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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.62

オリヴァー・ネルソン『ブルースの真実』(1961)

ON

オリヴァー・ネルソン(as, ts, arr)
エリック・ドルフィー(as, fl)
フレディ・ハバード(tp)
ジョージ・バーロウ(bs)
ビル・エヴァンス(p)
ポール・チェンバース(b)
ロイ・ヘインズ(ds)

1961年2月23日、ニュージャージーにて録音

曲目:
01.ストールン・モーメンツ
02.ホー・ダウン
03.カスケイズ
04.ヤーニン
05.ブッチ・アンド・ブッチ
06.ティニーズ・ブルース

【アルバム紹介】
1.サックス奏者、作編曲家オリヴァー・ネルソンによる“ブルース”を追求した力作
2.全曲自身のオリジナル、名曲“ストールン・モーメンツ”収録
3.エリック・ドルフィー、ビル・エヴァンスらが参加した豪華セプテットでの演奏

“ブルース”をテーマにした名盤を、今回も紹介いたします。 前回のマッコイ・タイナーの『バラードとブルースの夜』と同じインパルス・レーベルに1961年にレコーディングされたオリヴァー・ネルソンの代表作です。

サックス奏者であり、作編曲家としてもすぐれた才能を持っていた28歳のオリヴァー・ネルソンが、自身の考える“ブルース”を追求した全曲オリジナル曲で臨んだ力作といえる内容になっています。
1曲目の“ストールン・モーメンツ”は今やジャズ・スタンダード曲として数々の演奏が聴ける名曲で、それ以外にもユニークで明るい“ホー・ダウン”、スティーリー・ダンのコンサート開始の際に使用されたというモンク・タッチの“ティニーズ・ブルース”など、ネルソンの非凡な才能が光る楽曲が揃っています。

注目なのは参加メンバーです。トランペットは22歳のフレディ・ハバード、アルト・サックス&フルートは32歳のエリック・ドルフィー、ピアノには31歳のビル・エヴァンス、ベースには25歳のポール・チェンバース、そしてドラムスには35歳のロイ・ヘインズという異色にして豪華な顔ぶれで、もう一人、無名なプレイヤーですがバリトン・サックスのジョージ・バーロウが加わり、セプテットによる究極のジャズ・アンサンブル、そしてソロが展開されてゆきます(バーロウはアンサンブルのみでソロは無し)。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
名曲“ストールン・モーメンツ”。

先述の通り、オリヴァー・ネルソンの代表曲であるとともに、本作のキー・トラックといってもいいナンバーです。
アルバムのテーマである“ブルース”には違いないのですが、普通“ブルース”といえば12小節で出来ているものですが、この曲のテーマ部は4小節多い16小節となっています。ただし、ソロが始まると、12小節のマイナー・ブルースのコード進行にチェンジしてゆきます。
ソロの順番は技巧的な奏法を交えつつブロウするフレディ・ハバード、自在にイン&アウトしながらフルートを操るエリック・ドルフィー、クールに淡々とプレイするオリヴァー・ネルソン、そして端正なフレージングが光るビル・エヴァンスと続いてゆきます。
全体としてナイトリーな雰囲気が漂い、その空気感に呼応するかのような演奏に引きこまれてゆきます。

SHM-CD国内盤(一般普及盤)

 

UHQCD x MQA-CD国内盤

 

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タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2020年01月31日 11:30