デュメストル&ル・ポエム・アルモニークによる器楽合奏アルバム!ド・ラランド:王の晩餐のためのサンフォニー集
[Château de Versailles Spectacles 公式チャンネルより]
これぞフランス管弦楽の原点! デュメストル指揮の精鋭古楽器楽団と
バッハやヘンデルが活躍する前から、ヨーロッパ音楽の一大潮流として影響力を誇ったフランス。そのオーケストラ芸術の原点ともいうべきド・ラランドの貴重な曲集が、作品成立の場にあたるヴェルサイユ宮殿での、フランス最前線で活躍する名手たちによる録音で登場!
宮殿の主だったルイ14世は、外交で訪れた賓客たちを洗練された芸術作品や調度品で圧倒、王室独自の音楽をいたるところで奏でさせてはフランス文化の威光を印象づけましたが、自らの晩餐まで音楽とともに公開したことも有名。
その音楽はリュリ亡き後の宮廷音楽総監督として活躍した若き天才ド・ラランドが手掛け、王の歿後にまとめられた楽譜によって現代に残っています(「サンフォニー=シンフォニー」は18世紀以降「交響曲」の意味で使われることになる単語ですが、この時点では単に「合奏曲」という意味)。
これらはルイ14世の宮廷音楽でもユニークな存在で、録音も決して多いとは言えない中、このアルバムは久しぶりにフランス古楽界から出た本格録音として注目必至。
なにしろ指揮はド・ラランドの大規模声楽曲やリュリのオペラの指揮で実績を築いたヴァンサン・デュメストル!ル・ポエム・アルモニーク名義では珍しい管弦楽のみの編成は比較的大規模で、バロック・バソンの才人でニケ指揮『水上の音楽』などでも活躍したジェレミー・パパセルジオーを筆頭に重要奏者続々。フランス式の3種のヴィオラも用いた楽隊はテオルボ奏者二人を含め弦24+管6+打楽器・鍵盤各1という構成。
現存譜の補筆にも専門家たちがあたり、ライナー解説も充実しています。王の食欲を刺激し芸術愛好家たちを陶然とさせた名作の数々を本場直送の響きで味わえる注目の一枚。
(ナクソス・ジャパン)
[日本語解説付き]
日本語解説…白沢達生
【曲目】
ミシェル=リシャール・ド・ラランド(1657-1726):王の晩餐のためのサンフォニー集
1. 王の偉大なる楽曲 ~ルイ14世の頻繁に所望せる曲
2-7. 組曲 ト短調
2. 序曲
3. 羊飼いたちの行進
4. 戦士たちのエール
5. ミュゼット
6. 水夫たちのアントレ
7. タンブラン
8. プレリュード ~トランペット合奏曲集より
9-13. 組曲 ニ長調
9. ヴィレール=コトレのカプリース(抜粋)
10. ルベル氏の「村落風」
11. ルベル氏の「嵐」
12. ルベル氏の四重奏
13. パサカーユ
14-21. 組曲 ホ短調
14. プレリュード
15. アルマンド
16. トリオ
17. 小さなエール
18. ロンド
19. 《謎の男の舞踏劇》のミュゼット
20. ジグ
21. パサカーユまたは偉大なる楽曲
管弦楽復元:
9,13,14,15,17,20,21…リュカス・ペレス
3,4,6,7,11…ジェラール・ジェー
1,8…トマ・ラコント
【演奏】
ヴァンサン・デュメストル(指揮)
ル・ポエム・アルモニーク(古楽器使用)
フィオナ=エミリー・プパール(首席ヴァイオリン)
【録音】
2020年11月21-24日、ヴェルサイユ王室歌劇場、フランス
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2021年08月24日 00:00