マリオ・ブルネッロの新作は、なんと小型チェロを用いてJ.S.バッハの“無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ”を録音!(2枚組)
[Outhere Music 公式チャンネルより]
かの無伴奏ヴァイオリン曲集をチェロで!? 妥協なく楽器と音楽学を追求した驚くべき解釈
巨匠アントニオ・ヤニグロ門下に学び、チャイコフスキー国際コンクールで優勝して現代チェロ奏者としてキャリアを歩みはじめたイタリアの名手マリオ・ブルネッロ。
近年は歴史的奏法や古楽器への見識を深め、ヴェニス・バロック・オーケストラ(ジュリアーノ・カルミニョーラ主宰)やモーツァルト・オーケストラ(クラウディオ・アバド主宰)などで古楽器演奏家としても存在感を高めてきました。
バッハの『無伴奏チェロ組曲』も2010年に録音、しかし彼は「もうひとつのバッハ無伴奏」であるヴァイオリンのための6曲の存在が、ずっと気になっていたのです。
ブルネッロはバッハ研究者たちの近年の研究を受け、18世紀にも存在していたテノール・ヴァイオリン(通常のヴァイオリン同様4弦で、1オクターヴ下の調弦)に相当すると考えられるアマティ・モデルの小型チェロを用い、かのヴァイオリン作品の至宝と対峙しました。
結果「今までバッハを半分しか理解していなかった」と感じ、全曲録音するまでにのめり込んだとのこと。この演奏効果に『海の上のピアニスト』の原作者アレッサンドロ・バリッコが驚き、解説にコメントを寄せているほどです。
楽器や弓、弦のほか、演奏台にもこだわりを見せた録音でブルネッロが迫る音響世界――『無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ』の作品理解に大きな一石を投じる録音です。
(ナクソス・ジャパン)
【曲目】
J.S.バッハ(1685-1750):無伴奏ソナタとパルティータ BWV1001-1006
[CD 1]
1-4) 無伴奏ソナタ第1番 ト長調 BWV 1001
5-8) 無伴奏パルティータ第1番 ロ短調 BWV 1002
9-12) 無伴奏ソナタ第2番 イ短調 BWV 1003
[CD 2]
1-5) 無伴奏パルティータ第2番 ニ短調 BWV 1004
6-9) 無伴奏ソナタ第3番 ハ長調 BWV 1005
10-16) 無伴奏パルティータ第3番 ホ長調 BWV 1006
【演奏】
マリオ・ブルネッロ(4弦小型チェロ)
[使用楽器]
クレモナのジローラモ・アマティ1600~1610年頃製作モデルによる4弦小型チェロ(ブレーシアのフィリッポ・ファセル2017年製作の再現複製楽器)
[弓]
ヴァルテル・バルビエーロ製作の18世紀初頭モデルによる再現複製弓
ヴィットリオ・ガヴィオーリ製作の1680年型モデルによる再現複製弓
[弦]
ピラストロ・オリーヴ・ガット(羊腸弦/G・D・A線)
ヤーガー(金属弦/E線)
[台座]
ヴォクスリオン・ハーモニック・プラットフォーム
調律:a’=415Hz
【録音】
2018年10月1-3・20-22日
パルコ・ボラスコ荘祝宴ホール、カステルフランコ・ヴェネト、イタリア
解説:
アレッサンドロ・バリッコ
ペーター・ヴォルニー
マリオ・ブルネッロ
[日本語解説付き]
解説日本語訳:白沢達生
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2019年09月10日 00:00