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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.47

クリス・コナー『バードランドの子守唄』(1954)

CC

クリス・コナー(vo)
エリス・ラーキンス・トリオ(Track1-5)
サイ・オリヴァー・オーケストラ(Track6-8)
ヴィニー・バークス・カルテット(Track9-14)

1953年12月、1954年8月、ニューヨークにて録音

曲目:
01. バードランドの子守唄
02. ホワット・イズ・ゼア・トゥ・セイ
03. トライ・ア・リトル・テンダネス
04. スプリング・イズ・ヒア
05. ホワイ・シュドント・アイ
06. アスク・ミー
07. ブルー・シルエット
08. チキータ・フロム・チワワ
09. ア・コテージ・フォー・セール
10. ハウ・ロング・ハズ・ジス・ビーン・ゴーイング・オン
11. 星影のステラ
12. 風と共に去りぬ
13. ヒーズ・カミング・ホーム
14. グッドバイ

【アルバム紹介】
1.聴くものを瞬時に魅了する独特のハスキー・ヴォイス
2.名曲、名唱“バードランドの子守唄”
3.カルテット、オーケストラ、違った編成でじっくり聴かせる

前回ご紹介のフィニアス・ニューボーン・Jr.のアルバム『ヒア・イズ・フィニアス』のあのセントラルパーク・ジャケット、実は数々のジャズのレコード・ジャケットを手掛けたグラフィック・アーティストのバート・ゴールドブラット(1924-2006)によるもの。今回紹介するアルバムも彼の手掛けた名ジャケットです。50年代のジャズ・ヴォーカル名盤として名高いクリス・コナーの代表作です。

本作はミズーリ生まれの彼女が40年代にニューヨークに出て、スタン・ケントン楽団のビッグバンド・シンガーとして活躍した後、独立してソロとなり、ベツレヘム・レーベルと契約してレコーディングされた傑作です。

なんといっても名ピアニストのジョージ・リアリングが作曲した、タイトル曲の “バードランドの子守唄”は彼女の初期の名唱のひとつであり、また同曲のジャズ史に残る歌唱で知られています。 その他、収録曲はハスキーな彼女の歌声にあった有名スタンダード・ナンバーが揃い、カルテット、オーケストラといった違った編成で、心ゆくまで聴かせてくれます。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
一度聴いたら忘れられない“バードランドの子守唄”。

ジョージ・シアリング作曲の名曲“バードランドの子守唄”は数々の名演があり、クリス・コナー以外でもっとも聴かれているのが、サラ・ヴォーンのバージョンでしょう。伝説の名トランぺッター、クリフォード・ブラウンとの共演盤であり、サラの巧みなスキャットも聴けます。それに対し、ここでのクリス・コナーはエリス・ラーキンスのピアノ・トリオ+ギターをバックに、丁寧に歌いこんでおり、彼女の口の動きやブレスまでが伝わってくるようなヴィヴィッドな名唱になっています。
クリス・コナーは本作をリリースして数年後には、名門アトランティック・レーベルと契約して、素晴らしいアルバムをたくさん世に送りだしてゆきます。
秋の夜長、クリス・コナーの歌声で、じっくり女性ヴォーカルの魅力に浸ってみてください。

UHQCD国内盤(一般普及盤)

タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2019年10月10日 10:00