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東京藝術大学奏楽堂のガルニエ・オルガンで録音!廣江理枝~『バッハ讃 J.S. バッハ 青年期のオルガン作品』

廣江理枝

重低音から超高音までを見事に捉えた優秀録音!!
東京芸術大学奏楽堂の巨大空間に共鳴する若き日のバッハ、
輝きと熱情あふれるオルガン作品の数々!

オルガン研究と演奏の第一人者・廣江理枝(東京藝術大学教授)が、バッハ青年期の作品への深い理解と共感の中で演奏した作品集。

多彩な音色のパレットを誇る東京藝術大学奏楽堂のガルニエ・オルガンが、熱情あふれる若きバッハの音楽を再現します。

録音は亀川徹(東京藝術大学音楽環境創造科教授)が担当、ホールの空間を揺るがす重低音から超高音までを見事に捉えた優秀録音も魅力です。

全32ページにわたる解説書付き(日本語、英語、ドイツ語)
(キングインターナショナル)

『バッハ讃 J.S. バッハ 青年期のオルガン作品』
【曲目】
J.S.バッハ:
1.前奏曲ハ長調 BWV531
2.《主なる神、我らの側にいまさずして》BWV1128
3.《甘き喜びのうちに》BWV729
4.トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
5.《おお神よ、汝まことなる神よ》にもとづくパルティータ BWV767
6.《我らが神は堅き砦》BWV720
7.フーガ ト短調 BWV578
8.パッサカリア ハ短調 BWV582
9.カンツォーナ ニ短調 BWV588
10.前奏曲 ホ長調 BWV576

【演奏】
廣江理枝(オルガン)

【録音】
2020年6月6,7,13日&11月6日(セッション録音)
東京藝術大学奏楽堂

日本語帯・解説付 [日本語、英語、ドイツ語]

<廣江理枝のことば(ライナーノートより抜粋)>
若いころのバッハがなかなかの情熱家だったことはよく知られています。 アルンシュタットの往来で、反抗的な聖歌隊員と暴力事件を起こして問題になったこと、4週間の休暇を取って約400km 離れたリューベックへ徒歩で旅に出るも、かの地の充実した音楽世界で学びに没頭するあまり、断りなく4 か月も帰還せず叱責を受けた逸話はとくに有名でしょう。また、礼拝でのオルガン演奏が長すぎるとの批判にふてくされ、極端に短く弾いたりといった、さまざまなエピソードが残されています。
そんな血の気の多い、しかし才能に恵まれた青年バッハは、さまざまな面で極限を試すような作曲に挑んでいます。たとえば、当時の楽器の鍵盤が少しずつ増していくと、それを使い尽くすように曲の音域を広げていく など、野心的な試みが随所に見られます。先人に学びつつも、それをそのまま真似るのでなく、すぐに自らの個性的な作品に昇華しているところは、さすがバッハと唸らずにはいられません。
今回の録音で使用した東京藝術大学奏楽堂のガルニエ・オルガンは、その音色の幅広さが魅力です。トッカータや幻想曲など、華やかで荘重、厳粛な性格の曲には、通常オルガノ・プレノという、バロック時代のいわゆ るトゥッティの音色を使います。今回もオルガノ・プレノを多用しながらも、作品によって少しずつキャラクターの違うオルガノ・プレノをプレゼンテーションしました。パルティータなどのコラール編曲では、変奏曲らしく変化に富んだ音色を使用し、この楽器が持つ音色のパレットを広範に駆使しています。また、楽器の正面に位置する巨大なパイプ群の鍵盤、ハウプトヴェルク Hauptwerk とクラインヴェルク Kleinwerk はふだんから よく使いますが、それに比べていちばん上のブルストヴェルク Brustwerk という鍵盤は決して弾きやすくなく、また演奏者の真横にパイプが位置するため聴きにくいためか、あまり使用されることがありません。しかし今回の収録では、このブルストヴェルクまで大活躍させています。
若さと情熱が溢れ出る J.S. バッハ青年期のオルガン作品と、多彩な表情を見せるガルニエ・オルガンの響き、どうぞお楽しみください。

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2021年03月17日 00:00