Naxos~2019年11月発売新譜情報(14タイトル)
[参考音源:準・メルクル/サン=サーンス:バレエ音楽集/
naxosvideos 公式チャンネルより]
幅広いレパートリーと実力派アーティストの録音を楽しめる事で人気のレーベルNaxosレーベルの新譜情報です。
今回は、まずは注目のシリーズ「ブラジル・イン・コンセルト」にヴィラ=ロボスが登場!巨匠マヌエル・バルエコがソロを務めるギター協奏曲が含まれる話題必至の1枚です。またアンドリス・ネルソンスとボストン交響楽団の委嘱作品集や、セーゲルスタム&トゥルク・フィルの『ベートーヴェン:秘曲集』、準・メルクル&マルメ響の『サン=サーンス:バレエ曲集』など世界初録音を含むCD14タイトルがリリースされます。
サン=サーンス(1835-1921):バレエ音楽集
準・メルクル(指揮) マルメ交響楽団
独立して演奏される「サムソンとデリラ」のバッカナールのように、サン=サーンスの歌劇作品には、数多くの魅力的なバレエ音楽が含まれています。1890年に作曲された《アスカニオ》もそんな作品。もともとラモー作品を意識して書かれた歌劇であり、全体がバロック調に統一されており、今では全編が演奏されることはほとんどありませんが、このアルバムに収録されている魅力的なバレエ音楽(古代の神と女神を主人公にした序曲と12のダンス)は、いくつかの曲が単独で演奏されたり、フルート版が作られたりと、しばしば聴き手の耳を楽しませています。
他には野外劇場での上演が目論まれた《蛮族たち》のプロローグや日本を舞台にした《黄色の女王》の序曲など、普段はあまり聴く機会のないサン=サーンスの管弦楽作品を準・メルクルが指揮しています。
(ナクソス・ジャパン)
ヴィラ=ロボス(1887-1959):協奏曲と室内楽曲集
マヌエル・バルエコ(ギター) 、クラウディア・ナシメント(フルート)、他
18世紀以降のブラジル作曲家の作品を世界に広めるため、ブラジル外務省が立ち上げたプロジェクト「ブラジル・イン・コンセルト(ブラジルの音楽シリーズ)」。今作ではブラジルを代表する作曲家、ヴィラ=ロボスのさまざまな協奏曲と室内楽曲をご紹介いたします。
「ギターと小オーケストラのための協奏曲」は彼の最後のギター作品で、名手セゴビアのために作曲されました。1920年代にも「12の練習曲」をセゴビアに献呈したヴィラ=ロボス、この作品にも名手の希望が反映されており、抒情的な雰囲気の中に巧みな技術が凝らされた精妙な作品に仕上がっています。このアルバムでは巨匠、マヌエル・バルエコがソロを担当しています。
ハーモニカ協奏曲は1940年代から活躍した名ハーモニカ奏者ジョン・セバスチャンの委嘱作。倍音、オクターヴ、二重音など様々な技巧が余すことなく用いられており、複雑なリズムに乗ってハーモニカの美しい旋律が歌われていきます。六重奏曲、五重奏曲は、当時フランスで流行していた弦、木管楽器のアンサンブルから影響を受けたと思われる牧歌的で美しい作品。六重奏曲にはチェレスタが用いられており、タイトル通りの神秘的な雰囲気をかもし出しています。
(ナクソス・ジャパン)
ボストン交響楽団の委嘱作品集
アンドリス・ネルソンス(指揮)ボストン交響楽団
2011年、名指揮者ジェームズ・レヴァインの代役としてボストン交響楽団を指揮、その後客演を重ねて2014年に楽団の音楽監督に就任したアンドリス・ネルソンス。
このアルバムには、彼が就任してから1年以内に様々な作曲家に委嘱したという4つの作品が収録されています。ソンタキスを除く3人の作曲家はボストン交響楽団が主宰する「Tanglewood Music Center(TMC)」の出身者であり、楽団との所縁も深い人たちです。
バルトークの《青ひげ公の城》とブラームスの交響曲からインスパイアされたネイサンの作品、ギリシャ出身のソンタキスによるドラマティックな「ソネット」、過去作品との対話から生まれたというアンドレスの「Everything Happens So Much」、カンディンスキーやモンドリアンなど5人の芸術家の作品からインスピレーションを受けたというシェパードの「Express Abstractionism」は様々な楽器の組み合わせから生まれる音のブロックを並べて作り上げたもの。どの曲も個性的で、未来へ連なる先進性を持っています。
