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トン・コープマン、ヴェルサイユ旧王室礼拝堂の大オルガンを弾く

トン・コープマン

自在にして周到。300年前のフランス王室のオルガンで、コープマンが聴かせる新境地

ヴェルサイユ宮殿という歴史的建造物にある芸術的遺産は数知れず存在しますが、なかでも注目に値するのが旧体制時代にフランス王室が宗教儀式に使っていた礼拝堂のオルガン。
ロベール・クリコとその一族によって調えられてきたこの楽器は19世紀以降、カヴァイエ=コルやゴンザレーといった近代の名建造家たちによってロマン派型に改築されてきましたが、1994~95年に設置時のフランス古典型に復元されています。
ロマン派型のオルガンにも確かな歴史的存在意義があり、その状態で残されている楽器も多いフランスにあって、クリコが王室のために手がけた楽器の響きを味わえるのはきわめて貴重なことです。

そんな近年の修復をへて、300年前の人々が聴いた音響を取り戻したヴェルサイユ王室礼拝堂の楽器を用いて、すでに巨匠の風格さえ漂う名手トン・コープマンが、まさにバロック期当時のフランス音楽を厳選して演奏したアルバムが登場します。
調律はパリ・ノートルダム大聖堂が火災に見舞われる少し前、その歴史的オルガンも調整した関口格氏。

1710年にこの楽器の落成記念演奏を手がけたフランソワ・クープランの作品をはじめ、クレランボーの二つの組曲やルイ・クープランの稀少な小品など、豊かな経験を経た「今のコープマン」がみせる闊達にして精妙な解釈で、みずみずしく甦るフランス音楽をお楽しみください。
(ナクソス・ジャパン)

『トン・コープマン、ヴェルサイユ旧王室礼拝堂の大オルガンを弾く』
【曲目】
1-7)ルイ=ニコラ・クレランボー(1676~1749):第1旋法による組曲 ~『第1オルガン曲集』より
1) グラン・プラン・ジュ
2) フーガ
3) デュオ
4) トリオ
5) 低音部と高音部でトロンペット管またはコルネ管、対話形式
6) クロモルヌ管とコルネ管のレシ、対話形式
7) グラン・ジュによる対話

8)ルイ=クロード・ダカン(1694~1772):スイスのノエル

9-11) ルイ・クープラン(1626~1661):三つのオルガン作品
9) ファンタジア
10) デュオ
11) ファンタジア

12)ダカン:異国のノエル

13)フランソワ・クープラン(1668~1733):聖体奉挙:中音域で三度管 ~『修道院のミサ』より

14)ダカン:降誕節の到来〔ノエル〕

15)ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685~1750):われ汝の名を呼ぶ、主イエス・キリストよ BWV 639

16-22)クレランボー:第2旋法による組曲 ~『第2オルガン曲集』より
16) プラン・ジュ
17) デュオ
18) トリオ
19) 低音部でクロモルヌ管
20) フリュート管を使って
21) ナザル管のレシ
22) グラン・ジュによるカプリース

【演奏】
トン・コープマン(オルガン)
使用楽器:ヴェルサイユ旧王室礼拝堂の大オルガン
手鍵盤4段+足鍵盤/a’=415Hz
ロベール・クリコ1710年建造
(ジャン=ルー・ボワソー、ベルトラン・カティオー1994年復元)

【録音】
2019年5月19~23日、ヴェルサイユ旧王室礼拝堂

解説:ローラン・ブリュネール、カトリーヌ・セサック

輸入盤

 

国内仕様盤

[日本語解説付]
解説日本語訳:白沢達生

 

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2019年09月25日 00:00