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ヨハネス・プラムゾーラーの好企画!18世紀初期のフランスのヴァイオリン協奏曲集

ヨハネス・プラムゾーラー

イタリアから伝わった「ヴァイオリン協奏曲」のフランスでの原点を探る意欲プログラム!日本語解説付き

南チロルから世界へと羽ばたいた"21世紀世代"のバロック・ヴァイオリニスト、ヨハネス・プラムゾーラーは、アンサンブル・ディドロやインターナショナル・バロック・プレーヤーズを主宰し、師であるレイチェル・ポッジャーのブレコン・バロックのメンバーとしても活躍する若き名手。2013年に自身のレーベルAudax(オーダックス)を立ち上げています。プラムゾーラーが2008年に結成し、17世紀・18世紀のバロック・トリオ・ソナタの多彩なレパートリーを発掘してきたアンサンブル・ディドロ(名前の由来は、18世紀フランス啓蒙思想時代の思想家・哲学者、ドゥニ・ディドロにちなむ)との新たな協奏曲アルバムが登場!

ソナタやオペラ・ブッファと同様にイタリアからの輸入品としてフランスに伝わった「ヴァイオリン協奏曲」という新しい音楽が、どのようにフランスに受け入れられていったかを思い起こさせる好企画。
17世紀末に始めてコンチェルトがフランスに輸入されますが、他の土地よりもイタリア様式の受け入れが十分ではなく、ほぼ1世紀にわたって、イタリア趣味とフランス趣味を混ぜるべきか、どのように混ぜるか、どの程度まで混ぜるかという論争が交わされていました。

このアルバムでは、1730年にフランス人作曲家として始めて出版されたジャック・オーベールのヴァイオリン協奏曲集からの作品や、その数年後に出版されたジャン=バディスト・カンタン(弟)の協奏曲、パリ・オペラ座やコンセール・スピリチュエルでヴァイオリニストを務めたアンドレ=ジョセフ・エグゾデの輝かしい協奏曲、コメディー・フランセーズの幕間音楽として書かれたミシェル・コレットの「コンチェルト・コミック」などを取り上げています。
イタリア趣味とフランス趣味を見事に融合させ「フランスのコレッリ」とも呼ばれた巨匠ジャン=マリー・ルクレールの作品からは、今なお人気を誇るOp.7とOp.10の12の協奏曲集からではなく、ベルリン・ジングアカデミーとストックホルム音楽演劇図書館から別々に発見された作品(Op10-4のアイデアなどが使いまわされている)を収録している点にも注目です。
(東京エムプラス)

『フランスにおけるヴァイオリン協奏曲の始まり』
【曲目】
ジャック・オーベール(1689-1753):協奏曲 ニ長調 Op.26-3
ジャン=マリー・ルクレール(1697-1764):協奏曲 変ホ長調(世界初録音)
ジャン=バティスト・カンタン(c.1690-c.1742):協奏曲 イ長調 Op.12-1
ジャック・オーベール:協奏曲 ホ短調 Op.26-4
アンドレ=ジョセフ・エグゾデ(1710-1762):協奏曲 変ホ長調(世界初録音)
ミシェル・コレット(1707-1795):コンチェルト・コミック第25番《未開人とフュルスタンベール》

【演奏】
ヨハネス・プラムゾーラー(ヴァイオリン&ディレクター)
アンサンブル・ディドロ

【録音】
2020年12月16日-18日
グスタフ=マーラー=ホール(ユーレジオ文化センター・グランド・ホテル、トーブラッハ)

日本語解説&日本語曲目表記オビ付き
解説:ヨハネス・プラムゾーラー

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2021年08月23日 00:00