ラルス・フォークトがロイヤル・ノーザン・シンフォニアを弾き振りしたブラームスの“ピアノ協奏曲第1番”&“4つのバラード”
2017年まで、ロイヤル・ノーザン・シンフォニアを自ら指揮し、ベートーヴェン協奏曲ツィクルスに取り組んできた名手ラルス・フォークト。
今作で彼が取り組むのは、ブラームスのピアノ協奏曲第1番。それも自らオーケストラを指揮しながらピアノを弾くという難題に挑戦します。
もともとオーケストラ・パートが充実しており「ピアノ付の交響曲」と呼ばれるこの作品、もちろんピアノ・パートも分厚い和音と困難なパッセージが続出するため、この曲を弾き振りするなんて不可能では…。
フォークトはそんな不安をよそに、実に雄大な音楽を創り上げていきます。劇的な第1楽章の冒頭からぐいぐいと聴き手の耳を引きつけ、音楽にのめりこませます。第2楽章では穏やかな旋律を心を込めて歌わせ、第3楽章では息をもつかせぬ迫力で作品に対峙します。
併せて収録されている「4つのバラード」はブラームス初期の作品。とはいえ、重厚な協奏曲に比しても遜色ないほどの完成度を誇っており、ここでもフォークトは隅々まで心の通った演奏を繰り広げています。
(ナクソス・ジャパン)
【曲目】
ブラームス(1823-1897):
ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 Op.15
1.第1楽章:Maestoso
2.第2楽章:Adagio
3.第3楽章:Rondo. Allegro non troppo
4つのバラード Op.10
4.第1番:ニ短調 Andante
5.第2番:ニ長調 Andante
6.第3番:ロ短調 Intermezzo. Allegro
7.第4番:ロ長調 Andante con moto
【演奏】
ラルス・フォークト(ピアノ&指揮)
ロイヤル・ノーザン・シンフォニア
【録音】
2018年11月30日-12月1日 Sage Gateshead Concert Hall, UK …1-3
2019年1月20日 Kammermusiksaal DLF, Cologne, Germany …4-7
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2019年10月25日 00:00