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週刊ライドオンタイム 第1号

山下達郎

週刊ライドオンタイム Vol.1

11年ぶりとはオマタツが過ぎますが、山下達郎、待望のオリジナルアルバム『SOFTLY』発売のビッグニュースにいてもたってもいられないタワレコスタッフにより結成された<週刊ライドオンタイム編集部>による音盤紹介コラム。ニューアルバム『SOFTLY』発売まで毎週upしてまいります、ひとつよしなに!

【今回は…】
達郎師匠のリリースの合間のファン活動のひとつといえば達郎カヴァー探し。ここ最近も注目すべきカヴァー多数。『SOFTLY』発売を指折り数えながらカヴァーを楽しむのも一興かと!(タワーレコード:ムラタツ)

SOTARO『SMILE』

1枚目は、「サンデーソングブック」でもオンエアされ達郎ファンの度肝を抜いた小学生SOTAROくんの全曲カヴァーのミニアルバム。達郎ソングは"パレード"と"いつか"!ライヴではハイライトになる華やかな2曲を、天を突き抜けるような歌いっぷりで。解放感に文句ナシ!他楽曲は、Folder"パラシューター"、Jackson 5"I WANNA BE WHERE YOU ARE"、岡村靖幸"だいすき"と天才シンガー列伝を継承するかのようなナイス選曲。プロデュースはシティポ界隈でも仕事振りが知られる冗談伯爵(新井俊也/前園直樹)が担当。SOTAROのご両親でもあるSmooth Ace(重住ひろこ/岡村玄)がコーラスでサポート。達郎ファンなら可愛がりたくなる逸材!


flex life『都会とエイリアンズ』

続いては、98年結成ポップ・ユニットflex life。2021年9月から5か月連続アナログレコード7インチでリリースしてきたカバーシリーズをアルバム化したCD。収録されている達郎ソングは"LOVE SPACE"と"SPARKLE"という必殺技クラスの名曲2曲。原曲のキモチいいグルーヴを尊重しつつもクールさを湛えたリラクシンな仕上がり。原曲は達郎ヴォーカルの突き抜けっぷりに燃えずにいられないわけですが、こちらはオーガニックなソウル感ともいえる女性ヴォーカルでひたすらに心地よし!そんな素敵なヴォーカルならジャストフィットが聴く前から(歌う前から?)決定しているといえる大貫妙子カヴァー"都会"サマー・コネクション"もよし!またキリンジ2000年の名曲"エイリアンズ"も秀逸。大貫妙子"都会"とキリンジ"エイリアンズ"という時を超えて都市生活のやるせなさを歌った名曲を結び付けたアルバムタイトルの付け方から粋さが滲み出てますな~。他、くるり“ばらの花”や吉田美奈子“頬に夜の灯”、坂本慎太郎“まともがわからない”ザ・ブルーハーツ“情熱の薔薇”など、なかなかない攻めた選曲をアコースティック・ソウルで聴かせてくれる好盤です。


田中裕梨『CITY LIGHTS 3rd season』

女性ヴォーカルによるシティ・ポップ系カヴァーには抗えない心地よさがあるわけですが、「声楽をルーツに置きながらもジャズバンドBLU-SWINGや、伊勢神宮の20年に一度の大祭”式年遷宮”演奏奉納(2013)に参加するなど多方面で活動するボーカリスト(公式プロフィールより)」田中裕梨のカヴァーアルバムシリーズも選曲における王道と変化球のバランスの玄人っぷりと、アレンジ、ヴォーカルの品の良さでついついリピートしてしまいます。本作は2022年発売のシリーズ3作目。達郎師匠絡みでは吉田美奈子"恋は流星"、竹内まりや"マンハッタン・キス"がいい!この2曲、アルバムの(1)(2)曲目に配置され、夜空を駆けるような超然とした世界感の"恋は流星"のファンキーグルーヴに酔ったあとで、生々しい(誉め言葉です)恋愛ソング"マンハッタン・キス"ではググッとストーリーに引きこまれます... Till I hear you say you love me. Don't disturb.ちなみにシリーズ2作目「CITY LIGHTS 2nd season」(2019年)では竹内まりや"プラスティック・ラブ"をカヴァー。シリーズ1作目「CITY LIGHTS」(2016年)では笠井紀美子"バイブレイション"(作詞:安井かずみ/作曲:山下達郎)、他、松原みき"真夜中のドア"、大貫妙子"都会"など収録されていりますのでこちらも是非。


桑名晴子『MOONLIGHT ISLAND』

近年作から3作紹介してまいりましたが、その上流を遡れば1982年発売の本作に出会えることでしょう。桑名正博のリアル・ソウル・シスター(実妹)桑名晴子のシティ・ポップ・カバー集。トーキョー・シティ・ポップをパンチの効いた浪速ソウルなヴォーカルで料理した逸品。達郎ソングとしてはシュガーベイブの"DOWN TOWN"を収録。シュガーベイブからのナイアガラつながりで大瀧詠一 "ウララカ"夢で逢えたら"にも注目。芳野 藤丸と松下 誠がアレンジを手掛け、AB'Sの面々が演奏とバックも文句ナシ。シティ・ポップ再評価の気運高まるなか是非おススメしたい最高級のヴォーカルアルバムですよね。


山下達郎『JOY -TATSURO YAMASHITA LIVE-』

さてさて、達郎カヴァーで<棚からひとつかみ>してまいりましたが、締め一枚はライヴアルバム『JOY』で!本日カヴァーヴァージョンを紹介しました"SPARKLE"、"LOVE SPACE"、"プラスティック・ラブ"も収録。達郎師匠によるライヴならではのパッション溢れる歌いまわしと鬼のリズムギター(達郎ライヴの醍醐味はリズムギター!)が最高でございます。また、達郎師匠による洋楽カヴァーも2曲収録。ザ・デルフォニックス"LA LA MEANS I LOVE YOU"とザ・ビーチ・ボーイズの"GOD ONLY KNOWS"は原曲を愛し尽くした者のみが到達する楽曲への愛情の高まりが極まった神々しい歌唱で、<オリジナルよりもカヴァーのほうが楽曲への思い入れが募って重い(←いい意味です)>現象の好例のように思います。ローラ・ニーロがライヴで歌うフィル・スぺクターカヴァー"Oh Yeah, Maybe Baby "なんかもそんな魂を感じますよね~。
今回はこの辺で。お読みいただきありがとうございました。


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山下達郎、11年ぶりのオリジナルアルバム『SOFTLY』6月22日発売


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タグ : 週刊ライドオンタイム シティ・ポップ [anoto]

掲載: 2022年04月22日 12:00