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パイドパイパーハウス イン タワーレコードオンライン:CLASS OF 1972

パイドパイパーハウス

今年7月15日、パイドパイパーハウスがタワーレコード渋谷店内にショップ・イン・ショップとして営業を始めてから6年目を迎える。

青山パイド(1975年~1989年)の閉店から27年を経て、復活した当初はあまりに長いブランクに浦島太郎のような気分だった。しかし、タワーレコードのスタッフのサポートやお客様の応援もあり、少しずつ、勘を取り戻し、現在に至っている。

有名無名、洋邦、新旧問わず、グッド・ミュージックを紹介していくのが青山以来変わらないパイドのモットー。これからもオリジナル商品の企画、再発盤の監修等、パイドならではの独自路線で音楽の魅力を伝えていくつもりだ。

MiKiKi 連載『パイドパイパーハウス 物語』
第1回:https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/11701
第2回:https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/11823
第3回:https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/11956
第4回:https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/12236
第5回:https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/12529
番外編 1:https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/27148
番外編 2:https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/27245?page=2

CLASS OF 1972

1972年という年は、私にとって特別な年。大学をドロップアウトして、故郷の長崎に戻り、バイトしながら音楽ミニコミ誌作って、コンサート企画したり。はっぴいえんど のコンサートを主催したのは72年の夏。この時、録音していたライヴ音源全編は『はっぴいえんどボックス』でオフィシャルCD化されている。再び上京、四谷のロック喫茶でウェイター/レコード係として働き始めたのは1972年の秋。大貫妙子さんや山下達郎くんと出会ったのもその頃。
店内にはガラス張りのDJブースがあり、一日中好きなレコードばかりかけていた。お客さんが少なかったのでやりたい放題だったというのもある。
アルゾ、フィフス・アヴェニュー・バンド、オハイオ・ノックス、ピーター・ゴールウェイ、ローラ・ニーロ 、アル・クーパー、Dr. ジョン、ザ・バンド、ベン・シドラン、ポール・ウィリアムス、等々。
この時代にお気に入りだったレコードはその後の私の音楽人生を決定付けたものばかり。その後、フィフス・アヴェニュー・バンド、フルムーンのメンバーを集め、彼らの2作目となるリユニオン・アルバムを制作。アメリカのジェリー・ベックリーの初ソロ・アルバムを作ったのも懐かしい想い出だ。94年に企画したローラ・ニーロの来日公演。その時のライヴ盤は昨年、アメリカで再発され、ベスト・セラーを記録中。恩返しの人生は今も続いている。

DR.JOHN『GUMBO』


ニューオーリンズの名ピアニスト/シンガー、ドクター・ジョンの代表作。プロフェッサー・ロングヘアやヒューイ・スミス、アール・キング作のR&B名曲やトラディショナル曲等をカヴァーした本アルバムはニューオーリンズ音楽再評価のきっかけになった。細野晴臣、大滝詠一ら当時の日本のミュージシャンにも多大な影響を与えた。1984年の初来日コンサートは南青山パイドパイパーハウスによる企画・主催だった。

PETER GALLWAY『PETER GALLWAY』


元フィフス・アヴェニュー・バンドのピーター・ゴールウェイが『OHIO KNOX』に続いてリリースしたソロ・アルバム。FAB、オハイオ・ノックスとこの3枚を三種の神器と称したのは、山下達郎。ケニー・アルトマン、ジョン・ショールら元FABのバンドメイトのほか、ダニー・コーチマー、ポール・ハリスらが参加。フォーク、ジャズ、R&B、ボサノヴァ等、グリニッジ・ヴィレッジで育まれた多彩な音楽性が結実した名盤。

TODD RUNDGREN『SOMETHING ANYTHING』


ポップスの魔術師トッド・ラングレンによるひとり多重録音を中心に制作された2枚組アルバム。「Hello It's Me」「I Saw The Light」「It Wouldn't Have Made Any Difference」「Sweeter Memories」 など、多くのミュージシャンにカバーされることになるトッドならではのメロディアス&ドリーミーな名曲が並ぶポップ名盤。

FULL MOON『FULL MOON』


元ポール・バターフィールド・ブルース・バンドのメンバーだったバジー・フェイトン、ジーン・ディンウィディ、フィリップ・ウィルソン、フレッド・ベックマイヤーらが鍵盤奏者のニール・ラーセンと結成、唯一残したアルバム。ブルース・ロックやジャズに根差したファンキーなサウンドが展開される。フィフス・アヴェニュー・バンドと共に70年代前半のティン・パン・アレイ、シュガーベイブ 周辺のミュージシャン達に大きな影響を与えた。CDにはLP未収録の未発表2曲追加収録。

THE RASCALS『THE ISLAND OF REAL』


ブルーアイド・ソウルの最高峰バンド、ラスカルズの6作目(ヤング・ラスカルズ時代から通算9作目)にして、ラスト・アルバム。フェリックス・キャヴァリエ、ディノ・ダネリのオリジナル・メンバーにバジー・フェイトン、ロバート・ポップウェル、デヴィッド・サンボーン、ヒューバート・ロウズ、ジョー・ファレルらが加わってレコーディングされた。

AMERICA『HOMECOMING』


ジェリー・ベックリー、デューイ・パネル、ダン・ピークの3人の若者(当時19〜21歳)がジョー・オズボーン、ハル・ブレインらヴェテランの参加を得て、作り上げた傑作セカンド・アルバム。大ヒットした「ヴェンチュラ・ハイウェイ」をはじめ、「オンリー・イン・ユア・ハート」、「ドント・クロス・ザ・リヴァー」等、爽快なアコースティック・サウンドとハーモニーが心地良い佳曲揃い。

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パイドパイパーハウス関連作品


『PIED PIPER HOUSE in TOWER RECORDS SHIBUYA』概要

パイドパイパーハウス

場所:タワーレコード渋谷店6F特設コーナー(在庫約3,000枚)
〒150-0041 東京都渋谷区神南1-22-14
TEL:03-3496-3661(代表)
パイドパイパーハウス公式Twitter:https://twitter.com/PiedPiperHouse

タグ : パイドパイパーハウス シティ・ポップ [anoto]

掲載: 2022年04月22日 12:00