“アフロ・サイケデリア・クンビア”を目指したコロンビアの幻のレーベルを紹介『ラ・ロクーラ・デ・マチューカ 1975 - 1980』
70年代のアフロ系レアー音源を中心に紹介するドイツのレーベル“Analog Africa”。アフリカ大陸の音楽はもとより、その周辺の島々や、南米大陸などに息づくアフロ系音楽にもアンテナを張り、様々な角度からそれらを紹介するのが、年に2タイトルほどのペースでリリースする同レーベルのレギュラー・シリーズ。高音質なリマスター音源に豊富な解説と写真などを掲載した豪華なブックレットが付録されているこのシリーズの最新作は、南米コロンビアにかつてあった個性的なレーベル“Discos Machuca”を代表する録音を17トラック集めた編集盤です。
「コロンビアで最も非定型で独特のレコード会社」と表現されたDiscos Machucaは、税務弁護士を生業としていたラファエール・マチューカによって1975年に設立。以後6年もの間、“アフロ・サイケデリア・クンビア”といった実験的とも言えるサウンドを目指してレーベルを展開し、すぐに業界の風雲児としてその名を轟かせるまでになりました。まずは初代バジェナート王と称されたアレハンドロ・デュラーンや、クンビアやグァヒーラなどの演奏で知られたアニーバル・ベラスケスといった人気者の作品をリリースして資金を作り、その後は実験的で刺激の強い様々な若手アーティストの発掘に精を出すようになりました。そんな彼らに共通していたのが、クンビアに代表されるアフロ系コロンビア音楽をベースに、サイケデリックなオルガンやエレクトリック・ギターを融合させた先進性や独自性を持ち併せていたという点で、それまでのコロンビア音楽のカテゴリーには当てはまらない強い個性が売り物でした。
そんなDiscos Machucaを一望できる本作は、32ページのフルカラー・ブックレットを装備。もちろんそこには貴重な写真やインタヴュー記事など、同レーベルを知るための重要なデータが掲載されています。もちろんライス・レコードからのリリースですので、別途日本語の解説を付けてより分かりやすく内容をご紹介いたします。
アフロ・カリビアンのファンやレアー・グルーヴ・マニアは必携の1枚です。
国内盤CD(日本語解説/帯付き)
輸入盤LP
【収録曲】
1. Eberebijara - Samba Negra
2. Monkey s Dance - King Somalie
3. Tamba - El Grupo Folclorico
4. El Campanero - Los Viajeros Siderales
5. Ayu - Rio Latino (D.R)
6. La Mazamorra Del Diablo - Anibal Velasque
7. Mosquita Muerta - La Francachela
8. Juipiti - El Grupo Folclorico
9. Le Mongui - King Somalie
10. El Tornillito - El Grupo Folclorico
11. Long Life Africa - Samba Negra
12. Te Clavo La...Mano - La Banda Africana
13. El Platano - Myrian Makenwa
14. Tucutru - El Grupo Folclorico
15. Caracol - Grupo Bola Roja
16. A Otro Perro Con Ese Hueso - El Grupo D‘Abelard
17. Wabali - Conjunto Barbacoa
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掲載: 2020年10月16日 14:57