(ナクソス・ジャパン)
チャイコフスキー(1840-1893):くるみ割り人形(管楽七重奏とパーカッション編)
金管七重奏「セプトゥーラ」
チャイコフスキーの三大バレエの一つ「くるみ割り人形」は、物語の舞台がクリスマスに設定されていることもあり、現代でもクリスマスに上演されることの多い人気演目です。このアルバムでは、2019年に初来日を果たしたロンドンのトップ奏者たちによる金管七重奏「セプトゥーラ」の演奏を収録。マシュー・ナイトとサイモン・コックス、このメンバー2人の絶妙な編曲で、新たな響きを獲得した素晴らしい「くるみ割り人形」を楽しめます。ナレーターを務めるのはイギリスの名優デレク・ジャコビ。舞台や映画で培った表現力をフルに生かし、物語に彩りを添えており、全曲を効果的に盛り上げています。
(ナクソス・ジャパン)
ショスタコーヴィチ(1906-1975):劇音楽『南京虫』/映画音楽『愛と憎しみ』
マーク・フィッツ=ジェラルド(指揮)ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団
若きショスタコーヴィチは、数多くの映画音楽に手を染めました。この「南京虫」は1929年に劇作家メイエルホリドの依頼を受け作曲にとりかかった曲。氷漬けとなった主人公プリスイプキンが50年後に蘇生されるものの、誰からも相手にされず、衿についていた南京虫と心を通わせるという、少々SF風でもあるマヤコフスキーの原作は、プチブルジョワ階級と官僚主義への痛烈な批判に溢れており、ショスタコーヴィチ自身はこの作品をあまり好まなかったとされます。しかし偉大な劇作家であるメイエルホリドの説得でこの仕事を引き受け、結局は1か月ほどで全曲を仕上げています。比較的知られる「間奏曲」で聴ける脱力系の響きが独創的。
もう1作の「愛と憎しみ」は社会的リアリズムの台頭によって排斥された映画作品。1937年にフランスで上映されたものの、さほど話題にならずそのまま忘れられてしまいました。
今回、どちらの作品もマーク・フィッツ=ジェラルドの補筆、復元により素晴らしいスコアとして蘇りました。
(ナクソス・ジャパン)
ベートーヴェン(1770-1827):管弦楽伴奏付声楽作品集
レイフ・セーゲルスタム(指揮)トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団
レーッタ・ハーヴィスト(ソプラノ)、ダン・カールストレム(テノール)、ケヴィン・グリーンロウ(バリトン)
16歳の時に初めて憧れのウィーンを訪れたベートーヴェン、その時は長逗留ができなかったものの、22歳の時に再度ウィーンを訪れハイドンの弟子となり、そのまま亡くなるまでの35年間をウィーンで過ごし生活を存分に謳歌しました。当時のウィーンではイタリアの文化が流行しており、サリエリからイタリア語のレッスンを受けたベートーヴェンも、いくつかの「イタリア語のアリア」を作曲します。これらはサリエリが出した課題による習作とも考えられていますが、どれもが当時の名歌手や貴族の子女たちに捧げられており、若いベートーヴェンの交友関係を伺い知る貴重な作品でもあります。
二重唱曲や三重奏曲は、独立した作品でありながら、まるでイタリア・オペラの一部のような風情を持つ劇的で聴きごたえのある曲です。ベートーヴェンの声楽作品を精力的に録音しているセーゲルスタムがここでも見事なサポートを聴かせます。
(ナクソス・ジャパン)
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カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2019年10月25日 00:00