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WEEKEND JAZZ ~週末ジャズ名盤探訪 Vol.137

ジョン・コルトレーン『至上の愛』(1965)

LSPRM

ジョン・コルトレーン(ts)
マッコイ・タイナー(p)
ジミー・ギャリソン(b)
エルヴィン・ジョーンズ(ds)

1964年12月9日、ニュージャージーにて録音

曲目:
01.パート1 :承認
02.パート2 :決意
03.パート3:追求
04.パート4:賛美

【アルバム紹介】
1.ジョン・コルトレーンがその生涯の中で残したコンセプチュアルな大傑作
2.楽曲はパート1~4からなる組曲、その音楽性はロックにも影響大
3.コルトレーン・カルテット黄金期のメンバーによるダイナミックな演奏

明日7月17日はジョン・コルトレーンの命日になります。 それゆえ、コルトレーンが生涯残した大傑作のひとつであるこのアルバムを紹介いたします。

2月のこのコーナーで取り上げたブルーノートでの唯一のリーダー作『ブルー・トレイン』(Vol.114、2021/02/05掲載)はハードバップ時代の傑作であり、その後モード・ジャズを経て、だんだんとスピリチュアルな世界へと踏み出していくことになりますが、そんな変化の中でひとつのコンセプトを持って完成した大作がこの『至上の愛』です。

楽曲はコルトレーンのオリジナルで、パート1~4からなる組曲の形をとっており、それぞれにタイトル(日本語で漢字二文字)があり、ある意味アルバム全体で1曲ともいえる異色のジャズ・アルバムと言えます。1曲目の“パート1 :承認”などは、いわゆるジャズ楽曲の構成パターン(テーマ~ソロ~テーマ回帰)というものとかけ離れており、ジャズという音楽のスタイルで語られたメッセージを聞かされているように思えます。冒頭のゴングの音、繰り返される「A Love Supreme」のヴォイス・リフレイン、どこか宗教的な色彩が感じられるループするようなリズムなど、強いインパクトを与えます。それゆえ、ジャンルを超え、カルロス・サンタナやU2といったロックのミュージシャンにも大きな影響を与えました。

メンバーはピアノのマッコイ・タイナー、ベースのジミー・ギャリソン、ドラムスのエルヴィン・ジョーンズというコルトレーン・カルテット黄金期のメンバーによる、一音たりとも無駄な音のない、ダイナミックな演奏が展開されてゆきます。

【スタッフのつぶやき:この1曲を必ず聴いて下さい】
豪快なスイング・ビートと印象的なテーマを持った “パート2 :決意”。

本作は組曲形式の特殊性もあり、全曲通してこそその本質が伝わるアルバムですが、敢えて1曲聴くとしたら、2曲目のこの曲では、と思います。
4曲中一番、ジャズ形式を踏襲した構成で、豪快なスイング・ビートやコルトレーンらしい印象的なテーマ・メロディもその特徴になっており、たっぷりモード的な演奏が聴けます。
エルヴィン・ジョーンズの波打つようなドラミングの上をマッコイ・タイナーの躍動するピアノ、そしてコルトレーンの神がかったソロが圧巻の様相を呈しています。
明日命日であるコルトレーンは2021年の今年は生誕95年の周年であり、本作のようなジャズ史に残る名プレイを聴いて、あらためてその偉大さを回顧したくなります。また、ジョン・コルトレーンのアルバムとして必ず持っていたい、と思える一作です。

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タグ : WEEKEND JAZZ

掲載: 2021年07月16日 10:00