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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.67

タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2020年03月06日 12:00

チャーリー・パーカー
『チャーリー・パーカー・ストーリー・オン・ダイアル Vol. 1』

CP

チャーリー・パーカー(as)
ディジー・ガレスピー、マイルス・デイヴィス(tp)
ワーデル・グレイ(ts)
ドド・マーマローサ、エロール・ガーナー(p)
バーニー・ケッセル(g)

1946~47年録音

曲目:
01.ディギン・ディズ
02.ムース・ザ・ムーチェ
03.ヤードバード組曲
04.オーニソロジー
05.ザ・フェイマス・アルト・ブレイク
06.チュニジアの夜
07.マックス・メイキング・ワックス
08.ラヴァー・マン
09.ザ・ジプシー
10.ビバップ
11.ジス・イズ・オールウェイズ
12.ダーク・シャドウズ
13.バーズ・ネスト
14.ホット・ブルース(クール・ブルース)
15.クール・ブルース(ホット・ブルース)
16.リラクシン・アット・カマリロ
17.チアーズ
18.カーヴィン・ザ・バード
19.ステューペンダス

【アルバム紹介】
1.名アルト奏者、チャーリー・パーカー生誕100年
2.ダイヤル・レコードに残されたセッション集“ウェストコースト編”
3.意識が朦朧とする中で演奏された名曲“ラヴァー・マン”

前回ご紹介のJ.J.ジョンソンのアルバムはタイトルに“ダイヤル”の文字があり、ジャケットには電話のダイヤルそのものが写っていました。今回もタイトルに“ダイヤル”の文字が入っているアルバムですが、それはレーベル名であり、有名なチャーリー・パーカーの傑作になります。また2020年はチャーリー・パーカー生誕100年の記念年となっております。

チャーリー・パーカーはいわゆる“ビバップ”というモダン・ジャズの基礎となったスタイルを確立した天才アルト奏者として知られており、“バード”の愛称で親しまれ、その素晴らしいテクニックは多くのフォロワーを生み、その波乱に満ちた生涯は34歳という若さで閉じました。

レーベルのオーナー、ロス・ラッセルが1946年に創設したダイヤル・レコードには、1946年2月から翌1947年2月にかけてレコーディングされたチャーリー・パーカーの音源が残っています。それをジャズ評論家でパーカー研究家の大和明氏が監修し、録音年代順に編集し “ウェストコースト編”がVol.1、“ニューヨーク編”がVol.2として80年代半ばにリリースされました。本作はその前者になります。

その副題の通り、アメリカ西海岸のハリウッドでのセッションを収録しており、編成はセプテット、クインテット、カルテットと様々なものになっています。参加ミュージシャンはビバップの盟友ディジー・ガレスピー、若き日のマイルス・デイヴィスら、ジャズ史に名を残すミュージシャンの名が連なっています。

収録曲も“ヤードバード組曲”、“オーニソロジー”といったパーカー・オリジナルから“チュニジアの夜”、“ジス・イズ・オールウェイズ”といったスタンダード・ナンバーでの快演が聴きどころですが、なんといっても有名な、ドラッグ、アルコールの過剰摂取により、意識が朦朧とする中で演奏されたというエピソードで有名な“ラヴァー・マン”はまずは聴いてみたくなります。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
“ラヴァー・マン”。

スタンダードのバラード名曲の一つとして知られる曲ですが、本作でのチャーリー・パーカーの演奏は先述の通り、異常な状況下の中で行われたものでした。
ピアノのイントロのあと、うながすように出だしのメロディラインを弾き始めたところで、パーカーがアルト・サックスをぼそぼそと吹き始めます。
テーマ・メロディに追い付きますが、どころどころにオブリガートを入れるなど、パーカーらしいアプローチで進行してゆき、中間部のコード進行のところでは、美しく歌い上げてゆきます。
事前に本レコーディングの事態を知って聴けば、どこか異変を感じる演奏に聴こえなくもないですが、知らないで聴けばエモーショナルな名演に聴こえます。
クリント・イーストウッドが監督した1988年の映画『バード』はチャーリー・パーカーの生涯を描いた作品で有名ですが、劇中、このセッションの様子が描かれます。
その際使用された音源は実際のパーカーの演奏ですので、ご覧になったことがある方はよりリアルに“ラヴァー・マン”セッションの様子が実感できることでしょう。

SHM-CD国内盤(一般普及盤)