の楽器の特質をきわだたせながら多様な編成の妙も味わえる、トリオ・ソナタや四重奏ソナタなどの室内楽ではないでしょうか。
「誰も予期しなかった歴史上の思わぬ音世界」を続々発掘、多くのファンを得てきた隠れ秀逸レーベルRAMEEが満を持して贈る「本気のテレマンの真相」。
古楽の本場オランダに集う俊才集団は入念すぎるほどの選曲で、変則調弦ヴァイオリンや通奏低音から独立したチェロ、あるいは珍しいテレマンの鍵盤曲など、意外な音使いをたくみな曲順で並べて聴き手を驚かせつづけます。魅力の秘訣は解説(国内仕様は日本語解説付)にも...RAMEE通常路線の白いジャケットではなく、より冒険性の高い企画のために発足した黒ジャケット・シリーズからリリースされている点からも、その魅力が予感されるのではないでしょうか。
(ナクソス・ジャパン)
『「カメレオン」~テレマン:室内楽作品集~変幻自在の響き~』
【曲目】
テレマン(1681~1767):
1.プレリュード ~第6四重奏ソナタ ホ短調TWV43:e4より
(『六つの組曲による新しい四重奏曲集』1738年パリ刊)
2-5.リコーダー、ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ イ短調 TWV42:a4
6.メヌエット 第17番 ハ長調 TWV32:67
(『7x7+1曲のメヌエット 第2集』1730年ハンブルク刊)
7-9.ヴァイオリン、チェロと通奏低音のためのトリオ・ソナタ ト長調 TWV42:G7
10.メヌエット 第38番 ヘ長調 TWV34:88
(『7x7+1曲のメヌエット 第2集』1730年ハンブルク刊)
『忠実なる音楽の師』による組曲
11.冬 ~トリオ・ソナタ ニ短調 TWV41:d1より
12.ヴィト ~独奏ソナタ ロ短調 TWV41:h2より(移調版)
13.ラルゴ ~独奏ソナタ ヘ長調 TWV41:F2
14.ポーランド風序曲 ~チェンバロ独奏のための序曲 ニ短調 TWV32:2より
15.サン=スーシ〔心配なく〕~独奏ソナタ ト短調 TWV41:g4より
16.アッラ・ブレーヴェ〔拍子を短く〕~独奏ソナタ ト短調TWV41:g5より
17.レント ~トリオ・ソナタ ニ長調 TWV41:D6より
18.パストゥレル(牧歌曲)~独奏ソナタ ニ長調 TWV41:D5より
19.メヌエット 第7番 ヘ長調 TWV34:57
(『7x7+1曲のメヌエット 第2集』1730年ハンブルク刊)
20-23.2挺の変則調弦ヴァイオリンと低弦のための協奏曲 イ長調 TWV Anh.42:A1
24.メヌエット第48番 ト長調 TWV34:48
(『7x7+1曲のメヌエット〔第1集〕』1728年ハンブルク刊)
25-27.四重奏ソナタ ト短調 TWV43:g4
28.モデレ ~第6四重奏ソナタ ホ短調 TWV43:e4より
(『六つの組曲による新しい四重奏曲集』1738年パリ刊)
【演奏】
ニュー・コレギウム(古楽器使用)
[メンバー]
イネシュ・ダヴェーナ(ソプラノ&アルト・リコーダー、ヴォイス・フルート)
サラ・デコルソ(ヴァイオリン、変則調弦ヴァイオリン)
アンティナ・フーゴソン(第2変則調弦ヴァイオリン)…20-23
ジョン・マ(ヴィオラ)…15
レベッカ・ローゼン(チェロ)
クラウディオ・ヒベイロ(チェンバロ・総監督)
【録音】
2018年7月2-4日
ズヴェインドレヒト旧教会(オランダ)
[日本語解説付]
解説日本語訳:白沢達生
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2019年04月25日 00:00