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ホリガー&バーゼル室内管/シューベルト・ツィクルス完結編!交響曲第7番“未完成”

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2021年05月07日 12:00

ホリガーのシューベルト

巨匠ハインツ・ホリガーとバーゼル室内管による空前の「シューベルト:交響曲全集」完結編。
ついに「未完成」登場!

世界的なオーボエ奏者であり、独自の語法を持つ作曲家、そして聞き古された作品から新たな美を見出すことができる卓越した指揮者――ここ数年、マルチ・ミュージシャンとしての多彩な活動がクローズアップされているハインツ・ホリガー。2019年に80歳を迎え、同年秋にはその音楽活動の総決算ともいうべき「80歳記念コンサート」を日本で開催し、4つのオーケストラで自作とシューベルトやシューマンを指揮し、オーボエ奏者としても自作や室内楽に参加し、音楽家としての空前の活躍ぶりを披露したことは記憶に新しいところです。
今回のアルバムは、2019年5月のホリガー80歳の誕生日を寿ぐべく、2018年の『グレート』から開始されたバーゼル室内管弦楽団とのシューベルトの交響曲全集録音の第5弾にして完結編です。これまでの4作品は、FONOFORUM誌、GRAMOPHONE誌などで演奏・録音ともに最高得点を獲得し絶賛されていますし、日本盤が発売された『ザ・グレート』は「レコード芸術」特選盤に選定されました。ホリガーは、シューベルトの交響曲の特質について「マーラーと同じで、可愛らしい響きや、ウィーンの酒場でワインを飲み明かすような世俗性が、一瞬にして恐ろしい死の淵をのぞかせる音楽。明るい色彩感は常に暗闇や深淵と隣り合っている」と指摘し、楽器によってピリオド楽器を使用することで「響きの透明感や陰影」を獲得できることを強調しています。
全集の最終巻でついにシューベルトの最も深遠な作品である「未完成交響曲」に辿り着いたホリガーは、きわめて個性的な音楽を組み合わせています。「未完成交響曲」はシューベルトが完成した2楽章のみを取り上げ、アルバムの中心には、シューベルトが16歳の時に書いた、謎めいた九重奏曲――「シューベルトの葬送音楽」もしくは「小葬送音楽」として知られる――を置いているのです。さらに、この若書きの九重奏曲をもとにスイスの作曲家ローランド・モーザー(1943-)が書いた「エコーラウム(響きの部屋)」を続け、アルバムの冒頭と最後には、このモーザーとヴェーベルンがそれぞれ編曲した「アンダンテ」と「ドイツ舞曲」を置くという凝った組み合わせになっています。
シューベルトに私淑する作曲家モーザーは、この「小葬送音楽」についてこう語っています:「1813年9月19日、16歳のシューベルトは9つの管楽器のために、変ホ短調で短い曲を書きました。これは私たちにとって非常に不可解でした。『小葬送音楽』というタイトルが彼の手によってつけられたどうかは議論の余地があります。それは自分自身の葬式をイメージしたのでしょうか? シューベルトが「死」を近しいものだと考えていたこと、また「死」をその音楽で繰り返し取り上げているという事実は、今ではこの作曲家についての常識となっています。シューベルトにとっての「死」という意味の重要さは、『未完成交響曲』に通じると考えられます。私の作曲した『響きの部屋(エコーラウム)』はシューベルトの原曲の編成に12の低弦とティンパニを追加し、日没前に長い影が地面に見えるようになるのと同じように、モチーフは非常にゆっくりとした動きで時間とともに引き伸ばされます」。
聴く者の肺腑を抉るような壮絶な「未完成交響曲」を、このような個性的な音楽と組み合わせるのは、ホリガーがシューベルトの作品に寄せる大きな愛着ゆえのこと。これによって、常に死と隣り合わせに存在するかのようなシューベルトの音楽の深淵が、独自の形で見えてくるかのようです。
(ソニー・ミュージック)

【曲目】
1. シューベルト:アンダンテ ロ短調D 936a(ローランド・モーザーによる管弦楽編曲版)
2. シューベルト:交響曲第7番 ロ短調 D 759「未完成」
3. シューベルト:九重奏曲「小葬送音楽」D 79
4. ローランド・モーザー:「エコーラウム(響きの部屋)」~シューベルトの九重奏曲「小葬送音楽」D 79に基づく
5. シューベルト:ドイツ舞曲D 820(ヴェーベルンによる管弦楽編曲版)

【演奏】
ハインツ・ホリガー(指揮)
バーゼル室内管弦楽団

【録音】
2020年8月21~28日
スイス、バーゼル、ドン・ボスコ教会