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G.ネイガウス門下の名女流ヴァレンティナ・カメニーコヴァー生誕90年記念の2枚組が登場!


【参考音源】カメニーコヴァーの弾くベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番終楽章

ヴァレンティィナ・カメニーコヴァー (1930年12月20日~1989年11月29日)は、チェコで活躍したウクライナ出身のピアニストで優れた音楽教師でもありました。モスクワ音楽院で名教師ゲンリフ・ネイガウスのもとでピアノを学び、在学中の1954年にチェコ人と結婚。1957年に夫とともにチェコへ移住しました。1959年から1961年まで、プラハ舞台芸術アカデミーの大学院でフランティシェク・ラウフ教授に師事し、1963年からプラハ音楽院で教鞭をとり、1970年にはプラハ舞台芸術アカデミーの講師を務めました。

彼女のピアノ・テクニックは典型的なロシア奏法で、ピアノを叩くのではなく、脱力をして鍵盤の底を弾くようにと指導し、同時代のピアニストではリヒテルよりもギレリスを尊敬していました。彼女のテクニックには弱点がなく、ミスタッチもほとんど見られず、チェコのピアノ関係者は羨望のまなざしを送っていたとのことです。

レパートリーは極めて広く、中でもリスト、ショパン、チャイコフスキー、ラフマニノフ、プロコフィエフを得意としました。また、彼女はモーツァルトを愛しており、ピアノ・ソナタ集の録音では、ウィーン・モーツァルト協会賞(笛時計賞)を受賞しました。

彼女はCD時代の黎明期に58歳で亡くなってしまったため、生前の名声に比してCDが極めて少ない状況にありました。チェコ放送ラジオ・サービスによる今回の復刻は、彼女の生誕90年を記念した再評価を問う1組となっています。
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)

【曲目】
ヴァレンチナ・カメニーコヴァー ピアノ協奏曲 & ピアノ曲
[CD 1]
ベートーヴェン (1770-1827) : ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 Op.15 (1975) (*)
リスト (1811-1886) :
ピアノ協奏曲 第1番 変ホ長調 S.124 (1835-1856) (+)
ピアノ協奏曲 第2番 イ長調 S.125 (1849-1861) (+)
[CD 2]
J・S・バッハ (1685-1750)/ブゾーニ (1866-1924) 編曲 :
シャコンヌ ニ短調 (BWV 1004 No.5/ピアノのための版) (1720/1894頃)
イジー・ベンダ (1722-1795) : ピアノ・ソナタ 第9番 イ短調 (1781)
ショパン (1810-1849) : ピアノのためのポロネーズ 変イ長調 Op.53 (1842-1843)
メンデルスゾーン (1809-1847) : ピアノのためのロンド・カプリチョーゾ ホ長調 Op.14 (1830)
ヴィーチェスラフ・ノヴァーク (1870-1949) : 思い出 (ピアノのための) Op.6 (1894)
ペトル・エベン (1929-2007) : ピアノ・ソナタ 変ニ長調 (1951)

【演奏】
ヴァレンチナ・カメニーコヴァー (ピアノ)
プラハ放送交響楽団(*)
ヨセフ・フルンチーシュ (指揮(*))
ブルノ・フィルハーモニー管弦楽団(+)
イジー・ビェロフラーヴェク (指揮(+))

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2020年05月18日 18:00