Vandenberg(ヴァンデンバーグ)|35年振りのニュー・アルバム『2020』
1982年にデビュー、ハード・ロック/ヘヴィ・メタル不毛の地だったオランダから世界に打って出たヴァンデンバーグ。エイドリアン・ヴァンデンバーグは一躍ギター・ヒーローとなり、『ネザーランドの神話 Vandenberg』(1982)、『誘惑の炎 Heading For A Storm』(1983)、『アリバイ Alibi』(1985)という3枚のアルバムは時代を超えて聴き継がれるクラシックスとなった。
エイドリアンはホワイトスネイクに加入、『白蛇の紋章』(1987)に伴うワールド・ツアーで大ブレイクを果たす。その後マニック・エデンを経て、一時は音楽シーンを去ったものの、2014年にはヴァンデンバーグズ・ムーンキングス名義で復活。そして2020年、満を持して伝説のヴァンデンバーグ名義でのアルバム『2020』を発表することになった。
ルディ・サーゾ(ベース)、ブライアン・ティッシー(ドラムス)という元ホワイトスネイクの実力派リズム・セクションをゲストに迎えた本作のシンガーを務めるのは、ロニー・ロメロだ。オリジナル・ヴァンデンバーグの代表曲「バーニング・ハート」がロニーとのヴァージョンで新たな生命を吹き込まれているのも本作のハイライトのひとつだ。このニュー・ヴァージョンは先行公開され、アルバムへの期待を弥が上にも盛り上げることになった。
アルバムのプロデューサー、ボブ・マレットはブラック・サバスからマリリン・マンソン、アリス・クーパー、ロブ・ゾンビなどを手がけてきた、ロックを知り尽くしたベテランだ。彼は音楽のダイナミクスとメロディを生かして、躍動感溢れるサウンドを生み出している。
ハード・ロックのダイナミズム、天性のメロディ・センス、欧州のメランコリックな憂い。オールド・ファンがヴァンデンバーグに期待する、そしてそれ以上のサウンドが繰り広げられる。鋭角的なリフで斬り込む「シャドウズ・オブ・ザ・ナイト」、キャッチーなフックとメロディを込めた「レット・イット・レイン」、メタリックに攻め込む「ライド・ライク・ザ・ウィンド」などは、エイドリアンがコンポーザーとして新たな高みに到達したことを高らかに宣言する。
エイドリアンとロニー、そしてランディ・ファン・デル・エルセン(ベース/現タンク)、コーエン・ヘルフスト(ドラムス/エピカのツアー・ドラマーなど)という編成でのツアーを発表するなど、新生ヴァンデンバーグが長期的な活動を視野に入れて動き出した。新時代に向けて飛び立つバンドの発射台となるのが『2020』だ。
【収録曲】
01. シャドウズ・オブ・ザ・ナイト
02. フレイト・トレイン
03. ヘル・アンド・ハイ・ウォーター
04. レット・イット・レイン
05. ライド・ライク・ザ・ウィンド
06. シャウト
07. シットストーム
08. ライト・アップ・ザ・スカイ
09. バーニング・ハート2020
10. スカイフォール
【メンバー】
エイドリアン・ ヴァンデンバーグ (ギター)
ロニー・ロメロ (ヴォーカル)
ランディ・ファン・デル・エルセン (ベース)
コーエン・ヘルフスト (ドラムス)
【ゲスト・ミュージシャン】
ルディ・サーゾ (ベース)
ブライアン・ティッシー (ドラムス)
タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)
掲載: 2020年04月08日 14:42